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初めて質問させていただきます。 原子爆弾、水素爆弾、中性子爆弾の違いは何ですか? 水爆は単に原爆より爆発力が優れているだけですか? 中性子爆弾は放射能兵器ですが爆発規模はどのくらいですか? よろしくお願いします。 RX-78 |
原子爆弾は,主にウラン235かプルトニウム239を核分裂させることにより発生するエネルギーを利用した兵器です。実用的には50キロトン程度までの威力です。
水素爆弾は,主に原子爆弾の核分裂の際のエネルギーを利用して,重水素や三重水素を核融合させることにより生じるエネルギーを利用した兵器です。原理的に威力の上限はありません。
中性子爆弾は,極小型の水素爆弾で,爆発時のエネルギーを爆風より放射線として放出させるようにしたものです。威力としては,1〜2キロトン程度になります。
つまり,これらの兵器の根本には原爆(核分裂兵器)があり,それを利用して,核融合を利用したものが水素爆弾や中性子爆弾となります。どなたか,詳しい方がもっと詳細な解説をしていただけると思います。
となりの大トロ
ゼロから知ろうとすると出てくる単語の意味からして
良く分からないので助かります。
RX-78
正確には「核分裂弾」とでも言うべきものでしょう。非常に破壊力が強い反面、半減期の長い放射能を生成するというデメリットもある。
水素爆弾-複数の原子が融合する際に出るエネルギーを利用した爆弾のこと。
非常に高温高圧でなければ反応が起きない(太陽みたいな)ため、
その状態を作るために原爆を使います。さらに、核融合では比較的半減期の長い放射能の生成は少ないのですが、原爆を起爆剤として使用するため、放射能汚染が生じます。
中性子爆弾-中性子を主に放出させることを目的とさせる爆弾。仕組みはよく知りません。中性子は貫通力の強い放射線です。さらに水分子に当たるとその運動エネルギーを失いやすいです。つまり、熱に変換させるわけです。動植物はこれで、体内の水分の温度が上昇して死んでしまいます。兵器としては、戦車などの厚い装甲を持った車両の中にいても、戦車は無傷でも乗員は焼け死ぬという状況が生じます。人だけ選択的に殺傷させることができるわけです。
補足ですが、放射線は中性子線とかアルファ線とかのこと、放射能は放射線を出す能力のある物質のこと。混同している人って多いですよね。テレビも平気で間違いますし。
Takky
>放射能は放射線を出す能力のある物質のこと。
放射線を出す能力のある物質は「放射性物質」ですよね?
物質の持つ放射線を出す能力とか性質のことが「放射能」ですよね?
PT
4.のログにもありましたが,この三つってよく混乱しているんですよね。最初に回答したので,下手の横好きで追加の話し。
放射線とは 放射性物質が放つアルファ線,ベータ線,ガンマ線などのこと。
放射能とは 放射性物質の放射線を放つ能力のこと。
放射性物質とは 放射線を放つ能力を持った物質のこと。
となりの大トロ
放射線と放射能と放射性物質の違いですが、となりの大トロさんの回答でまさに正解なんですが、現役の原子力技術者達は結構アバウトで、「放射性物質」のことを「放射能」と慣用的に呼んでおります。さすがに放射線とはごっちゃにしませんが。
TETSU29
なるほど,だから「放射能汚染」何て変な言葉が存在するのですね。
本来なら,「放射性物質汚染」と言わなきゃならないのにね。
となりの大トロ
すみませんでした。
確かによく慣用的に使用するんですが、この場合は不適当でしたね。
ちなみに放射性物質って、そんなに使用しないと思うんですけど、法律上の言葉なんでしょうか。
通常は、「放射性同位体」という風によく呼んでいたような気がします。
どうもつまらないことで。
Takky
放射性とは、放射線を放つ性質の事。
放射能とは、放射性あるいは、放射性をもつものの事。radioactiveの訳語。
となるはずですが?
>8
放射性「物質」と、放射性「同位体」は全く異なる概念だと思いますが。放射性元素と言う概念があることも考えてみてください。
ちなみに、radioactivityの訳が放射能なのはよいとして、radiationは必ずしも放射線と言う訳とは限りません。
放射線研究所でレーダーの開発をしていたと言う珍妙な記述は多々目にしますが、直訳するなら輻射研究所、意訳なら電磁波研究所とするのが正しいでしょう。
電子レンジから放射線が漏れていたと言う有名な誤報も同じ原因ですね。
Lime Light