弾頭の種類を調べていて，ぶつかった疑問なんですが，
SP　ソフト・ポイントという表記と
SP スピアーポイントという表記の
２種類があり，区別はどうやって付けるんでしょうか？．

U（質問者）

Lead
これはレッドすなわち鉛弾、キャスト弾と呼ばれることもあります。リロードの安い拳銃弾に使われています。ジャケットが無いので軍事使用は禁止。またコンペンセイター(マズルブレーキ)の付いた銃ではブレーキ部分で弾頭が変形してしまうので使えない、デザートイーグルやＰ７などガス圧作動の銃は目詰まりを起こすので使えない、弾頭の融解防止に仕込まれたワックスが発射時に蒸発し発煙して視界を妨げる、といった欠点があります。

RN　ラウンド・ノーズ
丸い頭の弾頭です。ふつうはジャケット弾を指します。ボール弾と呼ばれることもあります。9mm や 45ACP などオート用の弾はふつうラウンドノーズの形状です。44MAG などリボルバー用の弾には先端部の平たい形状が多いですが、これはフラットノーズ(FN)と呼ばれます。

SCP　ソリッド・コッパー・プレイテド
よくわかりませんが、銅(カッパー)のメッキ(プレイト)を施したジャケット弾の一種だと推測します。

J　ジャケット
キャスト弾に対し、鉛の弾芯に何らかの被服(ジャケット)を施したものです。ジャケットの材質は銅、アルミ合金(シルバーティップ)、ナイロン樹脂(ナイクラッド)等があります。弾体全体に被服を施したものをフルメタルジャケット(FMJ)とかトータルメタルジャケット(TMJ)とも呼びます。これに対し、弾頭先端の鉛を剥き出しにしてあるものをソフトポイント(SP)と呼びます。
先端を凹ませた弾頭をホローポイント(HP)と呼びますが、これを完全に被服したジャケッテド・ホローポイント(JHP)や先端部を剥き出しにしたソフトホローポイント(SHP)など、組み合わせによって様々な変種があります。
スピア・ポイントというのは聞いたことがありません。名前からすると徹甲弾のようですが、徹甲弾はアーマー・ピアシング(AP)と記述するのが普通です。

LWC　リード・ワッド・カッター
SWC　セミ・ワッド・カッター
ワッドカッター弾はほぼ円筒形で、弾頭部がほとんど薬莢に収まるような短い弾です。事務用のパンチ機みたいな特性があり、標的紙に奇麗な丸穴が開くので射的競技の採点用に使われます。しかし空気抵抗の大きな形状なので弾速低下が激しく、長距離を飛ぶと弾頭が横を向く(横弾；キイホール)傾向があります。LWC は鉛でできたワッドカッター弾で、SWC は空気抵抗を考慮して弾頭部を少し長くしたものです。

ささき

＞LWC　リード・ワッド・カッター
　これも当然レッド・ワッド・カッター、と読むのが正しいのですよね？

　Leadをリードと読んでしまうのは英語国民にもあるらしく、レッド・ツェッペリン（ゼッペリン）は
もともとはLead Zeppelin（鉛の飛行船）と言うグループ名を意図していたのが、
リード・ゼッペリンと読まれることがあまりに多いので、
発音に合わせてLed Zeppelinとしたとか。
　「率いる」の意味か、「鉛」の意味か判断が付かないと、発音が決まらないというのはやっかいといえばやっかいです。
　Read（現在形）とread（過去・過去分詞）もそうか。

便利少尉

ささきさんが詳しくお答えになってますが、少し補足させて頂きます。

Jさんが質問されてるアルファベットの略号ですが、これはは一般に市販されてる実包や弾頭のカタログなどで使われるものです。狩猟やスポーツ射撃に使う為の弾頭を種別する言い方ですね。会社ごとに少し表記が違う場合もあります。

RN　ラウンド・ノーズ
ラウンド・ノーズと言ってもジャケット弾頭だけを指すわけではありません。あくまで弾頭の形状を言っている訳ですから、弾頭が丸ければ鉛弾でもラウンド・ノーズです。また拳銃弾だけでなく、ライフル用の弾頭が尖がってないラウンド・ノーズがあります。

SCP　ソリッド・コッパー・プレイテド
ソリッドと言うのは鉛弾のことです。鉛弾に直接銅メッキをしたものでしょう。ジャケット弾ならコッパー・ジャケットと表記されるはずです。

SP　ソフト・ポイント
SP スピアー・ポイント
スピアー・ポイントと言うのは狩猟に使うライフル用のソフト・ポイントの一種です。徹甲弾とかの軍用弾頭ではありません。弾頭先端の鉛が露出した部分が小さめで軍用のフル・メタルジャケットのように先が尖がっている弾頭です。ホロー・ポイントなどは空気抵抗が大きく遠射性能が落ちるので、弾道性能が要求される射程の長い狩猟で使われます。いわば商品名なので会社によってはスピッツァー、あるいはポインテッド・ソフト・ポイントとも言います。

ジャケット弾で弾頭先端部の鉛が露出しているモノは皆ソフト・ポイントと言える訳ですが、習慣なのしょう、単にソフト・ポイントというと、やや先端部が丸く鉛の露出が大きめのラウンド・ノーズの弾頭を指します（レミントン社等がそう）。カタログにスピアー・ポイントと表記している会社なら、ソフト・ポイントの方はラウンド・ノーズと表記するなどして混同しないようにしています。
COLT45

＞４．ＳＰ弾頭−−−参考

　下記は、狩猟用ライフル＆弾薬メーカー大手　”ＷＩＮＣＨＥＳＴＥＲ”社のＨＰです。

　　http://www.winchester.com/activities/index_huntammo.html

　　を開いて　”ＬＡＲＧＥ　ＧＡＭＥ”　を　クリックして下さい。
　　ＨＵＮＴＩＮＧ用ＢＵＬＬＥＴ（弾頭）の断面写真が色々有ります。



奇跡の発動機？誉