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日本軍が開発した桜弾のことですが、なぜ艦船に対して効果が 少なかったのでしょうか?桜弾は成形炸薬弾頭しかもで炸薬量は、 1tを超えるものなのだから、すさまじい装甲貫徹力があるはず だと思うんですが・・・。もちろん命中した場合の話です。
taka
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- 私は実は「桜弾は本来かなりの効果があるはずだ」派の幹事長を拝命していますが、実艦での実験で高い評価が得られなかった事を説明するとしたら、軍艦そのものが何重もの装甲や隔壁を有するスペースドアーマーの集積の様な構造であることと、実艦的に使われた艦が艦内に可燃物、爆発物を一切搭載していない、空船であったことも響いているのではないか、と想像しています。
BUN
- 米空母を模したコンクリート構造物(?)では結構な効果があったようなん
ですがね、、、どうなんでしょう?
空フネだった、まったくその通りだと思います。
tackow
- ↑では、桜弾がどうというより、成形炸薬弾そのものが艦船に対しては有効なものでないと考えていいんでしょうか?
taka
- 阿蘇を使った実験では上甲板に装着された桜弾が上、中、下甲板を貫通して艦底に穴を開けています。しかし、横への威力に乏しく、防水壁は異常が無い。従って浸水はその区画のみに止まるので艦は沈まない。弾薬庫にでも突入できるのなら威力はあるでしょうが、艦は動くし、対空砲火も熾烈。さらに、特攻の瞬間には本能的に目をつむってしまうので、指定箇所に命中するのはほぼ不可能。
以上、福田烈海軍技術中将が桜弾実験後の会議で述べた意見の要約です。この意見一つで桜弾の特攻は中止となりました。(参考・集英社文庫「艦と人」飯尾憲士著)
しかし、2.9tもの炸薬の爆発ですし、多目的榴弾の例もありますから、全く効果が無いということはないでしょう。
参考までに、鉄板を使った実験では300oの鉄板2枚を貫通し、更に4m後方(!)の30oの鉄板をも貫通しています。
tomo
- 対艦用に成形炸薬弾頭を用いる例は多くはありませんが、
ドイツのASMコルモランの弾頭は成形炸薬であったはず。
くのーぎ
- コルモランの弾頭って、弾頭後部の周囲に皿型の金具を配置してあり、弾頭が爆発するとその金具がつぶれて高速で(半径方向)に射出されるというんだから、(部分的に)自己鍛造(爆発成形)弾頭になっていたのでしょう。ただ、この弾頭構造は凝り過ぎだったようで、MK.2からは通常の半徹甲弾頭になったそうですが。
ソ連/ロシアの対艦ミサイルでも、成型炸薬弾頭と紹介されているものがありますが、あるいは自己鍛造弾頭のことなのかもしれません(炸薬を成型しているにはちがいない)。
(N)
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