402 |
測距儀の幅を広くすると何かメリットがあるのでしょうか? 涼月 |
具体的な計算を行いたい場合は、三角関数の参考書などに公式が乗っているので参考にしてみてください。
せせひわ
まなかじ
測距誤差 m
基線長 10m 8m 6m
距離 m
20000 285 367 485
15000 165 210 270
10000 72 95 120
これは、各人によっての「くせ」等を考慮した後の値です。
まなかじさんが御指摘のように、基線長が長いほど測距誤差が少ないのですが、
残念ながら「大和」級の15m測距儀はデータがありません・・まともに使えれば、10m測距儀よりは優秀と思われますが・・・
また、測距誤差は人的な要素によっても左右される様ではあります。
tackow
tackow
・基線長に反比例
・距離の2乗に比例
らしいですが,3.の値は見事にその関係に従っていますので,15m測距儀の誤差は多分
20000 (190+196+194)/3=193
15000 (110+112+108)/3=110
10000 ( 48+ 51+ 48)/3= 49
くらいでしょうね。件の測距儀は3基(合致式2基+ステレオ式1基)の平均値を使っているのでもう少し小さいかも知れませんが。
レーダーの誤差は距離に比例してしか増えないので,遠距離になるほど光学式に対して有利になるそうです。
isi
星の距離を『直接に測る方法』も三角測量しかないそうです。最大測距基線長は地球の公転軌道の端から端。お月様の場合は地球上のできるだけ離れた2点を使うしかないわけです。簡単には角度を計って基線の1/2のTANを計算すれば良いのですがTANは90度で発散する関数なので角度が大きくなると一寸の角度の差がむちゃくちゃな距離の差になります。お月様の場合地球の端と端でも角度は89度以上になり、90分の1度の差が約5000Kmになります。(私の計算では)
それで1969年のアポロ11号は真っ先に月面にレーザー反射鏡を展開、地球からのレーザー測距を可能にしました。お月様までの距離をセンチ単位で測る。目立たなかったけどアポロ11号の重要な任務でした。
SHI
基線長 15 10 8 6 4.5 3 1.5 1
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
距 離
40000 779 1155 1494 1927 2597 3896 7791 11687
30000 438 650 840 1084 1461 2191 4383 6574
25000 304 451 584 753 1015 1522 3044 4565
20000 193 644 966 1932 2899
15000 110 367 550 1100 1650
10000 49 163 244 489 733
5000 12 18 23 30 41 61 122 183
レーダーのデータも分かれば同一砲戦距離での測距誤差の違い(初弾弾着精度の違い)が分かりそうですね。
isi
基線長 15 10 8 6 4.5 3 1.5 1
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
距離(千m)
40: 780 1200 1500 1900 2600 3900 7800 12000
30: 440 650 840 1100 1500 2200 4400 6600
25: 300 450 580 750 1000 1500 3000 4600
20: 190 285・ 367・ 458・ 640 970 1900 2900
15: 110 165・ 210・ 270・ 370 550 1100 1700
10: 49 72・ 98・ 120・ 160 240 490 730
5: 12 18 23 30 41 61 120 180
isi
少しばかり付け加えますが、この数値はあくまでも「我が海軍で訓練された乗組
員が我が艦に装備されている測距儀を用いて、平均的な能力を発揮した場合の数
値(公誤)」ですので誤解無きよう・・
もう、憶測ですが。多分、米国等では光学測距儀を用いた場合、これほどの数値
を出す事は叶わなかったのでは無いかと考えています。
同時に、我が海軍でも資料を読むに各艦での測距成績は(同じ測距儀を用いても
)かなりの差がありまが、これはもう人的な要素が多くを占めている為と思われ
ます。
一番可哀想なのは甲種とか乙種戦闘射撃時に駆逐艦等で「測距不能」とか「時間
超過」とかの評価をなされている場合で。砲術長の心中察するに余りある、とい
う感じであります(笑)
しかし、計算の結果から見るに、15m測距儀は3万m付近での射撃には充分な
精度を有する感じがしますネ。
実際には>5で指摘されたように誤差はまだ追い込めると思いますし・・
レーダーでの測距誤差はこの数値よりも一桁は精度が高いと見て良いと考えます。
が、現代の様にオンラインでGFCSに組み込まれている訳ではないですし、オ
フラインでの情報提供でしょうから、飛躍的に弾着精度を向上させる事は難しい
(少なくとも当時の米海軍では)と思うのですが・・この辺は研究中です(^^;
tackow
レーダー測距の場合には「一桁」小さい、というよりも。距離による誤差が無
いのですから、概ね数十mかそれ以下。とでもするべきでした。
これも、オペレーターの技量も左右するのでしょうが。
それと、補足なんですが。我が海軍では測距誤差は「測距中心誤差」と「測距
散布誤差」という考えを用いていました。
上記の数字は「測距散布誤差」になります。「測距中心誤差」に関しては確た
る資料が無いのが残念です。
また、測距員の技量も各艦(戦艦、重巡等)において数値化されていたのですが
数値が書かれた資料が見あたらないので、またの機会にします(勿論、戦艦の測
距員が優秀だった筈です)。
tackow
受け渡しであると。でも全ての計算カムが装備されたのは戦後であったと。
ついでに神様はこうも申された。米戦艦の二/三番砲塔はそれぞれ46ft測距儀を持つが、
それぞれMk3型射撃指揮用アナログ計算機を持っていたと。
大塚好古
んですかぁ、、稽古不足だったかなぁ。
ただ、現用の奴とは雲泥の差でしょうネ、多分??(これは、非公開討論が
要るかなぁ)
tackow
Mk38GFCSは艦によっては戦後になってオンライン化された可能性があるが、同時期に
潜水艦に装備されたTDCMk4がレーダー/ソナーの情報をオンラインでTDCに入力出来た
事を考えるとWW2中にオンライン化されたと思われると。
なお、現在のGFCSとMk38及びその同時期のGFCSを比較するのは可哀想であると、その
「起きろ!」には書いてありました。
大塚好古
まだまだ精進が必要なようです。
tackow