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レーザー兵器について質問です。 一般的にレーザーといっても陽子砲とか中性子レーザーとかいった形で、様々な種類があるようなんですが、いったいどれぐらいの種類があって、それらがどのように特性が違うのか、また基本原理なんかも知りたいです。 うにぴょん |
EAW
EAW
1.個体レーザ:ルビーレーザ(赤,最初のレーザ),YAGレーザ,ガラスレーザ(赤外),etc.
2.気体レーザ:He-Neレーザ(赤),Arイオンレーザ(緑,青),CO2レーザ(赤外),etc.
3.液体レーザ:色素レーザ(波長可変),etc.
4.半導体レーザ(赤-赤外)
などです。()内は、主な発振波長の色です。また電子情報通信学会などではレーザ、レーザー学会ではレーザーと呼んでいます。
EAW
「強指向性兵器」とかそんなものだろう。
で、単純に言えば2つか3つくらいしかない
1.光学兵器
いわゆるレーザー。現在は赤外線が主流。発振方法としてはミサイルを撃破したフッ化
水素レーザー、研究中だがガスダイナミックレーザとか。ただし、この攻撃方法は特殊
で、最終的には運動エネルギに変換することで相手を破壊。切り刻むなんてもっての他。
まだ空気中で利用は可能(あるエネルギ密度までは)
2.粒子兵器
イオン銃とか、プラズマ銃とか。これは粒子を荷電させてから加速する方法と、陽子や
電子のようなもの(この辺微妙)を加速する方法が取られる。これも実態は運動エネル
ギ兵器。空気中では使用できないのがアレ。しかし、これも(電子以外は)基本的には
運動エネルギ兵器だから撃ったら後ろに吹っ飛ぶよ(笑)
3.電波兵器
中間か。電磁波(EMP)を発生させることによって、相手のレーダー系、電子系を破壊。
その気になれば物理的な破壊も可能か。防衛庁ではこれだけは何故か採用寸前。
こんな感じか。
発生原理はサーチエンジンでも用いて探せば問題なし。
それは秘密です。
EAW
荷電粒子ビームの場合も、ビーム粒子間に働くクーロン力により伝搬するにつれてビーム幅がひろがり、さらに粒子の運動は大気圏外空間の電磁場による影響を受けます。それに、粒子ビーム兵器=粒子加速器と思いますが、その運動エネルギーで目標を巨視的に破壊できるほど大量の荷電粒子を発生させ、加速できる加速器があるものでしょうか?ただ、高エネルギー粒子がエレクトロニクス・デバイスに微視的な損傷を与えることはあり得ると思いますが・・・。
EAW
例えば、これはお客さん(大蔵省な人とかの見学者)にデモンストレーションするのに、ほかされとる昔
のレーザー発振器やら何やらから部品をガメてきて作ったプラズマガンがあるけど、結構刺激的。
これは、ある物質を表面に塗ったアルミニウム箔を600kV で通電させることで、一気にプラズマ化させ、
その圧力を手巻きの(笑)直線トカマク巻き(仮称)で収束させたら、至近だけど、純アルミ5mm くらい
は抜ける(穴の径は2mmくらいか)。お客さん音に驚き、効果にがっくり(笑)
それは秘密です。
で、先生の危険な粒子兵器に使われている「ある物質」って何ですか?
トカマクというのは、プラズマ中に電流を流してできる磁場でプラズマ閉じこめを図る方式でしたっけ?(前にかじったことがあるのに、忘れました)で、直線トカマク巻きとはどんな物ですか?両端があるような感じですが、片方に噴出するように工夫された兵器なのでしょうか?
お教えいただきたいのですが、やはり秘密でしょうか?
EAW
とりあえずプラズマガンに関しての構造は推察の通り。ただ、あのシステムはもともとある年の
シンポジウムで発表された陽子加速器を用いた固体内部への衝撃波作成法という報告に感化され
て、んじゃ、似たようなモンでも作ってみよか?という簡単な発想から作ったもの。兵器として
実用化は、、、まぁ、しばらく無理か。
アルミ箔に塗るとある物質は、脱酸素剤兼ブースタってところ。
分かっているのは、レーザーを用いた干渉計で計測した限りでは、最大電圧で充電した際の砲口
速度として約18.0〜22.0km/s程度。これ以上は手作りというものもあり、プラズマ漏れを起こし
たり等色々な問題が続出。制作費はただなので、とりあえず始末書書かずに済むけど。
ちなみに音は…すさまじい(笑)
それは秘密です。
ところで、最初のご質問の趣旨は「(目標を破壊する目的の)レーザー兵器について」かとは思いますが、射撃用のレーザー照準器とかレーザー誘導爆弾とかいった類も、レーザー兵器と呼べるのではないでしょうか?この方面に詳しい方がいらっしゃれば、要約してお教えください。
EAW
ところで昔、『世界まるみえ』何とかという日テレの番組で、アメリカが実験開発段階のレーザー兵器を試射して、鉄板か何かを破壊している映像がありましたが、あれについて何か知っている方はいらっしゃいますか? 良かったら教えて下さい。
うにぴょん
それくらいしかない)
フッ素と水素を共振器兼用の燃焼チャンバーに吹き込み燃焼させたときに発生する光を用いたも
のと見ていい(大雑把な説明だが)
レーザーを用いた攻撃方法は二つあり、一つは目標表面に照射することで目標表面の塗料や表面
材質が文字通り「爆発的」に蒸化させることで目標に衝撃波を発生させ、各種破壊を生じさせる
方法。もう一つは目標表面近くを高エネルギ密度状態にすることで、気体自体をプラズマ化させ、
そのときに生じた圧力を目標表面に当てることで衝撃波が発生し(以下略)という方法。
レーザーによる切断というのは、今のところありえない。X線レーザーが実用化されたらまだし
も、ではあるが。パルス(Q-SW含む)駆動させているという現状ではなおさら。
ちなみに後者の方は効果が薄いと思われるかも知れないが、CW-4MW相当のガラスレーザーを用い
て、10円に対しテストショット下際は、軽く10m は吹き飛び、モルタルの壁にめり込んだ。し
かも10円中央部には穴が空いていた。空気プラズマによる間接駆動とはいえ、なかなかのもの。
それは秘密です。
>12.それは多分にフッ素ガスレーザーでしょう。(と、いうより今のところ実用域に達しているのが
> それくらいしかない)
この場合の実用域という良い方は「出力的」ということ。本当の意味での実用域にはまだまだ。と、
いうのは、発生した弗化水素が強酸性(しかも人体に極めて影響あり)であるということで燃焼チャ
ンバが侵される、弗化水素の安全な貯蔵方法が今のところ無い、一度発射した後チャンバ内を換気し
なければならないため、連射性に問題があるなどの機構的な問題がある。
現在その欠点を克服しようと研究しているのがガスダイナミックや界面放電レーザーなど。
ガスダイナミックは個人的には面白いと思うね。その気になれば現在の砲身を換装するだけで使える
はず。
それは秘密です。
EAW
12. に「レーザーを用いた攻撃方法は二つあり、一つは目標表面に照射すること、もう一つは目標表面近くを高エネルギ密度状態にすることで、気体自体をプラズマ化・・・」とありますが、目標表面に照射するのと目標表面近くを高エネルギ密度状態にするのとでは、技術的にどのような相違があるのでしょうか?使用するレーザー自体か、レーザーの操作法を変える(つまり後者は目標表面近くを目標として、照射する?)のでしょうか?
EAW
(挙手)先生、僕も知りたいです!
うにぴょん
現在デッドライン寸前で修羅場中。
あ。そうそう、たしか航空機に積んで発射実験をしたのはOLINレーザーだったかな。そんな訳で(申し訳ない)
それは秘密です。
ガスダイナミックレーザはHFレーザーと同じで燃焼チャンバ、共振部、排気ディフューザの3点から作ら
れている。アメリカが現在研究している航空機発射型レーザ(ABMっていうんだっけ)に用いているCOILレー
ザもこの亜種で取り扱いの厄介な弗化水素以外のもの(とれんでぃー(笑)なのは二酸化炭素)を用いてる
ことで何とかしかしようとしている。が、出力的にはまだまだ。
界面放電レーザーというのは今あるレーザ発振器のこれまた亜種(これまた大雑把)で、本来ならば共振
光学部にある電極をチューブ内面に配置することで媒体自体のエネルギ密度を一気に増大させることで、
連射もしくはジャイアントパルス(いづれもQ-SW)を得られるように工夫したもの。これの欠点は電極間
が短いためにグロー放電じゃない、普通の放電現象が発生しやすいというのがあり。
あとは、、、なんだっけか。そうそう攻撃方法ね。この攻撃方法の違いは焦点位置の変更によって実施さ
れます。後者のほうが本質的には難しいです。点収差とかあるしね。でも、これに関して言えばadaptive
optics(適応光学)を用いた気象条件の算出によって空気密度の揺らぎの補正はかなりの精度で行える。
こんなところかな。
しかし、、、、どうしてあの圧力容器に日本では窒素ガスが充填できないんじゃー。
それは秘密です。