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452 新潮文庫から出ている佐藤亜紀の『戦争の法』という小説の中で、狙撃の名手として登場する千秋という少年の使用している銃はAK47だと思われるのですが、「突撃銃」がそのような使われ方をすることはあったのでしょうか。ちなみにこの小説を私は「大傑作」だと思っていますが、この部分が少しだけ引っかかっています。
やまぐ

  1. その小説は読んだことがありませんし、実戦の経験もない(当たり前だ)私ですが…。
    まず一般的に、オートマチックライフルはボルトアクションほど命中精度は高くありません。特に AK47 は極端な使用条件でも動作不良を起こさないようゆとり(ガタ)のある設計なので、どうしても射撃精度は低くなります。
    専業の狙撃銃…たとえば .308 レミントンのボルトアクションなら 800m で人間の頭部を狙い撃ちできるのに、AK47 なら 400m で「人体のどこかに当たる」程度です。
    しかしながら、戦場における「狙撃」は必ずしも「一発必中の精密射撃」を意味しません。「狙撃」と言うとどうしても特殊部隊のスナイパーによる敵地潜入・要人暗殺任務のようなものを想像してしまいますが…。
    ボスニア内戦やアフガニスタン紛争、古くはベトナム戦争の記録映像を見ると、一般兵士による撃ち合いでは、ろくすっぽ敵の姿も見ず遮蔽物の影から銃を突き出し乱射することが多いらしい様子が伺えます。
    誰だって飛んでくる弾は怖いし、命は惜しいから当然と言えば当然でしょう。
    そういった熱狂と恐怖と混乱の渦巻く撃ち合いのなかで、冷静に目標を見極め正確な射撃を浴びせられるならば、それは充分「狙撃」と呼ぶ技術に値すると思います。
    こういった状況下での「狙撃」では、銃の絶対命中精度はあまり問題にならないと思います。
    ささき

  2.  ささきさん、どうもありがとうございました。この小説に出てくる千秋は、言うところの「スナイパー」そのもので、一発の無駄弾も無いというように描かれています。それはともかく、機会があれば一読されることをお薦めします。
    やまぐ

  3. そうですか…一発必中を期するスナピング用の銃としては、残念ながら AK47 は不適ですね。AK に外見の似た SVD ドラグノフ狙撃銃ならまだしも…。しかし、兵器に関する考察が少々甘くても、その作品の小説としての価値をおとしめることにはならないと思いますよ。
    私の好きな船戸与一氏の小説「砂のクロニクル」でもイラン空軍が「F-14」で爆撃をする描写があり、兵器マニアとしてはちょっと納得しかねたのですが、だからと言ってこの小説の価値は少しも薄れないと信じますし。(私は「きっと主人公は外見のよく似た MiG-27 を誤認したのだ」と脳内真実で思い込むことにしました(^^;)
    私は米国在住で日本書籍の入手には少々難があるのですが、機会があれば紹介された作品も読んでみたいと思います(^o^)/
    ささき

  4. (基本的にゴミ)
    スナイパーの才能としては、「場所取り」も大事だと思います(カメラマンからの類推)。
    Schump

  5. (基本的にゴミ)
    スナイパーの才能としては、「場所取り」も大事だと思います(カメラマンからの類推)。もし彼がAKしか与えられていないのであれば、「AKでもはずしっこない(と云えるためには射撃の名手であることが前提ですが)ほど目標に近くて発見されないポイント」に陣取ることができなければ立派なスナイパーとはみなされないでしょう。

    (このレス、筆記中にIEの挙動がおかしかったのでダブってたらごめんなさい)
    Schump

  6. ささきさんの言う通り、近距離ならAK47も狙撃銃として使えると思います。実際ベトナムでは狙撃もこなしたそうですよ。腕のいい射手ならいけるでしょう。
    それにしてもここであの作品の名を聞こうとは!確かに傑作ですね。でもあれは絶版になったと聞きますよ。





    矮鶏


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