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戦場における外科手術はどの程度までの傷ならば野戦環境で治療 出来るのでしょうか。米国では負傷兵はヘリで後方へ送られる そうですがロシア軍では手術用設備を専用の自動車に載せて運用している と聞いたもので・・・。 トラバント |
- 出来るだけならかなりのレベルのことが可能でしょうが、
そもそも戦場においては後から後から負傷兵が運ばれてきます。
つまり一人に割ける時間は極端に限られているんです。
ついでに、患者の収容数にも限りがあります。
一刻も早くベッドに空きを作らなければなりません。
ですから、必要最低限の処置だけ施し、
どんどん後送しちゃうんじゃないでしょうか。
勝井
- 勝井さん、いつもの事ながら回答がピンボケです…。
ささき
- うろ覚えで申し訳ありませんが、以前に軍事雑誌に載っていた
米軍の野戦病院設置キット(テントや医療器具込み)は、
ほとんど総合病院並みの設備を備えていたように記憶して
います。
前線後方どの位の位置に設置されるのか、どの程度の兵員数
に対してこのような野戦病院が設置されるのはわかりませんが
これも「野戦環境」とすれば相当な治療が行えるものと
思われます。
米国はこのようなキットをわが国にも「事前配備」しているとかいう
のが記事の内容だったように記憶しています。
当然米国はこの分野でも「世界最強」を目指していると思われますの
で国によって当然「格差」はあるものと思われます。
SAW
- 陸自にも「手術車」や、コンテナに納められヘリなどで空輸もできる「野外手術システム」(名称?)なるものがありますね。
野外手術システムについては以前TVで見たんですが、テントを展開すると中は結構広く(迷彩ネットなどで隠匿されてたから良く分からないのですが)、大概の応急的な手術はこなせる設備が整っているそうです。
ガンヘッド507
- え、野外医療セット(?)は、佐世保にも備蓄されていますね。一般のコンテナの内部に各種の機材を詰め込んでいて、現地で展開し、コンテナ自体を手術室として利用するものであったと記憶しています。一般に事前準備船と、揚陸艦の係留港との両方に準備しているようです。
ちなみに、佐世保の崎戸にある医療倉庫(キットを格納する倉庫)は、戦時にキットを送り出した後は、空の屋内を改装して、後方の病院として使用する予定だそうです。キット→包帯所&野戦病院、倉庫自体→後方の支援病院(自衛隊病院に準じるクラス、おそらく外科中心)として既存の軍病院の補完、として周到に準備されていますね。
能登
- 学習研究社刊、『陸上自衛隊パーフェクトガイド』に野外手術システムについて書いてあります。開腹、開頭、開胸手術ができるそうです。
2001年と2002年の第7師団(北海道東千歳)の基地祭で73式トラックの上に搭載された野外手術システムの一部(手術室など)が一般公開されていたので、今年も運がよかったら見ることができるかもしれません。私が基地祭で見学した時、幾つか連結するユニットのうち手術室を公開していて、なかなか立派なものだったので驚きました。
masaki ogasawara
- わかっている方もいると思うが、医療において手術というのはできるだけ避けるべき手法です。本来ならば多少時間がかかっても体に傷を与えない手術以外の治療法が理想。もちろん、野戦病院では応急措置で弾丸摘出などの手術をどうしても必要とするケースが頻繁に発生するので、手術室の機能に重点が置かれるんでしょうけど。野戦病院での治療は、とにかく迅速に手術する、悪い言い方だが「どんどん切る」ことだ、という話を聞いたことがあります。
アリエフ
- 皆様適格な回答りがとうございます。
我らが自衛隊にも「野外手術システム」なんてのがあるのですね〜〜。
ところでハナシは少しずれますが手術の際の縫合作業一般的に用いられる
のは針と糸ですが緊急時や応急的な処置として瞬間接着剤(アロンア○ファ
?)でもって傷口を縫合することがあると聞かされたのですがコレはホント
なのでしょうか?
先程瞬間接着剤を使用していて手の皮がくっついてしまったもので思い出し
ただけなのですが・・・・。
トラバント
- >8. 緊急時や応急的な処置として瞬間接着剤(アロンア○ファ?)でもって傷口を縫合することがあると
細い血管など針と糸では破れてしまう様なものを縫合する場合、瞬間接着剤を使うと聞いたことがあります。接着剤は恐らく医療用のものだと思いますが、確証はありません。
T216
- アロンアルファですが。
この接着剤は、人体に与える影響が少ないそうです。
もっとも人によりけりですが。
アロンアルファ・アレルギーの人もいたぐらいです。
アロンアルファを使うと涙が止まらなくなるとか。
ちなみにアロンアルファですが、同様の性質を持った接着剤が手術に用いられることもあるそうです。
大学の授業で、瞬間接着剤を用いた手術の講義を受けたことがあります。
ただし、医学部じゃなくて法学部です。
それも不法行為に関連して、医療過誤の一例として紹介されてました。
包茎手術でレーザー切開した性器の皮膚組織を、むりやりにアロンアルファでくっつけるという凄い手術でした(冗談じゃなくて本当です)。
「こんなに酷い医者もいるんだぜ」みたいなニュアンスでしたが、もしかしたら適正な治療法の1つなのかもしれません。
ちなみに獣医が、亀の手術の際、甲羅を元に戻すために瞬間接着剤を使うこともあるそうです。
ツカドン
- アロンアルファ=すなわちシアノアクリレート系瞬間接着剤は、外科的手術にも用いられるようです。
また食道静脈瘤の内視鏡的治療法(いわゆる、胃カメラを使って外科的手術をせずに治療する)には、現在はいろいろと極めて安全な優れた方法がありますが、胃の静脈瘤の内視鏡的治療はなかなか難しいものがありました(静脈瘤の基本的な治療法は静脈を閉塞して詰らせて硬化する事です)。しかし、数年前から胃静脈瘤にアロンアルファ=すなわちシアノアクリレートを、胃カメラを使用して注入(静脈注射)し、瞬間的に静脈内で凝固させて、静脈を閉塞させる方法が試みられ有望視されています。ただし、固まった血栓が脳血管にとんで脳梗塞をおこしたりする可能性もありいろいろと検討中の段階だと思います。ただし日進月歩の世界ですので、もうこの方法を極めて安全に行っている施設が有る可能性も大いに有りえると思います。
roht
- え〜と、日本でもシアノアクリレート系の外科用皮膚接着剤が“DER-MABOND(ダーマボンド)”の名で販売されていますが:
http://www.hi-ho.ne.jp/tgoto/naiyo/190.htm
この接着剤は、事前に丁寧な皮下縫合が必要ですので、戦場で使うものではありません。
阪神大震災の際、裂傷の止血と縫合には、皮膚縫合器(スキン・ステープラー)が有用だったそうですが、戦場で問題となる外傷には、ステープラーなんかでは歯が立たないと思います。
衛生兵による迅速な気道確保や輸血や止血処置を行いながら、一刻も早く野戦病院の手術室に運び込むのが重要でしょう。(日本の自衛隊ではどうするつもりなのでしょうか?)
少年タイフーン
- >11 (脱線レス)
cyanoacrylate注入法は胃静脈瘤にはきわめて有用な治療法の一つとして最近の研修医向けの教科書にも載ってる治療法となってます。あれのやっかいな点はですね・・・普通の食道静脈瘤なんかの内視鏡治療では、針をもりもりと腫れ上がった血管にぶすりと刺したあと、本当に針の先端が血管の中に入っているかどうか、吸引して血液が逆流することを確かめることをします。んが、この注入法でそれをやると針の中で血液とcyanoacrylateが反応して固まってしまいます。だから針を刺したらあとは注入あるのみ、これは緊張します。
junkers