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697 行進間射撃が実用上信頼できるレベルに達したのは
東西、どの戦車あたりからですか?
勝井

  1. 戦車の射撃は本来、行進射が基本です。
    段々と実用的な精度を得て行ったのではなく、最初は高い命中精度を持っていた射撃方法だったものが大砲が大きくなった為に目標に追随することが難しく行進射がやりにくくなり精度が低下したのです。行進射で見越し角を取ってなおかつ必中の射撃をするのが戦車射撃の真髄です。
    BUN

  2. 戦車の走行中の射撃については、揺れにより、命中精度が大きく低下すること以外に、
    揺れる車内では、重く嵩張る砲弾は、装填が難しいということがあります。
    例えば、不整地をゆっくりと走るトラックの荷台で、立った状態で、一升瓶をビール
    ケースに移し変えることを想像してください(笑)。大変ですねー。
    実際的には、これよりずっと大変です。
    戦闘速度の設定にもよりますが、不整地を走る戦車内は揺れますし、砲弾には爆発物が
    入っていますし、信管や薬きょうは精密機器だから、ぶつけたりした大変だし、装填手
    の手が、砲弾と機器の間に挟まれたりしたら、それこそ装填手不能(笑)になってしま
    います。それに、戦車内は狭いし、突起物はあるし、戦闘中なんですから急停車するか
    もしれません。とても、装填するどころじゃありません。

    もちろん、戦車の速度と完成弾(信管+弾丸+装薬+薬きょう)の重量、乗員の体格・
    技量、戦車の運用方法によっても変わってきます。

    とりあえず、戦車の発達の歴史を追って、見てみましょう。

    WW1で初めてでたころの戦車であるMK.5の最高速度は、7.4km/hourです。
    搭載砲は、口径比23の6ポンド砲と機関銃です。
    このころは、戦車の速度が極めて遅いし、大砲も小さく、有効射程も短い。
    行進射があたりまえですね。

    日中戦争ごろの日本の戦車である、89式中戦車甲型の路上最高速度は26km/hour、
    搭載砲は、90式57mm戦車砲、完成弾重量は3〜4kg?(データもってません)
    不整地での速度は、良くて10km/hour代、完成弾重量もそれほど重くないので、
    行進射も可能なレベルでしょう。

    WW2の日本の戦車である、97式中戦車の最高速度は、路上:38km/hour、
    不整地:19.2km/hour、搭載砲は、97式57mm戦車砲、完成弾重量は3〜4kg?
    速度はそれほど速くなく、完成弾重量はそれほど重くない、行進射もなんとか
    できるレベルでしょう。

    WW2の米国の戦車であるM4シャーマン75mm砲搭載型の最高速度は、路上:39km/hour、
    不整地:19km/hour、搭載砲は、75mm戦車砲M3、完成弾重量は8〜9kg程度、
    速度はそれほど速くないけど、完成弾重量は97式の2倍以上、体格の良い、欧米人
    でも、けっこう大変そう。

    WW2のドイツの戦車である5号戦車パンターの最高速度は、路上:46km/hour、
    不整地:27.2km/hour、搭載砲は、口径比70の75mm砲、完成弾重量は、10kg程度?
    ここらへんで、普通の人には、無理なレベルだと思います。

    第2世代の戦車と言われている日本の戦車、74式戦車の路上最高速度は53km/hour。
    105mm砲の完成弾重量は、93式APFSDSで、約18kg、長さ約98cm。
    まあ、神業レベルと言って良いでしょう。

    第3世代の戦車と言われている日本の戦車、90式戦車の路上最高速度は、70km/hour。
    120mm砲の完成弾重量は、約19kg、長さ約97cm。
    人間には、無理です。自動装填装置が行進中でも、装填してくれます(でも、
    リミッターがかかることもあるみたい)。

    結論的に言うと、戦後に実際的な行進中の射撃ができるようになったのは、自動装填
    装置がついてからということになるでしょうか。
    旧ソ連の戦車だとT-64、西側だと90式が最初ってことになるでしょうか。
    でも、T-64の自動装填装置が、走行中に装填できるかは、しりません(笑)。
    90式でも、高速走行中は無理かな?

    あと、英国のチャレンジャー2戦車の行進間射撃のデモンストレーションのビデオが
    下記にあります。
    http://www.janes.com/defence/land_forces/gallery/warminster/warmin_video.shtml
    走行速度は、20km/hour以下ぐらいに見えますが、砲身は、バカみたい揺れていて、
    とても命中は期待できそうにないようにも、感じられます。
    装填は、5〜6秒でやってるみたい。分離装薬式だから、2挙動装填ですね。
    しかし、すごい練度だなー。

    ある

  3. 行進間射撃の問題点として、装填とともに照準があると思うのですが、砲安定装置などを含めたFCSが装備されたのは戦後になってからで、大戦中は戦記などを読むと多くは停止してから射撃していますよね。今の90式の様にダーッと走りながら照準、射撃してそれなりに命中するというのはいつごろからでしょうか。
    ブラン

  4. >3
    意外と74式戦車あたりではないでしょうか。(実用上信頼できるレベル)
    74式が出た当時は、レーザ測距で得られた射距離を自動的に照準機に反映させるシ
    ステム(自動照準と呼ぶ)を積んだ戦車は他国に無かった訳ですから。

    74式戦車は自動照準装置と砲安定装置(他国の安定装置と違い砲操作も精度が高い
    高度なシステム)及び油気圧サスペンションによる車体遥動の少なさから、HEPの行
    進間射撃でも結構命中したそうです。
    ただ、HEPの跳弾事案から行進間射撃は中止となり、跳弾の心配の無くなったはずの
    演習用徹甲弾使用の射撃訓練でも、74式戦車は、国内の射場での行進間射撃が禁止
    されているのは残念です。

    ただ、行進間連続射撃となると74式戦車も厳しく、レオパルト2が先鞭を付けたと
    言えるでしょう。

    レオ2は、それまでの砲と照準眼鏡の機械的接続方式(ガンスレーブ方式)を止め、
    電気接続(サイトスレーブ方式)にしたことにより安定装置による走行間の砲の上
    下動を装填時には一定角で止め、装填しやすくしました。この間、照準機は安定し
    ているので目標を見失ないません。
    また、射角と照準線が合わない限り撃発はできないようになっています。

    この方式が第3世代戦車の標準様式となっています。
    ただ、目標にほぼ直進して停止している目標を撃つのであればこれで十分ですが、
    相手も動いているとなると未来修正量を取るのに砲手の技量の良否が大きく関係し
    てきます。更に上下動プラス旋回が加わってきますから、人力による次弾装填は非
    常に困難となります。

    これを克服するために採用されたのが、90式戦車の自動追尾照準装置、自動装填装
    置なのです。

    と言うことで、誰でも簡単に行進間連続射撃ができるようになった初めての戦車は、
    「90式戦車」に一票。
    はいどーも

  5. ゴミ
    ううーむということは意外?と国産戦車というやつはすごい技術の集大成なわけ
    なんですね。ポケモンとマンガぐらいしか自慢できるものはないと思ってました
    が安心しました。
    タ弾のひとりごと

  6. 意外は余計だよ(笑)
    sorya


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