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中国を旅行中に、ビデオ屋で売っていた人民解放軍の演習ビデオを手に入れました(中国では、そういうものが市民向けに普通に販売されている)。 なかなか興味深い映像ばかりだったのですが、その中でも印象的だったのが、輸送部隊の演習展示です。 40台くらいの解放型と思われるトラックが、一列縦隊で演習場に進入してきて、前後に各車2m程の間隔を空けて停車します。 それぞれのキャビンから降りた兵士二人がトラックの下にもぐり込み、シャーシの中央部あたりにジャッキを当てて持ち上げます。 それを終えると二人の兵士はフロントとリアに別れてヨイショッと持ち上げ、ジョッキを支点に180度、トラックの向きを反対方向に変えてしまうのです。 つまりトラックが、車体の中心でピボットターンしてしまうわけですね。 これを40台、同時におこなう。 ほんの10分くらいの時間で、狭隘路に入りこんだ輸送部隊が、アッという間に方向転換するというわけです。これには、驚きました。 実に簡単な工夫で、効果的な運用ができるもんなんですね。 ところで、日本の自衛隊の輸送部隊って、上に引用したようなトラックの方向転換は訓練しているんでしょうか? こういった事に関しては、やっぱり中国軍の方が進んでいるのかな? ノリ助おじだん |
- 多くの車両が例え10分間といえども停止して方向転換作業行なっている間は、敵が迫ってきても逃れられないし非常に脆弱ではないでしょうか? 上空から航空機による攻撃の格好の餌食になったり、居場所がばれれば野砲による集中攻撃も受けるでしょう。
道路の整備状況が悪い中で、大量の車両を移動させるための工夫かもしれませんが、前線に近く攻撃を受ける危険が大きい地域では使えないと思います。
いつ頃撮影されたのかわかりませんが、もし70年代前半以前であれば、人民戦争思想宣伝のための映像ではないかという感じがします。「革命的人民の総力を上げれば何でもできる」というような宣伝、スローガンが流されていた時代ですが。
アリエフ
- 私が書いた文章を、よく理解されていないようです。
>多くの車両が例え10分間といえども停止して方向転換作業行なっている間は、敵が迫ってきても逃れられないし非常に脆弱ではないでしょうか? 上空から航空機による攻撃の格好の餌食になったり、居場所がばれれば野砲による集中攻撃も受けるでしょう。
では、どうやって方向転換するのが一番望ましいですか? 40台のトラックが、どこかUターンできる場所を探して、そこまで移動し、さらに1台づつ方向転換していたら、何十分もかかってしまいますよ?
その場合は、野砲や航空機の攻撃は、考えなくとも良いのですか?
おそらく、中国の事情にお詳しくないのだと思いますが、中国では道路事情がまだ余り良くありません。タクシーをチャーターして田舎道を走っている時など、対向車と出くわして(道幅が狭い為に)すれ違える幅のあるところまで、何十メートルも後退し無ければならない事も、しょっちゅうです。
かつて日本軍が大陸に侵攻中、輸送部隊が八路軍のゲリラ部隊に待ち伏せされて、全滅してしまうことがよくあったそうですが、中国の道路を走っていると、それも納得できます。
狭隘路で、トラック1台分の幅さえあれば反対に方向転換できる、というのはなかなか大したものだと思います。
ノリ助おじさん
- あ、それから、
これもご存知無いかもしれませんが、解放型のトラックというのは、完全なソフトスキンです。ですから、どこに居ようと、『上空から航空機による攻撃』を受けたり、『野砲による集中攻撃』を受けたりすれば、ひとたまりもありません。
だとするとアリエフさんの主張では、中国軍の解放型トラックは、どんな場合でも、前線では使用できないことになりますね。
例えば陸上自衛隊の73式大型トラックは、『上空からの航空機による攻撃』や『野砲による集中攻撃』を受けても、被害を蒙らずに何十台もが咄嗟に方向転換できるような、優秀な車輛なのですか?
ノリ助おじさん
- どちら向きでも数十台連なりっぱなしと言う地形そのものがまずそうです。
4×4、6×6等のトラックなら「即時バック」で良いのではないですか?
一定の路外性能もありますから「隘路から出た物から散って再集結」でいいでしょう。
だーくまたー
- >ノリ助おじさん氏
自衛隊のトラックが砲撃に耐えるかどうか、そんな話をしている訳ではないと思いますが。
少しばかり否定的な意見を出されただけでムキになって反論しても大人げないだけですよ。
>こういった事に関しては、やっぱり中国軍の方が進んでいるのかな?
進んでいる/遅れているというより、想定される戦場に応じて訓練や運用形態も違ってくるということではないかと思います。
>狭隘路で、トラック1台分の幅さえあれば反対に方向転換できる、というのはなかなか大したものだと思います。
たしかに、地形や状況によっては有効な戦術かも知れませんね。寡聞にして日本も含めた他国でそういった運用が行われているかどうか知りませんが。
それが役に立つ場合もあるだろうし、状況によっては危険も伴うということでしょう。
例えば積雪地や泥濘地ではジャッキが沈んでしまってトラックを持ち上げられないかも知れませんし。
ささき
- >2、3
アリエフさんは「道路の整備状況が悪い中で、大量の車両を移動させるための工夫かもしれませんが、前線に近く攻撃を受ける危険が大きい地域では使えないと思います。」と的確に指摘しているのですが。これでは回答になっていないのでしょうか?
敵の脅威が大きい地域で「数十台」のトラックを一列で行軍させる、という事自体がナンセンスだと思います。
しかし、トラックは荷台に積んでいる荷物の重さで重心の位置とかが変わり、それに伴って、当然ジャッキを掛ける位置も変わりそうなんですが。解放型?トラックは、ジャッキアップのポイントがそういう作りになっているんでしょうか?
tackow
- ノリ助おじだん氏、貴重なお話しありがとうございます。
さてトラックのピボットターンは積載状態で行われたのでしょうか。
又、演習場の地面の状態はどうだったのでしょうか。
なかなかの術力の高さではありますが、中国人民武装警察の「走行しながらサイドカーの車輪を交換する。」や自衛隊偵察隊バイクの「手離し走行しながら小銃射撃」よりは幾分実用性が高いと思いますが、泥濘地や車両の積載状況によっては実施困難であれば、サイドカーやバイクの事例のように「デモンストレーション」の意味合いが大きいように思われます。
もしそうであれば「進んでる」という評価にはもともとそぐわない事象のように愚考いたします。
また、中国の道路事情の悪さは私も聞き及んでおりますが、それに対応した訓練であれば自衛隊が中国国内で活動しないかぎりは比較の対象としてはやはりそくがわない事象のように愚考いたします。
SAW
- とりあえず見てみたいです。ええ。
Qwerty
- ↑確かに
余談
演習展示はどこの国でも「デモンストレーション的」要素と「実戦的」要素が混在しているような気がしております。
以前に「走行中のサイドカーより、走行中トラック荷台上犯人への飛びけりを行う中国人民武装警察官」なる映像を見たことがありますが「デモンストレーション的」なものとしても「すごい」と思わざるおえませんでした。
私も紹介の映像を見たら実効性はともかく感嘆を覚えたかもしれません。
ただ、このような話題はQ&Aの話題になりにくい点もあるように思われす。
SAW
- そういえば、我が陸自の展示なんかでも、XLあたりのバイクを手放しで運転して小銃を乱射するデモンストレーションがありましたが、あれなんかは実戦では役に立たないでしょうねえ・・・
tackow
- あぁ、7番で既に指摘されてましたね、、失礼しました。
tackow
- >ゴミ
荒波の中、停船命令を無視する容疑船に強行接舷して飛び移る海保の隊員のほうが凄いと思う。
ガンヘッド507