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戦車の解説本にしばしば「T−34のトランスミッションは大変固くてハンマーでたたかなければならないことがあった。」などという記述を見ることがありますがこのミッションが固いというのは機械的にどういう状態を言うのでしょうか。(シンクロが取れにくいのか?。であればたたけば入るというといものでもないと思いますが。)それとこのミッションの固さはミッションと操縦席が離れているためでしょうか。それともトランスミッションそのものの精度の悪さからくるものでしょうか。 sso |
- >このミッションの固さはミッションと操縦席が離れて いるためでしょうか。
おっしゃる通りミッションが操縦席と離れているためです。
T34では動輪が後輪となっているため、ミッションを動かすには
長いロッドを介してミッションを操作する必要があります。
(英独は動力軸を車底に這わせて前輪を動輪にしていました)
通常の自動車なら、このような場合、補助装置(パワーステアリングなど)
がつくのですが、「自動車なぞ乗るどころか、見たことも聞いた事もねぇ」という
人民が大部分のロシアではそんな上等なものはついていませんでした。
木
- >ミッションの固さはミッションと操縦席が離れているためでしょうか
それもあるかもしれませんが(リンケージの途中に異物が詰まるとか凍っちゃったりとか)、M4シャーマンだって61式戦車だって「両手でいれる」「足でける」とかやってましたから、一概にそうとは言えないかも。
どちらにしろ、マニュアルミッションの造機能が良く理解できていないことに起因するんじゃ無いのかな。
普通自動車だって固い場合ありますから。
>1
>補助装置(パワーステアリングなど)
パワステはこの場合無関係かと思いますが。
>ロシアではそんな上等なものはついていませんでした。
アメリカも日本もです。
マニュアルミッションの場合、パワーアシストが付く方が珍しい(高級)なんじゃないでしょうか。
はいどーも
- 古式ゆかしい「ソ連地上軍」によると、T-55後期型/T-62は空気倍力式のパワーアシストが
変速機に付けられていた様ですね。
大塚好古
- >ミッションが固いというのは機械的にどういう状態を言うのでしょうか
ギア・チェンジが堅くてできないということです。
車に乗れない人でも簡単に運転できるように操縦系統が
左右のキャタピラの速度を調整する操縦桿右、左2本とアクセル、ブレーキ、クラッチ しかありません。
ラジコンそのものですな。
>はいどーもさん
スイマセン一部間違いがありましたので訂正版をおきます。
(記憶で書くんじゃなかった)
>通常の自動車なら・…
これが欧米の軍隊なら「もっと運転し易くしろ」と文句をつける兵隊もでてくる
のですが、「自動車なぞ乗るどころか、見たことも聞いた事もねぇ」という
人民が大部分のロシアでは不平1つ無く運用されました。
もっとも、そのせいかスターリン戦車の場合、構造が複雑すぎて
運転できる戦車兵が不足したそうですが。
>マニュアルミッションの造機能が良く理解できていないことに起因する
車に乗ったことの無い人間でもギアチェンジを間違えても
トランスミッションが故障しないよう頑丈に作ったためそうなったようです。
木
- 上の回答にもありますが、一つはT34の構造上、操縦席及びギヤボックスとトランスミッションとが離れているために、ギヤボックスとトランスミッションとが近い位置に有る西側戦車よりも制動操作をするのに力がいるということ、もう一つは機械加工精度上の問題によるものでしょう。
で、戦時中においてもT34のトランスミッションについては重要な問題点として認識されています。ただ、生産数増大のため生産簡略化を進めざるを得なかった当時、トランスミッション改良・装備の課題は後回しにせざるを得なかったということではないでしょうか。
なお、トランスミッションの低信頼性は、KBやISといった重戦車の方がより深刻であり、トランスミッションの改良が何度か行われています。
アリエフ
- (捕足)
もう一つ、41年6月の開戦当初から生産工場の疎開・分散を余儀なくされ、混乱を伴う中で大車輪で大量のT34が前線に供給されたという背景を考慮する必要があると思います。
このため装甲や砲塔について各工場で仕様が異なるものが造られたり組み合わされたりしましたが、複雑で細かい部品を必要とし、かつ使用中に故障・破損しやすいトランスミッションについて、工場の間で構造が異なるタイプのものが造られたら前線で互換性が効かなくなってしまうという問題が生じ兼ねない。
新型で高性能のトランスミッションが一部の工場で生産し車両に装備することができたとしても、他の工場で技術者の不足等により同様なことができないのであれば、少数の新型トランスミッション付車両は旧型のものを取りつけた車両と一緒に運用されるわけだから、ミッションが壊れたら他の車両から旧型ミッションを持ってきてつけるというわけにもいかない。
T34に限らず、前線における修理用パーツの供給、生産及び供給の標準化は兵器において重要な課題であり、技術的に優れていても量産されないケースはこうしたことが一つの原因であったりもする。もし、アメリカのように技術力の優れた特定の工場で継続的に生産できる体制であったならば、トランスミッションの問題はもっと早期に改良されていたのかもしれませんが。
アリエフ
- >ギア・チェンジが堅くてできないということです。
ですからそのギアが固い理由を知りたかったのです。精度の良いミッションでもシンクロが取れてない状態はでいくら力をいれても入りませんよね。
しかし結論としてはおおむねリンク機構に問題があったと解釈してよろしいのでしょうか。
ところで今更ながら新たな疑問がわいてきました。T−34のミッションて縦置きですか。エンジンが縦置きなのでそれに繋がる形で縦置きだろうと勝手に思っていましたか、内部図を見ると横置きのようにも見えるのですが本当はどっちなのでしょう。(ずいぶんミッションが占める容積が小さい様にも見えます。
sso