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射程距離に関する答え、ありがとうございました。 それで、また質問なのですが、今度は盾に関して。
1)現在使われている、いわゆる「防弾チョッキ」なるものは、当然、その射程距離(無論、あまりに近いのは別として)からの打撃に耐えられるように出来ているんでしょうか?
2)ある本の中に「ケプラー繊維のモノは、刃物には弱い」と、いう会話があるのですが、ほんとうでしょうか? 常識的には納得いかないのですが(^^: 占守
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- 1)資料は自宅にあるので記憶モードで暫定回答。
至近距離から各種弾丸を打ち込む実験では、ライフル弾やフルメタルジャケットの小径高速弾(.357Magなど)は貫通してしまいます。そこで、セラミックプレートを埋め込む等した製品もあります。
また、防弾チョッキなるものは「タマを止めるだけ」で、衝撃はそのまま身体につたわるので、威力が大きいタマをくらったり、連射を浴びると、人は吹っ飛んでいきますし、骨折や内蔵破裂の危険もあります。そこで、ウレタンやゴムで裏打ちして衝撃を吸収するように作られた製品もあります。
2)ケブラーはしょせんは布なので「切り裂く」ことに対してからきし弱いものです(だから先の尖ったタマはだめ)。そこで、刃物対策として、チタンシートで裏打ちした防弾チョッキもあります。
Schump
- 月刊GUN誌の別冊で防弾チョッキの実射性能テストをやっていましたが、本当にナイフだとすっぽり抜けていました。抜けなかったのはチタンプレート入りのチョッキだけでしたね。44マグを止めるケプラーがただのナイフに貫かれるのは確かに驚きでした。
R
- うろ覚えなんですけど、アメリカでは防弾チョッキに耐弾性の規格があって、クラス1が38口径のリボルバー弾まで、クラス2が9mmや357マグナムまで、クラス3が44マグナムまでだそうです。ライフル弾や刃物には効果がないので、その場合はセラミックや金属の装甲を追加するそうです。
SAT
- 2.の別冊Gunは私も持っておりまして、それによると、44Mag.をも含む大抵の拳銃弾を防ぐことのできるクラス3A+とよばれるものの重量は3.6kg。やはり苦手は小銃弾やそれに近い弾頭形状・弾速を持つ.30モーゼル(トカレフの弾と同等)のようなものや、.38スーパー(競技用によく使われるオートの弾。.357Magに近い威力)以上のフルメタルジャケット弾(銅板をかぶせてあって、貫通抵抗が小さい)であるようです。ちなみに、刃物対策用のチタニウム板は防弾にはあまり寄与していないようです。
FN・P90の5.7mm弾も、拳銃並の反動=撃ちやすさで長射程とボディアーマー貫通を狙ったものですね。
Schump
- 最近ではケブラーのダメダメさ(刃物に弱い、水に濡れると防御力が落ちる)がはっきりし、「スペクトラ」と言う素材も登場しています。
まぐまぐマグロ
- ケプラーが「刃物に弱い」というのは本当に正確なのでしょうか。革細工等に各番手のケブラー糸を使っているのですが、ハサミがすぐ切れなくなるぐらいには、また、ナイロン等よりはずっと「刃物に強い」感じがします。むしろ、高速かつ変形する銃弾は止まるが、なまじ遅いために変形しないナイフは(繊維を切るのではなく)かき分けてしまうために通る、あるいは、ナイフの形に変形する(繊維に強いテンションがかかっているわげはないので)のではないか、という気がします。つまり、ナイフかが有効なのは斬りつけるのでなく突き刺す時だけ、ではないでしょうか。机の上にケブラーの布を置いて、ディスポの鋭利な刃を押し付けておいて引いても、簡単には切れたりしません。東急ハンズなどで市販されているので実験できます。ちなみにハンズでは、クッション材料等の分野でも、防弾チョッキのスピンアウトの製品を見掛けます。
はたの
- >ナイフかが有効なのは斬りつけるのでなく突き刺す時だけ、ではないでしょうか。
とはいえ、ナイフで相手を殺害する場合、喉笛を狙う以外は、ほとんど「刺し」を狙います。
防弾チョッキなどを保護している胴体を狙う場合、確実に「突き刺して」きます。
その点では、「ケプラーを使用した防護服は、刃物に弱い」という言葉は正確ではないか、と思います。
「ケプラー(自身)が刃物に弱い」というのは、不正確でしょうが。
木
- 良く分からないんですが、ケプラーとケブラーって何か違いがあるんでしょうか?
単なるアラミド系繊維なんですが。
とはいえ、刃物に対する抗堪性に関して言えば、現在の主流が2次元のバスケッ
ト織にて素材が供給されていることも起因します。(多少はくらい)
現在は三次元編み込みのプライ厚さがかなりあるものが出てきています。
それと、これは脱線ですがバスケット織の場合は、糸が細ければ細いほうが対
弾性があがります。破片防御性能も同様です。
東屋文左衛門
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