1018 |
たびたびお世話になっています。 第二次世界大戦終了後、航空機搭載の対水上艦攻撃魚雷が無くなったように思 うのですが、私の勘違いでしょうか。技術面で素人の私としては、ロケット補助 推進を掛けて、射程100km内外で発射可能ならば、対艦ミサイルより威力があ りそうで、極めて魅力的に思うのですが。 馬鹿な質問ですいません。 山家 |
epitaph
つまり航空機から発射→ロケットモーターで飛行→着水して敵艦に迫る。というものです。(違ってたらすみません)
対艦ミサイルと比較した場合,水線下にダメージを与えられるという点では魅力的です。
ただ,数百キロある魚雷を百キロメートル飛行させることが出来るのか、
誘導はどうするか,問題は沢山出てきそうです。
それに,第2次対戦後,ということですから無理に魚雷を使う必要はないのではないか?と思われます。
戦艦はほとんどおらず,巡洋艦であれば500ポンド爆弾でも撃沈できることは証明されました。
したがって,金と手間をかけて作るほどの物ではない。と私は思います。
にしても,航空魚雷って第2次大戦後すぐになくなっちゃったかなぁ?
”&”
アスロックhttp://www.fas.org/man/dod-101/sys/missile/vla.htm
ロシアSS-N-29http://www.fas.org/man/dod-101/sys/missile/row/ss-n-29.htm
ところで私は知りませんがアスロックの空中発射仕様というのはあるのでしょうか?
epitaph
航空機と潜水艦の速度差を考えれば、航空機が上空まで行って直接に魚雷を落とす方が良いでしょう。
便利少尉
米軍の代表的な短魚雷Mk46が本体重量235kg、弾頭重量44kg。長魚雷Mk48が本体重量1545kg、弾頭重量293kg。
一方対艦ミサイルハープーンが本体重量515kg、弾頭重量221kg(重量比43%)。トマホークが本体重量1192kg、弾頭重量454kg(重量比38%)。
重さだけならハープーンやトマホーク程度のミサイルにMk46を乗せられないことはないでしょう。しかし水面下で爆発させるにしても、弾頭重量44kgでは水上艦相手には小さいです。(第2次大戦中の各国の魚雷の弾頭重量がおよそ200〜300kg程度です。)
それではMk48を積めるミサイルを想定してみると、弾頭/本体重量比40%としてミサイルの本体重量3863kg(!)になります。このクラスの空中発射ミサイルとなるとAGM-28 Hound Dog(4350kg)がありますが、これはB-52から発射するものです。結局高いお金をかけて開発しても大型機でないと運用できず、しかも威力は大戦中の魚雷1本分でしかありません。ハープーンやトマホークのそれと比較してもそんなに変わらないでしょう。
ミサイルの飛翔中は、魚雷の機能(水中推進装置、燃料、探索装置など)は余分な重量にしかなりません。結局水面下爆発のためだけにこれらの余分な重量を積むぐらいなら、初めからその分弾頭重量に回すか軽量化して直接水上構造物にぶつけた方が効果的ということになります。
ちなみにMk48は対水上艦目的にも使えるようですから、航空機発射の対水上艦魚雷が完全に無くなったわけではないようです。実際に水上艦相手に使うかどうかは別として。
epitaph
例えば第二次大戦末期の91式改7は弾頭420kg、総重量約1tの航空魚雷です
現代の技術で作れば、42kt/1500mの性能をもっと引き上げて誘導も組み込めるでしょう
さて、搭載量1tの魚雷弾頭ミサイルと、弾頭重量1tの対艦ミサイル、どっちのほうが有効な兵器になるのか
これは最終的に、同じコストでどっちが効果的なのかとなります
射程100kmの対艦ミサイルはより短い距離では残った燃料による火災も期待できますが
この魚雷ロケットは燃料は無駄ですからより長い射程で使わないと優位を主張できなくなります
ですが長い射程で使うには飛翔中の誘導も問題になります
ある程度の誘導装置を組み込み、目標の手前ベストの位置で着水させるには
そう対艦ミサイルと同じぐらいのレベルの誘導システムが推進装置に必要です
(アスロックは無誘導ロケットですけどね)
その上で高価な魚雷・・・・コストは対艦ミサイルの倍は確実です
複雑なシステムゆえに故障確率も高いですから、コストパフォーマンスは3倍ぐらい悪い
3tの爆弾と400kgの水中爆発、どっちが効果的でしょう?
3倍の数量を投入出来るなら対象の防御を切り崩す確率も高くなりますから
それは結果的に攻撃成功確率の違いとなり、最終的な価格と効果では4倍以上になるかもしれません
つまり飛翔魚雷ってのは対艦ミサイルほどには魅力が無いと思います
さあて、誰かマジメにコスト計算やって見てくれ(笑)
SUDO
航空機からロケット推進で発射し、目標の近くで着水させて、後は音響等で追尾さ
せて命中させるという対水上艦攻撃魚雷を、私としては考えていました。題名を忘
れてしまったのですが、何かの仮想戦記小説で登場したのを思い出して、書き込み
ました。本当に、いろいろと親切な回答をしていただき、有難うございます。
山家
視界に入ったところで発射し、終末誘導のみ音響で、というような兵器がなぜ実用化に至らなかったのか?
「できなかったものは、どうせつまらないものだよ」というスタンスでは何も解明できません。何かご存知の方、ぜひご教示ください。
大名死亡
ノースバーグ
核弾頭があるから問題無いんですよ、たぶん
SUDO
飛翔中はSAMにとって単なるでっかい目標でしかないってのが理由では?
着水時の衝撃緩和を考慮したら、終末速度は相当低く抑えなければならない(=カモ)でしょうし。
勝井
勝井山
大戦末期の日本の航空魚雷で350〜400ktに耐えるんですよ
亜音速までなら何とかなるんじゃないかね?
SUDO
勝井
勝井
航空魚雷とは精密ではない機材で構成されていますか?
高度な精密機材です、別に誘導装置だけではないんですよ
VT信管の砲弾はどうなんです? 精密機材ですよねアレ
ちなみにアスロックのパラシュートは着水角度を一定範囲にするという意味が有ります
速度の減少による衝撃緩和だけではありません
想定範囲に着水する事で無駄な構造強度を持たないようにしているのです
SUDO
(N)
そしてもし有効な対魚雷防御法があるのなら、魚雷攻撃そのものが意味を成さなくなってしまうのではないかとと思うのですが。
epitaph
ただ、「空母を最大の脅威」として認識していた旧ソ連で、終戦直後から開発されたのは重量が3t以上にも及ぶ巡航ミサイルであり。確かに、これが直撃した場合には、大型空母とはいえどもただでは済まないでしょうから、わざわざ魚雷を追加する必要もなかったのではないでしょうか?(それに核弾頭が付いていれば、最早魚雷の出る幕はないでしょう。)
結局、みなさんお書きになっているように「ひとつ前の駅で降りて、タクシーで次の駅に向かう」という事に対して意味を見いだせなかったのでは。
>17
有効かどうかは判りませんが、魚雷防御法としてはデコイが一般的ではないのでしょうか?米空母艦尾の短魚雷発射管も気になりますが。
tackow
朝鮮戦争の時までは,航空魚雷は存在していたようですよ。今週の『週間エアクラフト』によると,スカイレーダーが航空魚雷で朝鮮半島にあるダムを攻撃し,破壊したとの記述がありました。
となりの大トロ
大名死亡
それなんとなく「在庫処分」に思えるのは
気の迷いでしょうか?(爆)
勝井
(爆)指摘されますと,ホントそんな感じですね。
となりの大トロ