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発射薬と推進薬の違いについて教えてください。 昔は弾丸の発射薬とロケットの推進薬のどちらにも 黒色火薬が使われていましたが、方や緩やかに爆発し、 方や徐々に燃焼するという、その違いはどこにあるのでしょうか。 同じ黒色火薬でも成分などに違いはあるのでしょうか? 考え出すと夜も眠れません。どなたかお救いくだされ。 ロケットマン |
- 黒色火薬・無煙火薬共に同様と思いますが、発射薬の燃焼特性の違いは、成分比だけでなくその発射薬の粒の形や大小等にもよります。発射薬は基本的に顆粒状に成型されていて、着火すると一粒一粒燃え移っていきます。この燃えるスピードを左右するのが粒の形や大小なのです。
現代の無煙火薬の場合、拳銃弾用、ライフル弾用、マグナム弾薬用、火砲用と、各種用途等に応じた粒の形状やサイズを持つ発射薬が存在しています。
ちなみに、黒色火薬は用途によって3基剤(硝石・硫黄・木炭)の成分比を変えるようです(詳細は資料不足で不明)。坑内用の無煙火薬は硫黄を多めにしてあるとか(硫黄は燃焼成分であると同時に有害なガスの発生を抑制する触媒の役割も持つ)。発射薬として使う場合、硝石74〜80、硫黄8〜12、木炭10〜16の割合で混和するそうです。
ブラック・タロン
- >燃えるスピードを左右するのが粒の形や大小なのです。
補足です。火薬に限らず固体の燃焼は一般にその表面で起こります。従って同じ重量でも表面積が大きいほど早く燃えます。つまり大きい塊より粉末の方が、丸い形より凸凹の方が早く燃えます。鉄、銅、アルミといった金属でさえ粉末にすると激しく燃焼(爆発)して危険なのも同じ理由です。またコーティングの有無によっても燃焼速度は変わります。
英文ですが発射薬の形や大きさと燃焼速度についてはここに少し書いてあります。
http://www.molonlabe.net/johns/intballi.htm
ちなみにこの文中では「16インチ砲の発射薬(直径2.5cm長さ6.4cm)は手に持ったまま点火して吹き消すことができる」とあります。へぇー。
epitaph
- ということは、パラシュート花火を分解して得られた黒色火薬を、
すり鉢などで粉末にして筒に詰めれば、爆発しないでロケット花火になるのでしょうか?
逆にロケット花火の火薬が、誤って踏まれるなどの外圧を受けてひび割れ、さらに揺さぶられて小片化すると、爆発したりするのでしょうか?
火薬太郎
- >3.パラシュート花火やロケット花火でどのような顆粒が用いられているかは知りませんが、粉末の方が爆発しやすく危険です。しかし通常市販されているこれらの花火に用いられている火薬は普通に踏んづけたり揺すった程度では爆発しません。
ただし老婆心から言っておきますが、けして市販の花火をほぐしてすり鉢などで粉末にしたりなどなさらぬよう「強く」警告します。過去にこのようなことをして遊んでいた子供が思わぬ爆発で火傷したり、指や手首の切断、失明、果ては死亡するという事故が複数起きています。
epitaph
- >epitaph様
言葉足らずですみません。
>ロケット花火の火薬が、誤って踏まれるなどの外圧を受けてひび割れ、さらに揺さぶられて小片化すると、爆発したりするのでしょうか?
は、そのような外圧を受けた花火に点火すると、普通に噴射せずに、爆発することはあるのでしょうか?という質問です。火の気がなければ爆発しないことは存じております。
>粉末の方が爆発しやすく危険です。
私もその認識でおりますので、不思議な気がするのです。ロケット花火と打ち上げ花火では、たぶん火薬の成分自体が違うのだと思うのですがどうなんでしょう?子供が花火好きで、夏によく遊ばせているので気になっております。もし粒の大きさだけの違いということで、場合によっては爆発するというのなら、子供の花火遊びを止めさせようと思います。
火薬太郎