897 |
アニメ「攻殻機動隊」の映画のこんなシーン「強壮弾のかため撃ち!車のドア抜かれるわよ!」「サブマシンガンで!?無茶な野郎・・・」という会話があるのですがいったい強壮弾とはどのような作用の弾なのでしょうか? 映画の絵では装甲板が広く浅くへこんでいるように見えました。 使ったサブマシンガンはバレル等ボロボロになったそうです。 伏 |
「強装弾」はアメリカのスラングでホット・ロード(Hot Load)とも呼び、通常の弾より装薬量(薬莢に込める発射薬の量)を多くしてあるものです(装薬量と銃身長に合わせて燃焼速度も加減します)。また、エネルギー増加を初速ではなく弾頭重量に回す(通常より重い弾を使う、ハードボール(Hard Ball)なんて言ったりします)こともあります。
強装弾はパワーが増す反面、反動が強くなって撃ちにくくなり、高熱と高初速によって銃身早期摩耗の原因になります。また、強装の度が過ぎると銃が壊れます。
どの重量の弾頭をどの位の装薬量・燃焼速度で撃ち出せば高パワーと精度を両立できるかは銃によっても異なり、サイエンスであると同時に勘と経験とカット&トライの職人芸でもあります。アメリカのガンマニアにはこれらを加減して自分好みの弾を作る人達(リローダー;Reloader なんて言います)も多いです。
ささき
さいどわ
IPSC等で使われている.38Super Auto弾は、.38ACP(.380ACPとは別物)の+P(強装弾)として開発されたものです。
.38Special弾(弾頭重量110gr。7.1g)を例に取ると、通常弾の初速・初活力はそれぞれ820fps(250m/秒)/164ft.lbs(22.6kgf・m)ですが、+P弾だと970fps(296m/秒)/230ft.lbs(31.8kgf・m)、さらに強い+P+弾では1,160fps(354m/秒)/329ft.lbs(45.5kgf・m)となります。同じ弾頭重量の.357マグナム弾が1,210fps(369m/秒)/358ft.lbs(49.5kgf・m)ですから、.38Sp.+P+は.357Mag.に匹敵するパワーを持っていることがわかります。使用銃によっては上回るかもしれません。
<注:上記データは手元資料より抜粋。なお、実際には使用銃等によって変わってくるので、各数値はあくまで目安>
映画『攻殻機動隊』で出てきたサブマシンガン(強装弾を使って壊れた奴)は、中国製のマイクロUZIのコピーのようです。壊れてしまったのは、使った弾が相当強力だったのと(と言っても9mmX19だからたかが知れてると思うが)、銃自体が安物だったからでしょう。何せ中国製ですから(笑)。
ブラック・タロン
カリフォルニアハイウエイパトロールも昔は、38スペシャルの強装弾を使用していたようですね。
逆に、自衛隊の7.62mmNATO弾(308WIN)は連射時の反動を抑えるために、弱装弾を使用しています。
ハリーキャラハン刑事も、44マグナムのライトロード(弱装弾)を使用して
おり、「反動が少なく撃ちやすい。」と主張しておられるようです。(笑)
SAW
よく分かりました。
それと字・・・間違ってましたね・・・勉強になりました。
伏
1.ブラック・タロン氏の解説の用に使用銃が”マイクロUZIのコピー”なら、強装弾(増装弾)を
連射しまくったら、ボロボロ、ガタガタ、になります。 マシンピストルだから!!<−−くどい!!
銃身肉厚、強度は強装弾想定外。 ボルトやフレーム強度もしかり。 以下続く。
2.>9mmX19だからたかが知れてると思うが
9mmパラの腔圧は 2600kg/mm2もあります。
.38SPで1200〜1500、45ACPで1400です。 いずれも通常弾で。
今回のお題、”強装”の程度はあやふやですが、腔圧3000超えたら、ライフル弾を撃っているのと同様です。
(銃の強度面から考えて!) だから本当に強装弾連射したら おっかない事なんです。
軌跡の発動機?誉
日本人なので、paパスカルやbarバール換算は逃げます。
〜?誉
atm=>bar=>Pa=>psiの関係はおよそレベルだけど
1.0atm = 1.01325bar = 101325Pa = 14.696psi
こんな感じだったかな。プシは自信無し。もう一桁は忘れたよ。14.6959とかだっ
たはずなんだけど、年のせいで忘れた(苦笑)
sorya
この手の話は理科年表(縮刷版)を1冊買っておくと便利です。千円程度ですし。
epitaph