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映画『バルジ大作戦』で、米兵がライフルの先端にロケットランチャーのような物を装着してタイガー戦車に発射しているシーンがありましたが、あれは一体、どういう物なんでしょうか? 対戦車兵器らしい事は分かるんですが・・・。 パンジャンドラム |
弾頭には対人榴弾、対戦車弾、発煙弾等があります。
ライフル・グレネードは、発射方法によって3タイプに分かれます。
1/銃口にカップ型の発射機を取り付けて空砲で発射するカップ式
2/擲弾後部に棒を取り付け、これを銃口に差し込んで空砲で発射するスピゴット式
3/擲弾内部に弾頭を受け止める機構を設け、銃口に差し込んで実弾で発射するブレット・トラップ式
フランスのMle1949〜FA MASに至る戦後の軍用ライフルは、銃口にライフル・グレネードのランチャーを標準装備しているのが特徴です。
現在は、実弾をそのまま使って発射できるブレット・トラップ式が主流です。陸自でも89式小銃用(64式にも使用可能とするらしい)のブレット・トラップ式ライフル・グレネードを開発中とのことです。
なお、米軍はライフル・グレネードの代わりに、40mmハイ・ロー・プレッシャー・グレネード弾および発射器を使用しており、NATO各国や日本でも採用されています。
ちなみに、現在NATO各国で開発されているアサルト・ライフルは、銃口のフラッシュ・ハイダーやマズル・ブレーキの外径を22mmに統一しています。これは、NATOがライフル・グレネードの弾尾内径を22mmに決定しているためで、NATO以外の国で作られる製品もこれに準じて設計されるものが多くなっているようです。
第2次大戦における米軍のM1ライフルやM1カービンのライフル・グレネードはスピゴット式ですが、銃口に直接擲弾を差し込むのではなく、銃口にランチャーを取り付けてそこに擲弾を差し込むようになっています。なお、日本の自衛隊の64式小銃も、M1ライフルのライフル・グレネードおよびランチャーを使用できるようになっています。
一方、旧日本軍は38式歩兵銃にライフル・グレネードを採用せず、擲弾筒を開発しましたが、これは、華奢な38式歩兵銃で重い榴弾を発射したら銃がガタガタになると考えたからと言われています。しかし、99式小銃の採用後は、99式手榴弾を発射できるライフル・グレネード・ランチャー(100式擲弾器)を開発したり、ドイツ軍のライフル・グレネードであるシースベッヒャー2型および対戦車擲弾の情報を得てコピーした2式擲弾器を採用しています。
ブラック・タロン
次いで、先に挙げられている100式擲弾器で、99式小銃用だけでなく、38式歩兵銃用も作られています。
さらに、スピゴット式の3式小銃擲弾というものもあり、これにも専用の擲弾器が用意されています。一見すると99式手榴弾に矢羽式の尾筒を付けた物の様ですが、着発信管の付いた専用弾です。擲弾器は38式歩兵銃、99式小銃双方で使用できたそうです。ただし、これが実戦で使用されたかは不明です。
なお、発射専用弾は全て弾頭が木栓のものです。
ただし、使用例をあまり聞かないことから、配備数は極端に少なかったことが想像されます。
tomo
3式小銃擲弾は海軍の物です。また、弾頭に成形炸薬が入っていて、形状もいささか異なっている物もありました。
tomo
これを鹵獲した米軍が「日本は資源不足で弾頭まで木で作っている」と報告したという、まことしやかな話がありましたが実話なのでしょうかねぇ?
ささき
本当だと思います.サンケイ出版の第二次世界大戦文庫の『拳銃・小銃・機関銃』にこの記述がありました.今,手元にないので正確なことは言えませんが,どうも米軍内部において,士気高揚のためにでた発言だったと思います.
となりの大トロ