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ハーフムーンクリップってなんでしょうか?写真などありますか?半円型をしている気はしますが創造できません。 今田 |
- 創造ではなくて想像でした。すみません
今田
- えー、私の乏しい知識が正しいのであれば、コレは無起縁(通常、自動拳銃用)拳銃弾をリボルバーで発射するためのアダプターの一種で、3発ずつ半円形のクリップに装着するものだったはずです。コルトM1917 45口径リボルバー(6連発)などが有名です。
居眠り将軍
- 2の居眠り将軍さんの書き込みで正解です(笑)。
ハーフムーン・クリップは、リムレス(底部のリム=起縁が薬莢径と同じで出っ張っていない薬莢)弾薬をリボルバーに装填するためのアダプターで、半月というより三日月に近い形の金属製プレートです。通常、1クリップに3発ずつ装着して使用します。余計なクリップを必要とする欠点はありますが、とりあえず自動拳銃と弾薬を共用できるメリットは捨てがたいといえます。
なお、5発または6発(要はシリンダー全弾分)をまとめて装着するクリップもあり、こちらはフルムーン・クリップと呼ばれます(形としては真ん中に穴の開いた5or6本足のヒトデといった感じ)。
ハーフムーン・クリップを使用するリボルバーとしては、コルトM1917とS&W M1917が有名です。共にM1911A1ピストル(コルト・ガバメント)用の.45ACP弾を使用し、ハーフムーン・クリップ2個で6発を装填します。ただ、ハーフムーン・クリップを回収再使用するには手間がかかることから、自動拳銃には使えなくなるがクリップなしで装填できるよう、.45ACPをリムド(リムが薬莢径より出っ張っている薬莢)にしたような専用弾薬(.45オート・リム弾)が後に開発されています。
現在もS&W社等からハーフムーン・クリップを使用するリムレス弾薬のリボルバーが発売されています。
ちなみに、なぜリボルバーでリムレス弾薬が使えないかというと、リボルバーのシリンダーは、弾薬が薬室に深入りしないよう、薬莢のリムが縁に引っかかることで保持しています(故にリボルバー用弾薬はリムド薬莢を使用する)。リムが出っ張っていないリムレス弾薬だと、保持するものが何もないため薬室内に入り込んでしまう可能性があるのです。
とはいえ、リボルバーの中には、クリップも専用弾も使わずにリムレス弾薬を使える製品もあったりします。アメリカのフィリップ&ロジャース社が開発したメデューサというリボルバーは、シリンダーのエジェクター(排莢器)の形状に工夫を加え、口径9mmまたは.38口径で長さがシリンダー長以内ならリムドだろうがリムレスだろうがどんな弾薬でも撃てるようになっているゲテモノ銃です(笑)。
ブラック・タロン
- 1.補足、
実銃ではなくモデルガンの写真ですが、下記のHPで、形状や使用方法を理解出来ると思います。
http://www3.ocn.ne.jp/~oyabun/oyabun_062.htm
http://www2.odn.ne.jp/~cdh17500/Untiku/Tama.htm
http://m-bata-emi.hoops.ne.jp/japangun2.htm
2.余談その1
オート用の.45ACP弾をリボルバーで発射すると、弾丸初速はやや低下します。
理由:A.シリンダーギャップからのガス漏れ。
B.オートとリボルバーでの薬室形状(スロート部:先端円錐部)の相違。
C.Bに関係するが、抜弾力(弾が薬莢から飛び出そうという力)の相違。
よって、ブラック・多ロンさんが紹介しています、WWI戦後にコマーシャル用として販売された.45ACP−Rim弾は、そこをちゃんと考えて発射薬量が一割ほど増装弾になっていました。
3.余談その2
S&Wは、今でもこんなに多くの種類のオート→リボルバー用クリップを製造販売しています。
http://shopping.smith-wesson.com/merchandise/showprod.cfm?&DID=57&CATID=19&ObjectGroup_ID=184
軌跡の発動機?誉