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301 少し前に読んだ本に(タイトル&著者、失念。すいません)に「スピットファイアの機銃には、7.7mmの焼夷(?)弾が含まれていて、He111やJu-87なんかは、簡単に燃え上がった」という文を読んだ事があるんですが、ほんとに「7.7mmの焼夷弾」というのがあったのでしょうか? それならば日本や米国、ドイツ等では使われなかったのでしょうか? (その弾にも名称がついていたような気が・・・・)
MS-09R

  1. 航空用、陸上用問わず、7.7mmクラスの機銃にも信管付ではないものの焼夷実包は存在します。ただ、ハインケルなどが「簡単に燃え上がる」ような威力が期待できるものであったかどうかは定かではありません。
    BUN

  2. たぶん質問の弾丸は単なる焼夷弾ではなくてデ・ヴィルデ弾の事じゃないでしょうか?日本陸軍のマ101みたいなやつだったはずです。
    しろくま

  3. ↑ すいません。その両方の弾種について、もう少し詳しく教えて下さい。
     
    MS-09R

  4. デ・ウィルド弾でしたっけ?たしかイギリスがベルギーのデ・ウィルド社からパテントをとって製造した弾丸で、命中した瞬間に炸裂して発火させるのが特徴らしく、そのため炸裂弾と紹介している本もあります。イギリス人の書いた本ではたいそう高く評価されていますが、実際はよく分かりません。
    99式特殊実包も詳細は分かりませんが似たようなものらしくて、89式7.7mm用のマ101、ホ103用のマ102とかあるようです。
    あとはもっと詳しい人にタッチ。
    舞弥

  5. レン・デイトン著「戦闘機」では、当たると火花が散る為、
    命中したかどうかの判定が容易で搭乗員に好まれた、と有ったはずです。(記憶モード)
    SADA

  6. British Aircraft Armament Vol.2(R.Wallace, PSI) によるとブローニング.303 機銃に使われた弾種は次の通りです。

    303 MARK VII 通常弾
    303G MARK IV 曳光弾
    303G MARK VI 曳光弾
    303W MARK I 徹甲弾
    303B MARK IVz* 焼夷弾

    B.Mk.IVz 焼夷弾については「第一次大戦の Backingham デザインから開発された。弾頭後部には低融温度鉛合金(lead plug)で塞がれた穴が設けられており、着弾すると鉛が溶けて弾頭に込められた燃焼材が噴き出すようになっている。他に Mk.6, Mk.7 焼夷弾も用いられた」という解説があります。

    第一次大戦では使われた弾種は次の通りです(機銃はヴィッカース)。これらが二次大戦でも使われたかどうかについては同著に記されていません。

    POMEROY MARK.2(1917)
     弾頭部にニトログリセリン炸薬と鉄球が仕込んである。着弾の衝撃で鉄球が前進し、これが炸薬を圧縮して発火させる仕組み。

    RTS.MARK2(1918)
     弾頭部にニトロセルロースと木屑を混ぜた炸薬、弾底部に白燐系焼夷剤を込めた焼夷炸裂弾。これも炸薬が信管を兼ねる。のちにこの弾丸の設計を拡大して 20mm の HE/I 焼夷炸裂弾(1942)が開発された。

    Backingham MARK VIIB 焼夷弾(1917)
     弾頭部にアルミと燐の混合物を充填し、弾底部を低融温度鉛合金で塞いだ弾丸。焼夷弾と曳光弾を兼ねていた。

    ただ「He111 が簡単に燃えた」という表現には疑問があります。ビルマ戦線ではひ弱な百式司偵すら百発ちかい命中弾を受けながら帰還した例があり、バトルオブブリテンでは「1000発も喰って穴だらけになった機体が生還した」という証言があったりします。英空軍も廃機になったボーファイターを 7.7mm で撃ってみて「あまり効果がない」ことを認識し、イスパノ 20mm の早期配備を推進しています。
    ささき

  7. デ・ウィルド弾ですが、詳しい資料がないのでお手上げです。BOB直前にやっと間に合ったタイミングらしいので、ささきさんの挙げたB.Mk.IVz とかとは別の物ではあるようですが。
    舞弥

  8. 「デ・ヴィルド」の綴りがわかれば英語サイトで検索してみますが…(カタカナ語の検索ではいつも苦労してます -_-;)
    ささき


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