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319 去年でしたか。三重県だったと思うけど、米軍投下の不発弾がいきなり爆発して道路が
吹っ飛んでいた映像を見ました。500ポンド級との報道でしたが、凄まじい破壊力。
戦記物とか読んでると日本海軍の爆撃機がもっとも重用していたのが250キロ爆弾のようですが。
で、250キロ爆弾というのは、実際鉄の塊の戦艦や空母に対し、どのくらいの破壊力を持っているですか?
他国では、2トンやら5トンやらのどでかい爆弾を使っていたみたいですが.....
なんかの本で、大型爆弾1発より比較的小さな爆弾複数の方が対艦艇攻撃上効果があるとか。
一方、日本の飛行機では大きな爆弾を積む能力が無く、せいぜい250キロで我慢するしかなかったのが
げんじょうでは殿疑問もあります。
98直協

  1. 対艦急降下爆撃であれば日米とも250キロから500キロ位の爆弾が一般的です。米海軍のSBDも急降下爆撃用として使用するのは227キロか450キロ爆弾ですし、日本海軍の彗星の場合、800キロ爆弾を搭載したこともあったとか。空母搭載機であることと、急降下爆撃では降下爆撃後の反転上昇性能に優れていることが必要ですから、機体及び搭載する爆弾をあまり重くすることはできません。
    なお、爆弾搭載量を多くすればその分だけ航続距離は減少します。一式陸攻など日本の中型爆撃機は同クラスのドイツ機(Ju88など)に比べて爆弾搭載量は小さいが、航続距離は上回っています。各国の戦略思想や爆撃機の用途によって、爆弾搭載量又は大型爆弾運用能力と航続距離、速度のいずれをより重視するか、変わってきますので、単純な比較はできません。
    ただ、急降下爆撃が最も精密な爆撃方法だった当時では、操縦性に大きな支障をもたらしかねない比較的大型の爆弾で精度の低い攻撃をするよりも、より小型の爆弾で確実に仕留める方がベターだったと思いますが。
    アリエフ

  2. 回答にならないのですが、
    質問者の方が何か勘違いされているような気がするので、
    ちょっと横槍を入れさせて頂きます。

    500ポンドは概算で250Kg弱です。
    (アリエフさんの言われている227キロ爆弾と思われます。)
    つまり、98直協 さんが「凄まじい破壊力」と言われているのが、
    250キロ(クラスの)爆弾の威力、という事です。
    (報道に誤りが無ければ、ですが。)

     次に、一式陸攻から投下された「桜花」の重量は2140Kgです。
    日本軍に2トン爆弾の運用は可能であったと思われます。
     また、5トン爆弾は4発重爆に搭載された物ですから、
    日本が主力とした双発爆撃機を引き合いに出して性能をどうこう言うのは無意味でしょう。

     さて、
    「日本の飛行機では大きな爆弾を積む能力が無く、
    せいぜい250キロで我慢するしかなかったのがげんじょうでは」
    ですが、
    「日本の飛行機」では無く、
    「零戦」なら、ほぼ当たっていると思います。
    どんべ

  3. 第二次大戦中の爆弾は、陸用爆弾の系統と、対艦用爆弾の系統とに分けて考えなければなりません。
    大型爆弾の用途は、陸用爆弾では大型の建造物に対しての破壊効果を狙う場合に使用されています(質問文中にイメージされていると思われる、Uボートブンカー攻撃に使われたトールボーイはやや特殊な爆弾ですが)。通常の機上目標の攻撃には小型爆弾多数を投下する戦術が最後まで多用されていますので、大型爆弾が主流と言う訳ではありません。これに対して対艦用途での大型爆弾の目的はただ一つ、「戦艦の水平装甲を貫徹して撃沈する」ことを目的です。それ以外の用途では爆弾は運用しやすい1000ポンド、500キロクラス以下で十分目的を達することができます。
    このように大型爆弾を必要とする目標でない限り、搭載機を選び、運用も制限される大型爆弾は、積極的には使用されない傾向にあります。大雑把な話ですが、大型爆弾は、できれば使いたくない爆弾であった、ということです。

    雑知識になりますが、帝国陸軍などで、100キロ以下の小型爆弾が多用された裏には、陸軍航空隊の「戦闘初段階での敵飛行場制圧」という戦術上の問題以外に、戦争中期まで前線の飛行場に爆弾の機械搭載装置(人力搭載は100キロが限界)が行き渡らなかった為に、人力で楽に搭載できる50キロ爆弾が多用されたという事情もあります。隼や飛燕の両翼下に250キロまで懸吊できる爆弾架が標準で取り付けられるのは19年に入ってからです。
    また、零戦も隼も爆装は500キロ(隼は250×2)まで可能で、実績もありました。
    BUN

  4. 酒が抜けてないのか、読みにくくて失礼。程々に呑みましょう。
    BUN

  5. 大英帝国のランカスターMk1specialなら10トン爆弾グランドスラムが積めますよ。もし、これで戦艦の上空で対空射撃をかいくぐり、低高度から水平爆撃をかけるとしたら、いったい何発のグランドスラムが海の藻屑と消えるのだろうか?たいへんな予算の無駄遣いだろうな。
    アリエフ

  6. 兵頭二十八さんの本を読んでください。「日本海軍の爆弾」だったかな?
    同じ重さでも日本軍は硬い爆弾を好み、米軍はより軟らかく火薬の多い物を使ったとか。


  7. 6番、要約しすぎですよぉ(笑)。そして、あの本には「日本海軍は弾体全てに強靭な特殊鋼を使用できなかった為に徹甲爆弾と陸用爆弾の二本立て構成となり、米軍のような汎用爆弾を製造できなかった。また米軍は戦艦数で優位にある為に航空機により敵戦艦を撃沈する必要も無かったのではないか」といったことが書かれています。また、明白な間違いもありますのでご注意の程を。
    BUN

  8. 一つ思い出した事があります。真珠湾の時アリゾナをぶち抜いた「800kg徹甲爆弾」です。
    確か長門級の主砲弾を利用したはずですが、徹甲爆弾の場合、同重量の砲弾と比較は出来ないでしょうか?
    さっそくインフォシーク「砲弾重量」検索してみましたが、独国の28cm列車砲が砲弾重量284kgだそうです(「鉄猫さん」作成の「第三猫帝国商店街」より)
    単純比較は難しいですが、少し落しても20cm砲クラスの貫徹力はあると思います。
    つまり、うまくいけば重巡なら一撃撃破も可能と思います。
    これはこれで十分な威力と思います。
    また、年次はさかのぼりますが三笠の30.5cm砲弾は400kgですから、500kg爆弾の威力の参考になると思います。
    (三笠の装甲厚は調査中です)
    ダークマター

  9. ↑8.
    「思います」連発してますね、我ながら恥ずかしいです。
    もう少しきちんと裏を取って、確実性を持って発言するよう心がけます。
    ダークマター

  10. 6.のZさんへ

    >兵頭二十八さんの本を読んでください。

    兵頭二十八さんの本:出版社と価格(どのくらい)を教えてください。
    ちなみに埼玉在住ですが、書店にミリタリーものの本が少なくて。

    しかし、250キロ爆弾の威力とはそんなにすごいとは。
    それなら、うまくすれば戦艦1隻を10発くらいで沈められるわけですね。

    PS.学研のミリタリーもののシリーズは質的にどうなのでしょう?
       私の情報源として本シリーズに拠るところ大なのですが....
       軍事関係の書物にお詳しい方教えてください。
    98直協

  11. ちなみに独海軍で使われていた28p砲(SK/C34)の貫徹力は大凡こんな具合
     着速    貫徹力
     420m/sec  230o       ちなみに、弾頭重量は330sであります。

    急降下爆撃、つうのはかなりスピードが出ている様で、実際に投弾する瞬間の
    機速は大したことが無い(せいぜい100〜200m/sec)のと、投弾する高度が低
    い事により自由落下による爆弾の加速も多くは望めないので「装甲を貫徹する」
    という目的には向いていない爆撃法だと思います。
    今更書くまでもないんですが、各投弾高度における自由落下運動で得られる速
    度は概算で
     投弾高度(m)   着速(m/sec)
      500         99
     1,000        140
     2,000        198
     3,000        242
     4,000        280
     8,000        396
    程度ですから、投弾高度が500m程度の急降下爆撃というのは、着速の観点か
    ら見た場合には同じ爆弾を用いた高度2,000〜3,000m辺りからの水平爆撃と
    変わらない。という事です。
    また、着速を大きくするには投弾高度を大きくすれば良いのですが、当然当た
    らなくなります(^^;;誘導してやれば良いのですが。

    で、くだんの28p砲の場合、着速は相当に落ちますから。当たった場合どうで
    しょう、重巡の装甲を貫徹して「一撃撃破」と行きますでしょうか?

    で、我が海軍がロケット爆弾に傾斜していった、つうのを師匠にここで教えて
    もらったんだよ〜ん。
    takukou

  12. ドイツ軍の通常爆弾(多分)の場合、対地上目標では
     50kg爆弾 鉄筋コンクリートの建造物に対し、天井3層を貫き、半径約5mを破壊。ただし、1発で建造物を崩壊させることはできない。開けた場所では破片は半径100mにわたって飛散。人間は半径20m以内なら破片と爆風で、まず死亡。平地なら深さ2〜2.5mの弾痕を残す。
     100kg爆弾 同じく天井5層を貫き、破壊半径約10m。ただし、1発で建造物を崩壊させることはできない。開けた場所では破片は半径130mにわたって飛散。人間は半径30m以内なら破片と爆風で、まず死亡。弾痕は50kg爆弾と大差無く、深さ2〜2.5m。
     250kg爆弾 同じく天井6層を貫き、建造物を大きく破壊。ふきんのあまり堅固でない建築物も破壊。弾痕の深さは4m。
     500kg爆弾 鉄筋コンクリートの6階建ての建物の地下室まで貫き、建物を完全に倒壊させる。弾痕の深さは5m。
     1t爆弾 付近の複数の建物を破壊できる。弾痕の深さは8m
    となっています。

     また、光人社の「海軍設営隊の太平洋戦争」(まだ文庫化していなかったと思います。)には「各種砲弾爆弾に対する各種材料の安全厚」という表があります。機銃、陸戦用大砲、爆弾に対する装甲版、ベトンから土や砂に至るまで9種類の材質?に関する耐久可能な厚さが載っているものです。
     これによると、投下高度4000mの250kg爆弾に対する安全厚は、NVNC鋼120mm、DS鋼155mm、軟鋼195mmとなっています。どの程度を持って安全というかは不明ですし、急降下爆撃だと貫通力は低下しているでしょうが、案外と威力があることがわかります。
    tomo

  13. 10番の方へ。四谷ラウンドから出ています。でも絶版かも?僕は図書館で読
    みました。


  14. 追伸。1400円だったとおもいます。しかし兵頭先生の本はすぐ絶版に成
    りますから・・・・・。


  15. 25番爆弾も、高高度で水平投下してやれば、それなりの威力があるってことですね。
    しかし通常の対艦攻撃法である急降下爆撃onlyでは、戦艦を殺すのは無理じゃないかと思います。
    戦艦とて非防御区画の方が広いので、結構な損害は与えられますが。
    もっとも500kg級の爆弾を使える米海軍機の破壊力は、日本とは比較にならないことも確かです。
    (ただし大和は急降下爆撃だけで、運が良ければ−悪ければ?−轟沈します)

    PS.学研のミリタリーシリーズですが、あれだけを信用するのは危険です。
       かなりマイナーな珍説・奇説の類も真面目に扱ってることが多々あるので。
       (もっともこれ、昔にも主張して師匠にたしなめられたんですが)
       状況が許すなら、できるだけ複数系統の資料の比較を心がけることをお勧めします。
    勝井


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