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下で話に出ていますが、なぜ装輪式の方が防御力で落ちるのでしょうか? 同じだけ重量を使えるのであれば大差はないと思うのですが。 taka |
- 装輪式だと最大でも25トン程度の重量の車両しかできない。その重量で105mm戦車砲積む場合、より大きな重量にすることが可能な装軌式の場合に比べ、装甲を犠牲にしなくてはならないから防御力が低下するということですけど。
また、装輪式の場合、現用のMBTの主砲(105mm〜120mm級)を搭載したとして、発射時の反動に十分耐えられるものなんだろうか?反動に耐えるには地面との摩擦がより大きい装軌式の方が有利であるはずだが。
アリエフ
- 同じだけ使えないから防御力が落ちるのでは無いかと。
仮に、38tクラスの装輪装甲車があったとしましょう、それは確かに74式相当の装甲が施せるかも知れません、しかし、それは74式相当の機動力しか持たせられない(出力比から考えると)でしょう、で、機動力が戦車と同様で命中率に問題がある(砲を使う限りついて回ってきますねえ)装輪車両と戦車、どっちを取るかは考えてみればわかる事と思いますが。
ooi
- >2
上記のような装輪戦車? をつくることそれ自体は不可能ではないと思います。
コスト的にもある程度安くつくでしょう。
でも、コストの低下以上に性能が低下してしまう、
現行の技術ではそうなってしまうのだと思います。
仮に装輪戦車がコスト的に許容できるようにするとしたら
どんな技術が必要になるかな?
勝井
- >2
そのような大重量装輪戦車を造っても路外機動性は極端に低下すると思います。
しかもこれぐらい高級な車種になると装輪でも装軌でもトータルのコストでは大差ない。
だからそんなものは何処も造らないでしょう。
BOM
- 戦車ではないが、南アフリカに装輪式の自走砲がある。ただ、同国の草原(ステップ)地域での路外行動を前提としたもので、起伏が少ないし、こんな所が泥濘になることはほとんどない。それなら、わざわざ装軌式にするほどのことはなく、装輪式の方が路上でスピードを出せるといったメリットもあるので、こうしたのだろうけど。
ただ、地形、気象条件が異なる他の地域で使えるだろうか?
アリエフ
- おおかた、回答は、出そろっているようですが・・・。
装輪車の問題としては、
まずは、接地厚の問題があります。タイヤの場合、地面との接触面積が
履帯の場合と比較して、著しく小さいです。よって、接地厚が高いです。
接地厚が高いと、舗装道路ならまあ大丈夫ですが、未舗装のところでは、
走行性能が著しく低下します。
次に、装輪車の場合、超提高(障害物を乗り越える能力)を稼ぐには、
タイヤの径を大きくしなければなりません。
これらの問題を解決しようとすると、直径の大きなタイヤを、多数
持った車体が必要になります。そして、その車体は非常に大柄なものに
なるでしょう。この大柄の車体に充分な装甲防御能力を持たせようとす
ると、重量がかさむことにもなります。重量がかさむと、接地厚が
高くなって、と「ジレンマ」になってしまいます。
前述の例として、チェンタウロとT-72Sとの寸法を比較してみましょう。
完全に同一部分の寸法を比較していませんので、目安程度と見てください。
単位はmm、高さは砲塔上面まで、長さは砲身を入れていません。
CENTAURO T-72S
高さ:2735 2226
幅:2945 3570
長さ:7850 6860
重量:25ton 44.5ton
いかに、CENTAUROが大柄か判ると思います。
それでいて重量は、半分ぐらいしかありません。
こういったことから、装輪車に充分な装甲を持たせることは、現実的には
難しいです。やってやれないことはないでしょうが、できたものは、
走行性能が著しく劣る、戦車とは比較にならないような、使いがっての
悪い兵器になるでしょう。
情報リソース:
http://www.army-technology.com/projects/centauro/index.html
http://www.army-technology.com/projects/t72/index.html
いちのへ
- ↑うげ、接地厚→接地圧の間違いです(恥)。
急いで書くと、こういう間違いが・・・(汗)。
いちのへ
- >3&4
あの、なぜ重装甲の装輪装甲車を作らないかという簡単な例を出したのに、そんなものどこも作らないと言われにゃあかんのでしょうか、作らない理由で上げているのに。
ooi
- >8
あ、別に怒っている訳じゃないので、不思議に思っているだけです。
ooi
- 「軽すぎて装輪式戦車は主砲の行進間射撃が不可能」と聞いたことがあります。これは事実でしょうか?
モーグリ
- 不可能というよりは、やっても当たらない、が正解かと思います。
どうしてもゴムタイヤでは発射時の振動が残ってしまい、次弾発射時に影響を与えそうです。
他にも軽すぎて振動が収まらないとか、弊害はいろいろありそうです。
東欧の装輪自走砲システムでも、射撃時には建設機械に見られるような
油圧式の脚を出して安定性に留意しているものがあります。
まぐまぐマグロ
- 少し方向がずれてしまうかもしれませんが、便乗質問させてください。
空輸も考慮する20t前後の規模の駆逐戦車的なものでも装輪式は装軌式に対するアドバンテージは無いのでしょうか?
桜坂
- >12
そうですね、そのクラスになると多少は使い道のある(機動性にモノを言わせるとか)装輪装甲車の製作が可能かもしれません、ただ、20tと軽く言いますが道路で走っているダンプトラックより重い重量のモノになる事をちょっと考えて見て下さい。
いちのへさんが既に上げていますが装輪装甲車に対する装軌型装甲車のアドバンテージを上回る物を作れるかどうかと言う点においては?マークがつくでしょうね。
要は要求性能がどこまで妥協出来るのかという問題になるんじゃないかと思いますよ、路外走行性能についてさほど要求されず、路上展開能力が重視されるとか何とか。
ooi
- 桜坂様
>20t前後の規模の駆逐戦車的なものでも装輪式は装軌式に対するアドバンテージは無いのでしょうか?
装輪式は装軌式に対して、路上移動速度、展開速度と単独での行動範囲の広さというアドバンテージがあります。装軌式は、路上移動速度では、装輪式にかないませんし、長距離行軍には、トランスポーターが必要です。
あと、直接的な性能ではありませんが、維持費用が安い点が上げられます(装輪式は燃費も良いし、メンテナンスも楽)。平時は、これが重要視されがちですね。
ただ、実戦では、費用対効果の点で、劣る結果になるような気がします(笑)。
いちのへ
- ooi様、いちのへ様、どうもありがとうございます。
いえ、装軌式の軽車両(20tクラス以下)を見ていると、別に装輪式でも良いのではといつも思ってしまうもので。
どうも装軌式車両にはトランスポーター必須で戦場までの自力展開能力に欠けるイメージが(^^; そんなに極端な路外踏破性が要求されるものなんだろうかと…
でも、確かにガタイが大きく発見&被弾可能性が高いのと、火砲のプラットフォームとして劣るのは非常に問題ですよね。
しかし、20tクラスは戦車に比べて紙みたいなものとつい思ってしまいますが、そうですね、ダンプより重いって考えると…確かにイメージが変わってきます(^^;
桜坂
- ちなみに自衛隊の装備している装輪装甲車はおおよそ15t前後の車両です。
あれで大体ダンプカーに相当すると考えれば良いのかな?
確かに20tって結構重たい事になるんですよねー
ooi