400 |
自動小銃のAK−47やアメリカの警官はダムダム弾(犯罪者に反撃させない為) を使っているそうですが、ここで質問です。以前ジュネーブ条約かなんかで ダムダム弾は使用禁止(非人道的との理由で)になっていると聞いたことが あるのですが、本当のところはどうなっているのでしょう。彼らはあからさ まに違反しているのでしょうか、それともこんな条約はないの?教えてく ださい。既出ならすいません。 ココム違反 |
戦場で使わなければ関係有りません。
まず犯罪者はそんな事気にも掛けていません。
警官はいざと言う時は確実に犯人を無力化せねばなりません。
ただこの軍用のダムダム弾禁止なのですが、現在においては弾丸が高速化し過ぎてあまり意味を成していない様です。
kensuke
ちなみに「ジュネーブ条約」でなく「ハーグ国際条約」で軍用のみ禁止されてます。
taka
書きこんだ後ダムダム弾で調べていたら「ハーグ」と出てきて呆然・・・
失礼しました。
kensuke
を使用します。これは例の条約のためですね。
しかしながら狩猟用の弾としてはダムダム弾の1種?であるソフトポイント弾(先端の鉛がむき出しになっている)
などが広く使用されています。これと混同されているのではないでしょうか。
現在ではフルメタルジャケット弾でも内部に空間を設けたり、スチールコアと組み合わせることで、
威力を高めています。
また警官がダムダム弾の一種とも言えるハローポイント弾を使用するのは、
威力の面もさることながら、発射した弾丸が対象を貫通して、その背後の人間に影響を与えないためと言う理由もあるでしょう。
まぐまぐマグロ
AK-47用の正規の7.62×39弾はフルメタルジャケットですが、AK-74用の5.45×39弾は、弾頭形状が細いことから貫通力過剰(敵をノックダウンできない)を指摘され、ソフトポイント弾に切りかえられているそうです。ただし、ダムダム弾には分類されていません。
Schump
ちなみに、ハーグ条約の範囲内で対人破壊力を確保することを狙った特殊弾頭として、フランスのSFM社が開発したTHV弾があります。戦車砲のHEAT弾のような尖った形状を持つこの弾頭は、真鍮製で内部が中空となっており、秒速600mの高速で撃ち出され、至近距離でも確実に人体内に停止して破壊力を発揮します。手元の資料では、弾種は.32ACP、9mm、.38Sp.、.357Mag.、.45ACPがあります。
ブラック・タロン
Schump
> (見せてくれた人のウンチク込み)、あれは一体何だったんだろう…
5.45×39のみならず、7.62x39のST-HPは米国内でスポーツ用として広く市販
されていますので、そのダミーカートをご覧になられたのではないでしょうか。
(SKSやAKシリーズは、スポーツシューティング用として非常に一般的ですから)
純然たる軍用の5.45×39の弾丸は、円筒状15mm長の軟鋼製コアの外周・前面を
鉛が被覆し、(コア前面の鉛 被覆厚は3mm、)これらをギルドメタルでコーティング
された軟鋼製のジャケットが覆う構造で、軟鋼製コアの底面はジャケットによって
支持されています。
ジャケット内面、軟鋼製コアから前方、3mm厚の鉛プラグからジャケットに至るまで
約5mm長のスペースは中空となっており、高い殺傷力を引き出すデザインです。
この構造を取った為、5.45×39の弾丸の重心は比較的後方にあり、弾道の安定を
主目的としてAK74シリーズは203mmツイスト(ほぼ8インチ-1回転)
が採択されたのでしょう。
> NATOの5.56mm弾(SS109)はこの5.45mm弾を原型に開発されたそうです。
スチール製の弾芯、大きなツイスト(SS109は7インチ-1回転、177.8mmツイスト)
と、5.45×39とSS109はスペック上、非常に似通った特徴をもっていますが、
SS109のスチールコアは弾頭部に位置しており、(丁度5.45×39での中空部分)
これはNATOトライアルで重要視される、NATO標準鋼鈑に対する貫通力の向上を
狙ったものと解釈できます。
みなと
Schump
みなと
ツイストは貫通威力の向上には決してつながらんよ。
防弾ジャケットだったら向上するけど。
面白い事に、同じ徹甲弾(中空弾でなし)でも至近射撃より100とか200m離れた
位置から射撃したほうが土嚢やソフトスキン構造を貫通しやすいという恐ろしい
事実があるのだ。着速の効果を減らすために一方ではライフルボア、もう一方で
はスムースボアで射撃すると同じ着速でもあきらかに回転してるほうが貫通力が
低かったりして。
sorya
> 防弾ジャケットだったら向上するけど。
SS109についての記述の骨子は、スチールコアの位置関係の指摘にあったのですが、
ツイストと貫通力の関係は興味深いので少々お話ししましょう。
> 面白い事に、同じ徹甲弾(中空弾でなし)でも至近射撃より100とか200m離れた
> 位置から射撃したほうが土嚢やソフトスキン構造を貫通しやすいという恐ろしい
> 事実があるのだ。
ライフル銃についてのお話しですが、ベンチレスト等に固定して距離毎の着弾点
を計測すると、銃口から離れて数十メートル程度(いわゆる至近距離)の間は
むしろばらつきが大きい傾向があるようです。
これは何を意味するのでしょうか?銃口を離れ、高速で回転する飛翔体である弾丸
の、重心を通り弾丸前後方向に伸びる回転軸の運動が飛翔方向に(厳密には
放物線の接線方向に)収束するのにわずかながら時間を要するのでしょう。
至近距離において貫通力が低い、という現象は、この弾丸の不安定な動き
(みそすり現象、などという通称があったでしょうか)によって
うまく説明できると思います。前面投影面積が大きい状態で着弾すれば、
貫通力を損なうのは当然です。
また、ご指摘のSS109のツイストと貫通力の関係について示唆する、
NATOが基幹小銃弾を選定するにあたって行ったトライアルの結果が
公表されています。
(抜粋)
5.56x45 SS109 5.56x45 SS109
7”(178mm)ツイスト 12”(305mm)ツイスト
NATO鋼板 640m 416m
US Helmet 1300m 825m
これらは、同一の弾丸をツイスト量以外 同一の条件化で射出した際の貫通力を
示したもので、ツイストと貫通力の明らかな相関関係を示しています。
(12インチツイストで射出した際のSS109は、NATO鋼板の貫通距離で比較して
7インチツイストで射出した場合より65%の貫通距離しか有さないばかりか、
旧来のM193に比してわずか16m優れるに過ぎません。)
みなと
5.56x45 SS109/7”(178mm)ツイスト・・・NATO鋼板 640m US Helmet 1300m
5.56x45 SS109/12”(305mm)ツイスト・・・NATO鋼板 416m US Helmet 825m
です。
みなと
BallisticRangeで何度も計測して、その条件設定を付与してるのよね。
ソフトスキン(有限系)と土嚢(無限系)っちゅー全く性質の異なる標的を同一基準で
評価してるように見せたのは悪い。(ちょっとだけ)
回転の影響ってのは、件のバロッティングの話もあるんだけど(ちなみにバロッティ
ングは砲発射初期に発生する機械的バロッティングと、後期に発生する空力バロッ
ティングの二つがあるんだ。弾道学的には)それ以上に有限系標的のBallisticLimit
領域においては有効なの。
本来ならば微妙な位置で止まるものが回転というせん断応力を与える事で撃ちぬき
効果を発生すると。繊維系であるならば編み組を押し広げる効果。
後強いて言えば回転量が多い事で衝突中の弾丸位置がジャイロ効果によって変化し
辛いくらい。しかし、無限系標的においてはそうはいかないのが現状なんだ。
sorya
> BallisticRangeで何度も計測して、その条件設定を付与してるのよね。
銃口の近傍に比して、100-200m地点における貫通力が
1)ソフトスキン構造(有限系)
2)土嚢等(無限系)
双方に対して優れる、という実験の原因について、
a) 砲外バロッティングの影響を補正した実験結果であるため、貫通力の差は
純粋に弾丸のツイストの減退に由来する、
とご主張ですか?これは無理があるでしょう。理由は以下の通りです。
銃口を離れたライフル弾の、重心周り の慣性モーメント総量は
進行方向への速度成分と同様、造波抵抗等により暫時減少するでしょうが、
*特に 進行方向軸周り の慣性モーメントに 限っていえば、
Soryaさんの用語でいうところの砲外バロッティングが収束するに伴い、一時的に
増加を見せるはずです。
(夜間、機関銃で曳光弾を発射した際の映像でも観察できるでしょう)
すなわちツイスト、進行方向軸周りの回転について言及するなら、
銃口近傍に比較して 100-200m近辺では a)弾丸のツイストは減退している
どころか、むしろ、一時的に増加している可能性があるのです。
したがって、100-200m地点における貫通力の増加をツイスト量の減退に帰着させる
ことはできません。
100-200m地点における貫通力の増加は、砲外バロッティングの収束を度外視して
語れないと考えますが、いかがでしょうか。
> 回転の影響ってのは、件のバロッティングの話もあるんだけど(ちなみに
> バロッティングは砲発射初期に発生する機械的バロッティングと、後期に
> 発生する空力バロッティングの二つがあるんだ。弾道学的には)
> それ以上に有限系標的のBallisticLimit領域においては有効なの。
> 本来ならば微妙な位置で止まるものが回転というせん断応力を与える事で
> 撃ちぬき効果を発生すると。繊維系であるならば編み組を押し広げる効果。
> 後強いて言えば回転量が多い事で衝突中の弾丸位置がジャイロ効果によって
> 変化し辛いくらい。しかし、無限系標的においてはそうはいかないのが
> 現状なんだ。
> sorya
これは、おっしゃる通りでしょう。ただ付け加えるとすれば、こういう実験を考えてみたらどうでしょう。
ツイスト量を大小させ、各々 銃口初速を同一になるよう調整し、
距離ゼロで無限系標的の一種 ―大気― への貫通力(最大射程)を比較する...
弾丸が進行軸に対して回転非対称な形状でもない限り、おそらくツイスト量が
大きい方が弾道の安定により 大きな最大射程を示すでしょう。
僕は別にツイスト絶対主義者(そんなものがあるならのお話しですが)という
わけではありません。 大気なり、土なり、人体なりの物体中を 比較的高速
(音速以上)で飛翔する弾丸にとって、時に高ツイスト量による弾道の安定が
造波抵抗による速度の減退を低く抑え、高い貫通力を長距離に渡って維持する
場合がある、その顕著な例がSS109に見られる、という点のみ指摘したいのです。
一概にツイストが貫通力と無関係と言い切れるものではありません。
(ただ、soryaさんが示唆されているように、被貫入物の粘性等によっては
高ツイストが貫通力を低下させる場合もあるでしょう。)
みなと
誤)
銃口を離れたライフル弾の、重心周り の慣性モーメント総量は
進行方向への速度成分と同様、造波抵抗等により暫時減少するでしょうが、
*特に 進行方向軸周り の慣性モーメントに 限っていえば、
Soryaさんの用語でいうところの砲外バロッティングが収束するに伴い、一時的に
増加を見せるはずです。
正)
銃口を離れたライフル弾の、重心周り の角運動量 総量は
進行方向への速度成分と同様、造波抵抗等により暫時減少するでしょうが、
*特に (砲外バロッティング下の回転運動より慣性モーメントの小さい)進行方向軸周り
の回転数 に 限っていえば、
Soryaさんの用語でいうところの砲外バロッティングが収束するに伴い、一時的に
増加を見せるはずです。
でした。陳謝。
みなと