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同じ質問が以前にあったら御免なさい。日野式自動拳銃に関して詳細を知りたいのです。また実物をどちらかの博物館等で観ることはできますか? アマゾネス |
日本最初の飛行をやった日野熊蔵(公認は徳川好敏ですが…)が、小室友次郎と協力して作った拳銃です。
このひと、歩兵科なのにこういうの大好きなんですよね〜。
作動方式が独特のブローフォワードと呼ばれるやりかたで、アメリカで特許取っちゃってます。
ブローバックと基本は同じですが、動かすものが違います。
ブローバックはスライドまたはボルト(つまり遊底)をガス圧で後退させることを基本動作として排莢・装填を行ないますが、ブローフォワードは銃身を前進させることを基本動作とします。
そんなわけで、コッキングは銃身をつかんでひっぱりだす、という感じですね。
銃身が稼動するのですから、命中精度の方はあまり良くなかったのではないかと想像します。
弾薬は8ミリ南部で、装弾数は8発。いちおう十四年式と同等です。
寸法・重量に関しては、いま手元に資料がないのでわかりません(^^;
まなかじ
製造数は500挺たらずだったと思いますので、かなりのレアものです。
実銃は日本国内にはなかったと思います。
まなかじ
日野・小室式自動拳銃の口径は、8mm南部(8mmX21)と.32ACPの2種があります。
諸元は以下の通り。
*.32ACPモデル
全長:237mm 銃身長:145mm 重量:790g
*8mm南部モデル
全長:265mm 銃身長:150mm 重量:900g
銃身をコッキングすると、口径に関係なく38mmほど全長が長くなります。
ライフリングは5条左回りメトフォード型です。
日野・小室式自動拳銃のブローフォワード機構は、銃身を手で前に引いて開放位置でコックし、トリガーを引くと銃身が後退して弾を薬室にくわえ込み、固定式の撃針に雷管を叩き付ける、一種のオープン・ボルト構造になっています。
ブローフォワードというユニークな作動機構を持ち、海外でもパテントを取っている拳銃ですが、事実上オープン・ボルトと同じ機構なので命中精度が良くない、トリガーメカの確実性が低く暴発の危険がある、抜弾時等の操作性が悪い、発射時に銃身を一時ロックする機構がないため発射時の安全性に問題がある等、完成度は決して高いとは言い難いようです。
自動拳銃の黎明期を象徴する珍銃の一つと言えるかも。
手元のGun誌(1994年10月号)によれば、1992年に三重県で日野・小室式自動拳銃が17挺ほど発見され、そのシリアル・ナンバーから、製造数が当初言われていた300挺程度より多いらしいと判明しました。で、この17挺のうち3挺が、埼玉県毛呂山町立歴史民俗博物館、熊本市立博物館、三重県立博物館にそれぞれ寄贈されたそうです。今は展示がどうなっているかわからないので確認が必要かと・・・
ブラック・タロン