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飛行機や車両などの兵器はどの国でも前線での改造は禁止されているといいますがどうしてなんですか? ロックマン |
- 現実には前線での改造例はどこの国でもその程度を問わなければ多数ありますが、兵器としての運用面から「スペシャル版」があちこちに存在しては要員の訓練、補充に支障が出る上に戦術面での混乱も来します。そして工業製品としての面からは標準化されていなければ修理、補給の点で不都合が発生するでしょう。
記録に残ったイレギュラーな改造兵器に対して「前線で部隊によって行われた」と解説されていても、その元をよく洗うと中央の関与とその目的が明らかになる場合があるのはこうした理由です。塗装ひとつにしてもそういう傾向が見られます。
BUN
- たとえば消防署の職員が「俺はこっちの方がいいんだ」とか言って消防車を勝手に改造しちゃったらどうなるでしょう。結果がプラスに出れば良いかも知れませんが、マイナスに出た場合は人が死にます。もちろん消防士は自らの命を賭けて職務に就いていますがそれは「目的」ではなく、一般市民の生命や財産を守るための「方法」なのです。職員個人の独断で装備を改造した結果一般市民に被害が出た場合、誰がその責任を取るのでしょう。それは個人で負える責任範囲を逸脱していますが、だからといって消防署が「知らなかった」では済まされないですね。
人間が国家(軍隊も消防局も国家公務機関です)という集団を作って暮らしているのはそういう事です。バラツキの多い個人能力に依存する危険性を集団としての平均化で回避しているのです。だから標準装備を使って規定どおりに行動し、その結果止められなかった火災について職員が叱責されることはありません。それが人間社会という集団の約束であり知恵です。だから、その約束を破られると困るのです。改造によって消防車の性能は上がるかも知れませんが、それを認めると改造によって失敗した行動を叱責することもできなくなり、集団としての平均力を失う大きな危険があるのです。
(軍隊という役所はどうも馴染みが薄いので消防署を例に出させて頂きました。消防局にお勤めの皆様、あくまで例えとして出しただけですのでお気を悪くなさらないでください。皆様には感謝していますし信頼しています)
ささき
- ちなみに某人がこっそり部隊に指導している、水入りポリタンクのくくりつけは決
して改造ではありませぬ。ただ、飲料水を運んでいるだけにすぎないのです。
水入りポリタンクの表面に鉄板が張られていたとしても、それは破片によってポリ
タンクが破れないようにとの某氏の深謀遠慮さからくる機転です(笑)
sorya