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またしても架空小説ネタですが、 「旭日の艦隊」でなんか大活躍してるR砲=レールガンについて。 あれって超強力な磁力で弾を飛ばすわけですが、 そうすると、磁気で信管が誤作動して、筒内爆発するのでは? SDI(だっけ?レーガン時代ってずいぶん前なんで忘れちった)用でもただの金属の塊飛ばすだけだったと思うし… 気になって気になって夜も眠れません(笑) 勝井 |
- 磁気信管でなくても、磁気で信管が作動すると言う理屈がよくわからないんですが(誘導電流による発熱で爆発しちゃうとか?)。たとえ磁気信管でも普通は砲口を離れるまで起爆しないよう、安全装置がついているから大丈夫でしょう。
(N)
- レールガンはローレンツ力を利用する以上、磁場自体は弱くても砲身を長くすればよいはずです(摩擦が大きいとだめですが)。
「旭日の艦隊」を読んでいないのでよくわかりませんが、レールガンは初速5~10km/sは軽く出せるはずなので金属の塊を飛ばすだけでも十分強力だと思いますが…。
話がそれますが、SDI関係のなんかの本で読んだんですが、実験用レールガンは車のバッテリー1万個を電流源として使用していた見たいですね。
N.W
- 弾速は光の速度までいけるみたいです。(←あくまで原理的な話ですが。)現時点では秒速2~3キロという話ですが、手元の資料が2年前のものなので(笑)。レールガンというより電磁砲と呼ぶ方が正しいと書いてある本を読んだことがあります。
質問の答えですが、磁気で誤作動するような信管を、わざわざ使う技術者もいないような……。
うに
- ふと思い出しましたが、レールガンは大電流を流す関係上、弾丸が金属製である必要がありますが、熱で溶けてしまい結構蒸発したはずです。
なので炸薬が筒内に飛び散りそうな気もしてきました。そうじゃなくても金属が溶けるほどの高熱、信管なしでも爆発するような…。
というわけで信管が作動する以前の問題ではないでしょうか?
N.W
- レールガンって信管つけないでしょ。それに砲弾を加速するのではなくてプラズマ化した金属を加速してものをとばすと聞いたような気がします。そうするとレールの磨耗も抑えられるし。
かつひこ
- 「あれ」の描写見てると、どう考えても信管つきなんですよ。
てことは、荒巻さん、初期に比べるとずいぶんまともな兵器だすようになったかな、と思ってましたが、まだまだトンデモ兵器オンパレード状態のようですな。
勝井
- レールガンの原理については、Q.84であげられているウェブサイトなど見てください。他にも検索サイトで「超高速衝突」で検索すると、いくつかサイトが得られます。
(N)
- レールガンですか?レールガンは小質量を高速に加速することが得意な奴です。
現在では一段式のレールガン(口径40mm、口径比50だったか)で4~6km/s、二段
式のレールガン(一段目は水素ガス銃もしくは火薬銃)で11km/s程度ですね。実
際ここまで速度を上げることが出来たのは電気子(電極ね)がリン青銅を用いた
機械式しゅうどう加速方式からプラズマ電気子を用いた間接加速方式に変更で
きたため、弾丸自体のしゅうどう抵抗を減らすことが可能となったためです。
それでも、プラズマストライエーションとか高速化する上でまだまだ問題があ
りますが(これで苦労したことがあり)
それと用いる弾丸については、現在は単なる運動エネルギ弾ですが、米陸軍が
研究している2030年代に登場する予定のFCS(Future Combat System) の主兵装
がレールガンタイプの場合は、時限式も含む着発信管を備えた榴弾も発射予定
です。いわゆる徹甲榴弾(HEIだっけか) のリメイクですね。
レールガンに関して言えば、今だレール材料が電車に用いられる銅-タングス
テン合金以上のものが見つからないため、口径40mmの実用化試験にあたっては、
10~15発で砲身兼電極をホーニング加工を施さないとまともに撃てないという
話しもあります。まだまだ実用化には程遠いですね。
東屋文左衛門
- レールガンの駆動にバッテリーを用いるということですが、それは絶対にあり
えないです。元電源に…だったら考えられますが。第一バッテリーじゃ内部抵
抗が高すぎて、まともな電源供給を行うことが出来ないね。
基本的には電解コンデンサのようなキャパシタを並列接続し、それをクロスバー
スイッチもしくはサイラトロンでスイッチングさせるのが至極一般的なやり方。
慣性式のエネルギストレージを用いているところもあるけど。
ついでに言うと、レイルガンシステムの場合、一番効率が高いといわれている
Augumented Railを用いても最大効率(投入電力に対する出力運動エネルギ)が13%
とかその程度で、SDI華やかりし頃に頻繁に行われたIEEEのEM Launchコンファ
レンスで発表された頃から技術的にも数字的にも進化していない。実用に向け
ての多少の進歩はしたか程度。
東屋文左衛門