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939の書き込みを読んで思い出したのですが。 狙撃銃と普通の小銃とでは、銃の構造として、どういった点が異なるのでしょう か。例えば、38式歩兵銃には、97式という型番だったと思いますが、狙撃銃型 のものがあるそうですが、どういった改造が施されたのですか。私の目からすると 違いがどうも分かりません。どうか、よろしくお願いします。 山家 |
@生産された小銃たちから、偶然に精度が高くなったものを選ぶ。
Aスコープを取りつけるためのマウントベースを追加(レシーバー左側面)。
Bそのまま真直ぐだと、閉鎖を解くために回すときにスコープにあたってしまう
ボルトハンドルを曲げる(Kar98風に)。
と言ったところだと思います。
小石川
弾丸の装填は? スコープがじゃまして、クリップにての一括装填の可、否。
対策として、側面に取り付けるか、装填兼排莢口前方に取り付けます。
38式歩兵銃−−>97式狙撃銃の説明、或いは一般兵用に供給されている小銃からの改造点としてはその通りです。
でも、それはインスタント狙撃銃です。
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狙撃専用の銃としての設計要件は
・機関部、トリガー部等の構造が極力、シンメトリー(左右釣合い)になっており、撃発時、銃のブレが少ない。
(かまえて、空撃ちして見れば、そのブレが解ります。)
・ストックと機関部とのガタツキの無い、しっかりとした取り付け固定(べディングと言う)。
・銃身の固定が機関部との1箇所だけ。−−>銃身が、ストック&バレルバンド、銃剣取り付け具等の金具
(旧軍用語:ホ錬 こうれん)と接触していない。−−>片持ち式固定。フリーフローティングバレル。
・銃身過熱、或いは冷却を均一にする為、長いストックや銃身覆いは無用、銃身単体露出。
・トリガーストロークやトリガープル(引き金張力)がアジャスタブル(調整可)。
(ダブルプルトリガー(2段引き)や ダブルセットトリガー(2重引き金)の物もある。)
その他
・大口径対物レンズ(光反射防止コーティング付き)の望遠スコープ。
・夜間、夕暮れ時、自身の秘匿の為、フラッシュハイダー付ける場合も有るが、銃口直後の弾道に悪。
・使用弾は狙撃専用の弾丸。呼称は一般小銃と一見同じでも、マッチ(競技)用使用!?
(弾頭はスピア,ボートテイル。)
軍用狙撃専用銃 例 ステヤーSSGライフル
http://www.gsifirearms.com/tactical/st-ssg-feat.html
http://www.gsifirearms.com/tactical/st-ssg-p1-main.html
http://www.remtek.com/arms/steyr/ssg/ssg.htm
以上 少々おせっかいな長文、失礼しました。
軌跡の発動機?誉
その組織の予算、狙撃に関する優先度及び知識などによって、「狙撃銃」のスペックにはかなり幅があるようです。
SAW
1/チーク・ピース(頬当て)やバット・プレート(床尾板。肩当て)を射手の体格に合わせて調整できるストック(銃床)を標準装備。
グリップ独立型だとグリップの角度を調整可能なものも。
2/肉厚の銃身
3/二脚架等、射撃姿勢を安定させるためのパーツを標準装備
上で誉さんが不要と書いた銃身覆いですが、ヨーロッパの製品の中には、太陽熱等による銃身の加熱歪みを最小限に押さえるため、サーマル・ジャケットや円盤式放熱フィンを備えている製品もあります(FR-F2、PGMウルティマ・ラティオ・インターベンション等)。銃身には接触しておらず、フリー・フローティング構造は維持されています。
また、銃身の上に長いゴムバンドを張っているものもあります(SIG SSG2000、SG550スナイパー等)。これは、加熱された銃身によって生じた陽炎がスコープの視界を妨げるのを防ぐための工夫ですが、少々大袈裟な感じもします。
>スナイパー・ライフルのフラッシュ・ハイダー等
銃口にフラッシュ・ハイダーやマズル・ブレーキを備えるスナイパー・ライフルは、いわゆるアンチ・マテリアル・ライフルに多く見られます。12.7mmや20mmの反動は強烈ですから。
>トリガー機構等
G3アサルト・ライフルをベースにした簡易狙撃銃G3SG1と、HK33をベースにしたHK33SG1には、ヘアセット・トリガー機構の付いたグリップ・フレームが装備されています。これは、トリガー後方のレバーを引くことによってトリガー・プルを軽くすることができる機構で、セミ・オート射撃時のみ使用できます(セットは発射ごとに行う)。
余談。旧日本軍の狙撃銃には、38式歩兵銃を改造した97式狙撃銃(6.5mm)と、99式小銃を改造した99式狙撃銃(7.7mm)があります。両者とも、スコープを装着し、ボルト・ハンドルを下向きに曲げ、姿勢安定用の単脚を備えています。なお、スコープの倍率は、97式が2.5倍、99式が4倍だそうです。
日本軍狙撃兵は特定地点を選んで待ち伏せし、敵軍指揮官を狙撃する戦法を取ったそうですが、その腕前は相当のものだったようで、米軍の指揮官は階級章を外すなどして行動することが多かったそうです。それでも、拳銃や双眼鏡、地図を持っていたり、少しでも指揮している素振りを見せれば、たちどころに弾が飛んできたとか。
ブラック・タロン
SAW
でした。本当に、いろいろと違いがあるのですね。びっくりしています。詳しい
回答を、いろいろとありがとうございます。
山家
写真を探すうち出てきたのは、月刊Gunの昭和53年7月号です。スコープ取りつけ状態のレシーバーを真上から撮った写真がありました。これを見ると、スコープ自体もかなり左によっており、クリップによる装弾が可能なようです。スコープの中心軸線は、ストックの左側面よりも、さらに(5mmくらい?)左によっています。そういえば以前、97式小銃はスコープをつけての立射は難しいと聞きました。確かにこれでは、立射で頬付けするとスコープは鼻筋の上に来る感じで、難しそうです。というわけで、97式に関しては恐らくクリップチャージ可能です。他については…まだまだ道は遠いです。以上、今回はこの辺でご勘弁を・・・。
小石川