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634 旧陸軍の南部14年式拳銃と現在警察官が装備しているニューナンブ38口径は何か繋がりがあるのでしょうか?

旧軍X

  1.  14年式拳銃は南部麒次郎が弾薬まで独自設計したセミ・オートマチック・ピストル。一方のニューナンブM60は、S&W M36等を原型に開発されたリボルバーです。ですから、基本的にハードウェア面では繋がりはありません。
     ニューナンブという名称は、日本における銃器設計の第一人者であった南部麒次郎にあやかって付けた名前です。
     ちなみに、大正13年に陸軍を辞した南部は、翌年民間メーカーとして『南部銃製造所』を創業しました。この南部銃製造所は後に中央工業となります。戦後ニューナンブM60等を開発した新中央工業は、旧中央工業から派生したメーカーだったと思うんですが、ここら辺は資料不足でわかりません。
     なお、新中央工業は、現在はミネベア株式会社に吸収合併され、同大森製作所となっています。
    ブラック・タロン

  2. 補足します。
    南部麒次郎が設計した14年式拳銃とニューナンブM60とは、ひ孫関係ぐらいにはなるかと
    思います。当然、構造的な関係は全く有りませんが、南部麒次郎(陸軍退役時中将、工学博士)
    の弟子達がその流れを持つ会社にて設計したものと思いますので!。

    会社沿革、その他 :
            1.大正14年 南部麒次郎、大倉財閥系として「南部銃製造所」創立。
            2.昭和11年「南部銃製造所」、同じく銃関係製造業の「昭和製作所」、
              同じ大倉財閥系の「大成工業(株)」の3社が合併し「中央工業(株)」
              と社名変更。中央工業南部工場と称する。時代を反映し、各種拳銃、
              38式小銃、99式軽機等製造。
            3.昭和20年8月、終戦。一切の武器の製造禁止。会社は休眠状態となる。
            4.昭和21年1月、GHQ、警察官等、治安維持公用に拳銃の所持を許可。
            5、昭和24年5月、南部麒次郎 死去。81歳。
            6、昭和27年頃?「新中央工業(株)」と改称して再出発。米軍、警察、
              保安隊(自衛隊)の銃の修理、航空機武装品整備の仕事(特機)を復活。
            7、昭和31年、「新中央工業(株)」にて警察官用国産拳銃(回転式)開発開始。
            8、昭和35年、警察庁、ニューナンブM60として正式採用。
            9、あい前後してニューナンブM57A、M57B等の自動拳銃も試作。
           10、昭和56年、「日本ミニチュアベアリング(株)」と「新中央工業(株)」
              合併(吸収合併)し、「ミネベア(株)」と社名変更。
              銃、特機部門を ミネベア(株)大森製作所と称する。
           11、昭和56年、陸上自衛隊、スイスSIG社 P220 9mm拳銃採用。
              ミネベア(株)大森製作所にて ライセンス生産開始。
            
       以上、”小橋良夫”著 ”世界のピストル1”より抜粋及び追記しました。

    親会社(資本)は変わっても、「南部銃製造所」(銃製造部門)はしっかり生き抜居ている様です。
    最近では、9mm機関拳銃の開発、自衛隊採用で色々な話題!!を提供してますね。
    又、警察庁にて最近(2年位前?)採用を始めた、S&W M37 エアウェイト
    (チーフスのアルミフレームタイプ)の輸入代行&整備も、ここでやっているそうです。

     
    ニューナンブM60 : 関係者に伝え聞くところによりますと−−−

           1、一般にはS&W M36チーフススペシャルのコピーと言われておりますが
             頭初の開発過程ではS&W M10ミリタリ&ポリスを基本に、後から
             M36も参考程度に検討したらしい。 銃床(フレーム)の大きさは
             M36のJフレームより M10のKフレームの大きさに近いとの事。
             よって銃全体もM36より半廻り!!大きい。
           2、引き金を完全に引き切らないと撃鉄の撃針が弾の雷管を打てない、様にする
             安全装置(S&Wではハンマーブロックと称している)の構造も全く
             相違しているとの事です。(完全オリジナル)
           3、”ニューナンブ ”の名称は商標登録されている。(笑!!失礼)
         以上、こんなところです。


    軌跡の発動機?誉

  3. >チーフとナンブの違い
     原形のS&Wではハンマースプリングがリーフスプリング(板バネ)ですが、ニューナンブは耐久性向上と折損対策のためコイルスプリングに換えられています。圧縮時に「ガギギギ…」という抵抗を伴うコイルスプリングと異なり、リーフスプリングはスムースはトリガーアクション(特に有名なのはコルト・パイソン)を生みますが、日本の警官はシングルアクションでしか撃たないから問題ないのでしょうね。
     なお、旧日本軍の26年式拳銃はダブルアクション・オンリーの騎兵用で、リーフスプリングを採用しておりトリガーのスムースさは当時世界に誇れるものだったそうです。ハワイの陸軍博物館で実物を見ましたが、美しいブルーイングの表面仕上げが印象的でした。
    ささき

  4. >3.ハンマースプリングの件−−−
      私の資料で調べましたら、M36チーフスも他のS&Wのハンドガンと違い、
    コイルスプリングを使用しています。
    (10年前の資料ですが、部品P/NO.5749 Mainspring)
      この辺はニューナンブがニュージェネレーション(M36がWWII戦後の1950年頃
    の設計という意味で!)のM36をコピーしたのかも知れません。

    >2.M10ミリタリ&ポリスを基本に、〜 の件は 会社沿革に利用しました
     ”小橋良夫”著 ”世界のピストル1”にも記述されているのですが、その様に考えるより、
    S&Wのリボルバ全体の優れているところを見習った。という考え方が妥当と感じます。

         ”やっぱりS&Wのコピーじゃん!!”

    奇跡の発動機?誉


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