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紙の薬莢を使っていた時代、兵士は口で薬莢を開けていたと聞きますが、鉛毒の影響は無かったのでしょうか? 矮鶏 |
余談。紙(布)薬莢といえば、1857年にムガール帝国統治下のインドで起きた『セポイの反乱』にまつわるエピソードが有名ですね。
当時、インドの植民地化政策を進めるイギリス東インド会社は、多数のインド人傭兵(セポイ)を抱えていましたが、ある時、彼らセポイの間に『イギリスが新しく支給するライフル(エンフィールド銃)の紙薬莢には、牛と豚の脂が塗ってあるらしい』という噂が流れました。牛はヒンズー教徒にとっては聖なる動物、一方豚はイスラム教徒にとっては不浄の象徴。紙薬莢は歯で噛み破って装填するものであり、これが万一本当であれば、自分たちインド人の宗教的尊厳を傷つけられたことになるわけです。この噂が、長年のイギリスの差別的待遇に対する不満と結び付き、反英感情が一気に膨張、インド全土を席巻する大民族反乱へと発展していったわけです。
ちなみに、この噂の真偽は定かではないそうです。
ブラック・タロン
乱戦の中、泡を食って弾丸を呑んでしまう新兵もいたのではないでしょうか。
矮鶏
に高いと思います。
弾丸を噛んだり飲む方が大変でしょう
また、弾の一個や二個飲んでしまっても、たいして毒にはならないと思います。
私も小学生の頃、釣用の鉛の重りを飲んでしまった事がありますが、30歳
近くなるまで、今の所、その影響は出ていないです。(まあ、その頃食べた物に
よって排出効率も変わってきますので一概には言えませんが)
ちなみに
http://village.infoweb.ne.jp/~fwkx2741/ishin/index.html
こちらのサイトの
http://village.infoweb.ne.jp/~fwkx2741/ishin/ishin/kaisetsu/enfield.html
こちらのペ−ジに紙薬莢の事が図付で載っていますので、
イメージがつかめると思いますよ。
ダークマター
>金属薬莢が登場する前の紙(皮)薬莢は、紙や皮の袋の一端に弾丸を
>くくり、発射薬を入れて結んだものでした。・・・
この場合は『紙薬莢』という用語は不適切ではないでしょうか。前装式銃で装填の便を図る為、弾丸と装薬を紙で一纏めに包装したものは、やはり『弾薬筒』と呼んで『薬莢』とは区別すべきではないでしょうか。
薬莢と言うからには雷管を持ち、薬室に装填するタイプをそう呼ぶべきではないでしょうか。19世紀の半ば頃のドライゼのニードルファイアーなどの後装式銃に使われた、薬室に装填するタイプの紙製薬莢を持つ弾薬がありますが、これがいわゆる『紙薬莢』でしょう。英語でも前装式銃に使う弾薬筒は、確かパトローネ(だったと思う)と呼んで、ペーパーケースとは区別していますし、用語としての的確さに欠けるように思いますが・・・。
COLT45
このタイプの紙(皮)薬包は、専門家の資料文献でも『薬莢』と一緒くたにされてるときがありますね。
幕末に日本に持ち込まれたスナイドル(スナイダー)やシャスポーも、紙や皮製の薬莢で装填していたように思います(Gun誌の記事で見た)。
余談ですが、日本の火縄銃にも欧米の薬包に近い装填器があります。木や竹の筒に1発分の発射薬と弾丸を入れた『早合』と呼ばれる道具ですが、普通に手で装填すれば3分かかるところを1分で片付けられるそうです。
ブラック・タロン