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フェデロフM1916は世界初の突撃銃だそうですが、どのような性能の銃なのでしょうか?また“突撃銃”と言いますが1916年頃に直銃床の銃が生産されていたと言うことでしょうか(しかもロシアで)? 又この銃の画像が有ればアドレスを教えてください。 紅葉饅頭 |
- ごま書房「世界の銃器」床井雅美著P448に解説と写真はあります。
6.5mm×50の三八式小銃用弾を使用し、装弾数25発の着脱式弾倉を備える。
初速654m/秒、発射速度350〜400発/分
KI-100
- Federov Avtomat M1916 (略して、FA16と言う場合有り)
http://www.net1plus.com/users/oscar/sksmanual/history.html
この銃は曲銃床です。 又、6.5mmX50(38式歩兵銃の弾) 弱装ライフル弾を使用したのも、
ひょうたんから駒です。 当時 ”Federov”自身が突撃銃のコンセプトを意識して、開発した物では有りません。
結果品を見て、後世の研究者が、実用アサルトライフル第1号と言い出したのです。
”Federov”は、まず、半自動小銃(セミオートライフル)の開発を狙いましたが、当時のロシア制式小銃弾は、
御存知と思いますが、7.62mmX54R のリムド弾で、 リムが有っては、自動装填に不向きでした。
又、この弾は、WWI&IIを通して各国主用ライフル弾の中で最も強装弾でした。
1900年代前半の技術や発想では、セミオートライフル化するのが困難な弾であった訳で、
”Federov”が 世界各国の弾薬を検討した結果、日本の38式用弱装ライフル弾を採用したのです。
後日、弱装の低反動を生かして、フルオート化も組み込んでみた。 というのが真相の様です。
閉鎖機構も、現在のライフルの様な”ラグ”が、バレルとがっちり勘合する物ではなく、
後世のワルサーP38拳銃のプロップアップ方式に近いシステムです。
(M1916も、銃身後退式のショートリコイルかも知れません)
結局は、当時のロシア正式弾を使用しないライフルを(38式弾の備蓄も無いでしょう)、革命後混乱している赤軍が、
大量生産・配備するはずもなく、ポシャッタのでした。(数千丁生産)
本命のアサルトライフルが出現するのは、約30年後の独、StG44で、長い時間が掛かりました。
軌跡の発動機?誉
- 2に関連して超余談。
30年式&38式歩兵銃の6.5mmX50弾は、正確に言うとセミ・リムド弾(リムドとリムレスの中間)です(ダミー・カートを見てみるとかなり微妙なサイズですが)。本来ならNATO表記法では6.5mmX50SRとでも書くべきものでしょう(わしはそうするようにしている)。とはいえ、7.62mmX54Rのようなリムド弾よりは、はるかにオートに適した弾ではあります。
もっとも、ロシア(旧ソ連)はその自動銃に向かないはずの7.62mmX54R弾を機関銃の弾薬に使っていますが・・・(PK等)
ブラック・タロン
- リム弾は弾倉に入れるのが大変なのです。英軍のブレン軽機がバナナみたいに曲がった弾倉を使っているのも、ヴィッカースKやルイス機銃・ロシアのデグチャレフ機銃が皿型弾倉を使っているのもリム弾を弾倉に入れる為の苦肉の策です。
ささき
- ありがとうございました。
紅葉饅頭