QQCCMMVVGGTT
730 戦車砲の口径は増大の途を辿り、それに伴ない装甲重量も増大しております。トップアタック兵器の出現はそれに拍車をかけるものとなるでしょう。そうしますと将来型の戦車というものはこのまま巨大化の方向へ突き進んでいくのでしょうか?

富士通BIBLO

  1. 一般論ですが、ミクロな傾向をそのまま積分してマクロな予測につなげるとトンデモな結論が出ることが多いですよ。1930 年代の「戦闘機無用論」だとか、1950 年代の「ミサイル万能論」だとか。
    ささき

  2. 現在研究中の物はむしろ小型化する方向です。
    TKXは40tを目指していますし、米国にて開発中のもの(次々期配備くらい?)でも現行M1A2以下の重量・サイズを目指しています。
    現場では不評の様ですが、今後RMAによる戦力の効率的運用は促進されていく(しないと定数を減らせない)はずですので、今以上に小型化による
    戦略的機動性の向上が求められています。
    当然防御力は現状と同等またはそれ以上が求められるわけですが。
    タイ駐在員

  3. 今までで、一番重かった量産戦闘車両っておそらく、ヤークトタイガーとかエレファントとかタイガーIIだと思うんですが、「第653重戦車駆逐大隊 戦闘記録」の英語版の翻訳をしたB.H.フリーゼン氏の後書きにありましたが、「アメリカで9年間にわたり重量級の戦車(M1A1)にかかわってきた者として、当時のドイツ将兵が同じような苦労を味わっていたことには驚かされました。・・・・むりろ、どこで運行できるかといった制限を意味します。・・・・・・・65トンもの巨体に耐えられる橋を探すことはほとんどできませんでした。・・・」
    とどんなに馬力が良くなろうが、足回りがよくなろうが、60トンなんて重量は、もう限界のようです。
    バウアー中尉

  4. 米国は、世界のあらゆる地域に、迅速に有効な兵力投入を行なえるように
    するために、FCS:Future Combat Systemsという概念を、研究しています。
    その概念を構成するシステムには、現在にあるようなMBTは存在しません。
    MBTに替わる、直接戦闘車両はあるのですが、これに対する目標には以下の
    ようなものが含まれます。

    重量:20米トン未満(M1A2は70米トン)
    大きさ:M1A2の50%
    輸送:C-130クラスの輸送機で輸送可能

    なお、FCSの概念では、すべての戦闘システム(衛星や無人偵察機、航空
    部隊、偵察MV、間接射撃MV、直接戦闘MV等)の効率的な連携により、MBTの
    ような重量級の戦闘車両が無くとも、総合的には劣らない部隊を造ろうと
    しているようです。
    あと、戦闘車両のサイズ・重量を小さくするために、あらゆる最新技術を
    駆使することが求められています。

    日本では、新戦車の性能に、90式並の火力・防御力を備えた上、40t程度
    に抑えるように開発しています。
    これは、50t程度の90式でも、本州以南での運用が面倒なためのようです。
    実際は、「法律のせい」だけかもしれませんが(苦笑)。

    イスラエルは、メルカバMk4を見る限り、従来のMBTをサイズ・重量につい
    て運用可能な極限まで追求しているように見えます。
    これは、イスラエルの国土や周辺諸国の環境から見ると、それほどバカげ
    たことではないと思われます。

    ということで、一概に大きくなる方向だけに向かっているとは言えません。
    いちのへ

  5. 回答いただき恐縮であります。そうしますと強大な敵戦車砲やトップアタック兵器の脅威に対抗するのに「装甲重量の増大」という方法以外のやり方が重視されるのでしょうか。ショトラやアレナDASではAPFSDSは防げないでしょうし…
    富士通BIBLO

  6. >future combat system
    アメリカはまた空挺軽戦車を新たに開発しようとしているのかな?
    かねてからM551シェリダンの後継として、80年代の緊急展開軍(RDF)構想の頃から軽量戦車のプランがあり、90年代にAGS(装甲砲システム)としてXM8が試作されたが95年にキャンセルされている。
    XM8は戦闘重量二〇t弱の車体に105mm低反動砲を搭載したものだが、これの焼き直しになるんだろうか?
    アリエフ

  7. >5
    車両関係の過去ログ164が参考になるかもしれません
    通りすがり

  8. 5>
    下記資料8ページを見てください。
    http://www.army.mil/usa/AUSA%20Web/PDF%20Files/Obj%20Force%20Brief%20Web%20Version.pdf

    プレゼンテーション用の資料みたいなので、細かいことは書いていませんが。
    APFSDSのLong Lod Penetratorに対しては、Momentum Transfer Countermeasure Deployingで
    着弾前に破壊するか、Air Blast/Fragmentで、方向を逸らすことをうたっています。

    #これが、実際に可能かどうかは、個人で判断してください(笑)。

    あと、防御能力を増大させるには、重量を増大させる方法のみしか無いわけではありません。
    一般的には質量効率の向上とか、つい最近聞いたばかりで、ほとんど理解していないので
    言葉だけですが、high-inertia-isolate-structureという概念とか。

    まあ、マクロ的に見れば、重量増大の方向に向かうのでしょうが(笑)

    6>
    上記資料に簡単ですが載っています。焼き直しの定義にもよりますが、そんなレベルの話ではない
    と、私は考えています。まさに、Future Combat System(未来の戦闘システム)です(笑)。

    あと、Future Combat Systemについては、ちょっと検索すれば、Web上で資料がわんさか見つかり
    ます。

    ・DARPAのFCSのページ
    http://www.darpa.mil/fcs/

    ・有名なFAS
    http://www.fas.org/man/dod-101/sys/land/fcs.htm
    いちのへ

  9. たくさんの回答いただき恐縮であります。
    貴重なご意見参考といたします。
    富士通BIBLO


Back