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314 軽機関銃と重機関銃はどこで区別しているのでしょうか?
3v若葉付

  1. 重機関銃は大隊の重火器中隊(or機関銃中隊)に配備される機関銃。中隊レベルでの火力支援が任務なので、機動性よりも連射性能と射撃精度を重視。
    三脚、ベルト給弾が代表的特徴かな。(無論、例外あり)

    軽機関銃は、小隊(or分隊)毎に配備される機関銃。小銃手と一緒に動くので、機動性を重視。
    二脚、マガジン給弾が代表的特徴。(もちろん、例外あり)

    区別できないものもあります。
    ドイツのMG34やMG42は、分隊配備の軽機関銃的用途にも、重火器中隊配備の重機関銃的用途のどちらにも同じ銃を使います。
    オプションの装備品(ニ脚や三脚、50連ドラムマガジンや給弾ベルト)を変えることで違う任務に対応できるようにした多用途機関銃です。
    現在は、こちらが主流になっています。
    まなかじ

  2.  まなかじさんからお答えを頂いていますが、現在、機関銃はオプション(二脚架、三脚架等)の組み替えで重機関銃にも軽機関銃にもなる汎用(多用途)機関銃が主流で、重機関銃という区分は、もっぱら防御用として使用される、歩兵ライフルや汎用機関銃よりも大口径の大型機関銃に対して使われるようになっています。ブローニングM2HB(12.7mmX99)やNSV(12.7mmX107)が代表格です。
     また、汎用機関銃とは別に、分隊に支給される機関銃を分隊支援火器(分隊機関銃)と呼んで区別する場合もあります。分隊支援火器は基本的に歩兵ライフルと同一口径で、ベルト給弾式の機関銃形式と、アサルト・ライフルの大型化形式に大別されます。古いものではブローニングBARやVz26、最近ではFN MINIMIやL86A1ライト・サポート・ウェポンが代表格です。

     第2次大戦後、アメリカを初めとする西側諸国は、歩兵の小火器体系を、部隊単位で使用する汎用機関銃と、歩兵単位のアサルト・ライフルに単純化しましたが、旧ソ連を筆頭とする東側諸国は、両者の間に分隊用機関銃を残しました。その後、ベトナム戦争等を経て西側諸国も分隊用機関銃の重要性を再認識し、各国でMINIMIに代表される分隊支援火器が開発されることになります。
    ブラック・タロン

  3. 回答ありがとうございます。m(_ _)m
    追加質問なんですが、汎用機関銃は、二脚の場合、三脚の時に比べて発射速度を抑えたりするんでしょうか?
    3v若葉付

  4.  現在ある汎用機関銃の発射速度は、大体650〜900発/分台がほとんどです。
     発射速度を変えられるタイプであれば、状況によって発射速度を落として使用することはあるでしょう。正確な資料が手元にないんですが、ベルギーのFN MAGやドイツのMG42(現MG3)等は発射速度を1000発/分台まで可変できます。

     汎用機関銃の代表格の一つ、ドイツのMG42は、700〜1200発/分の発射速度を持ちますが、高い発射速度&ショート・リコイル式のため反動が激しく、二脚架での命中精度はよくなかったそうです。発射音もうるさく、連合軍兵士からは『ヒトラーの電気ノコギリ』と呼ばれたとか。

     余談。汎用機関銃ではありませんが、旧日本軍の重機関銃(3年式、92式等)の発射速度は450発/分とかなり遅く、米軍からは『キツツキ』と揶揄されていました。
    ブラック・タロン

  5. 発射速度が遅く、精密な調整機構を持った重い三脚上に固定され、高精度の照準器を付けた日本の重機は火力で敵を圧倒するより「命中させること」に重点を置いたもので、他国における火力重視系の「重機関銃」とは少し思想が異なるかも知れません。ドイツの MG34/42 用のバッタ三脚も照準器をつけてますが、鉄パイプのフレームはあまり頑丈そうではなく、あれで発射速度の高い MG42 なんか載せたらブレまくりそうです。
    ささき


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