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トカレフとマカロフはどう違うの? マーベリック |
トカレフは、その制式名称の通り、1930年に旧ソ連軍制式となったピストルです。構造的にはM1911系(コルト・ガバメント)を単純化したようなもので、生産性を最優先したため、ハンマーをハーフ・コックにできる以外、安全装置と言える機構はありません。ハンマーやシア等の撃発機構をブロック化して分解しやすくしているのも特徴です。口径は7.62mmで、モーゼル・ミリタリーの7.63mmモーゼル弾と同型の7.62mmX25弾を使用しますが、トカレフ純正の弾はモーゼル弾より若干強装になっているようです。
<諸元>
口径:7.62mmX25 全長:195mm 銃身長:116mm 重量:890g 装弾数:8発+1
ライフリング:6条右回り 作動機構:ショート・リコイル
一方、1951年にトカレフの後継銃として旧ソ連軍に採用されたマカロフは、ワルサーPPによく似た構造のブローバック方式で設計され、ダブル・アクション・トリガーと手動セフティを備えています。分解方法(トリガー・ガード上部を外して分解する)もPPと同様です。口径9mmですが、弾は独自開発の9mmX18(9mmマカロフ)で、ヨーロッパの9mmウルトラ(9mmポリス。寸法は同じ9mmX18だが薬莢の形が若干異なる)と同程度の中型弾薬です。トカレフと比較するとかなりスペックダウンされていますが、これは旧ソ連軍が軍用ピストルを護身用等に使える必要最低限の性能に留めたからです。
<諸元>
口径:9mmX18 全長:161mm 銃身長:94mm 重量:730g 装弾数:8発+1
ライフリング:6条右回り 作動機構:ストレート・ブローバック
ブラック・タロン
日本のマスコミ報道で「トカレフ押収」という見出しの写真を
見ると「マカロフ」の写真が出ていることが結構ありました。
最近は少ないようですが。
SAW
非合法に日本に入ってくるトカレフのほとんどは、54式と呼ばれる中国製コピーですが(マカロフも中国で59式として作られている)、知り合いから聞いた話では、日本に入ってくるマカロフはロシア製が多いそうです。
ブラック・タロン