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323 第二次大戦期、俗に「歩兵の大砲」といわれる迫撃砲やそのものズバリの歩兵砲は、
歩兵と砲兵、どちらの兵科の将兵が運用したのでしょうか?
また、この運用区分は国によって異なるのでしょうか?
50〜60mm.級の軽迫撃砲は歩兵が運用しているのではないか、と根拠なく思うのですが。

ばばぼん♪

  1.  陸上自衛隊の場合、迫撃砲は普通科(歩兵)の担当です。現在は81mm迫撃砲と107mm/120mm迫撃砲の二本立てですが、81mm迫撃砲は普通科中隊内の迫撃砲小隊、107mm/120mm迫撃砲は普通科連隊内の重迫撃砲中隊の運用となります。

     ちなみに、旧日本陸軍では、歩兵と砲兵がそれぞれ迫撃砲を装備していました。両者とも砲そのものは同じようなものですが、『迫撃砲』の名称を使ったのは砲兵で、歩兵では『曲射歩兵砲』と呼ばれていました(編制等については資料不足(^^;)。
     僕の手元にある資料では、旧陸軍の迫撃砲/曲射歩兵砲として、11年式曲射歩兵砲(70mm)、97式曲射歩兵砲(81mm)、94式軽迫撃砲(90.5mm)、2式12cm迫撃砲(120mm)があります。ただ、この中でまともなストークブラン式迫撃砲といえたのは、97式曲射歩兵砲と2式12cm迫撃砲くらいだったようです。

     歩兵砲については僕の手元の資料では不十分なのでパス(^^;
    ブラック・タロン

  2. 迫撃砲、歩兵砲ともに歩兵科の管轄にあるのが普通です。
    主用交戦国のうちで歩兵砲といえるものを残していた(併用していた)のは、日・独・仏で、英・米・伊・ソは歩兵砲自体を迫撃砲で代替(というより更新)しています。

    また、ブラック・タロンさんの回答にもありますが、日本陸軍の場合のこの種兵器の名称には誤解を招くようなものがあり、「迫撃砲」は砲兵の兵器です。「曲射歩兵砲」が歩兵の管轄です。
    ソ連軍でも82ミリ〜120ミリ迫撃砲は歩兵科ですが、それ以上の口径の重迫撃砲は砲兵が運用していたはずです。

    50〜60ミリの軽迫は、どこの国でも歩兵科の領分です。
    日本の八九式重擲弾筒は小隊レベルで配備されていますが、あとは大抵中隊レベルの支援火器として位置付けられてます。

    歩兵砲は概ね大隊レベルの支援火器です。日本の九二式歩兵砲は、そのものずばりの、通称「大隊砲」ですよね。
    ドイツのIG18なども、大隊砲です。
    米英ソでは、大隊砲は中口径の迫撃砲です。ドイツも、大戦中から大隊砲を81ミリ迫撃砲に更新していってます。

    多少変わってくるのが連隊砲。
    米軍の76ミリ榴弾砲は砲兵が運用します。日本の75ミリ四一式山砲も砲兵。ドイツの150ミリsIG33歩兵砲(または120ミリ迫撃砲)は、歩兵です。ソ連の120ミリ迫撃砲(または76ミリ山砲)も、歩兵。

    また、この他、対戦車砲も歩兵科が運用します。

    まなかじ

  3. レス、ありがとうございます>ブラック・タロン様、まなかじ様
    さて、便乗といっては何なのですが、関連する質問です。
    各国とも大隊クラスでの火力支援用に、3インチ前後の歩兵砲や中迫を大隊砲として運用しておりましたが、これらの部隊は多くの日本語文献で「歩兵砲小隊」「迫撃砲小隊」と記載されております。
    これを英訳する際、やはり「小隊」を「Platoon」としてしまっていいのでしょうか? なーんとなく、自信が持てません(^^;;;

    ばばぼん♪


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