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戦車砲について 1・近年、戦車砲口径が増大の途を辿っておりますが、これに伴い砲塔も頑強なものとなるでしょうから車体重量も増大していくことになるのではないのでしょうか? 2・ロシア戦車は他国に先んじて大口径砲を装備し西側がこれを追うというパターンが続いてきましたが、これはロシアの戦車砲開発技術の高さを示すものなのでしょうか? 富士通BIBLO |
- >1に関して
逆です。装甲重量が増えるから車体重量が増えるのではなく、投射エネルギが増大
するから、必要車体重量が増え、結果、装甲重量が増えます。
理論上でいえば、家用車レベルの車体にもMBT 主砲は搭載だけは可能なわけですから:)
ついでに言えば、湾岸紛争において得られた戦訓が著しく多いロシアでは無宝塔型
&ATM 防御機構に走ってるところからもその推測が間違っているのがわかりますね?
>2に関して
これも認識がおかしいです。今までの西側の装備戦略はロシアのMBT に対抗して大
口径化が図られた(要はやむを得ずってこと)だけであって、ロシアに対して後だし
ジャンケン的に仕様を決めることで装備の有効化を図ってきた経緯があります。
その経緯を無視して、開発技術はロシアが高いという結論は明らかに認識不測です。
sorya
- でもどうしてソ連軍は大口径が好きなんでしょうかね?
Vinegar-Joe
- えーと。それくらいは中学生レベルの学力でも十分推測可能な範囲なんですが…。
大口径ということは、それだけ大質量を効率良く発射可能であることと同義である
ことが容易にわかると思うですよ:)
重量1のものを直径Rの砲身と0.5Rの砲身で(長さはLで固定させる)加速させ
るにはどれくらいの圧力差があるかを考えるだけでも極めて簡単に答えが出るもん
です。
そら最近はL55 砲のように、加速長を増やすことで「ちょっと」は砲口速度を増や
す方法もありますが、あれはあれで物理的制約が確実にあるんですね。
sorya
- ソ連の大口径砲好きには技術的な理由だけでなく、ちからずくのロシヤ的な思想が元凶ような気がしてならないのだが。
Vinegar-Joe
- えー、便乗です。
「ソ連-ロシアの滑腔砲は冶金工学の遅れから弾芯の直径が大きくなり、砲口速度を得る為にあの口径になっている。APSFDF系の徹甲弾だけの話ならば、同等性能の砲を西側で作ると口径は小さくなる。」と理解してたのですが、どこで読んだか思い出せません(小説の創作かも)。この話は本当なんでしょうか。
>4
ソ連が戦車搭載ライフリング砲を選ぶ時、榴弾に威力がある事もポイントになってます。
これも大口径化の一因ですね。
プチロフ
- 2についてなんですが、やはりひとつこのように感じてしまうのは、情報量の非対称があるからだと思います。WW2の頃からだって、相手のドイツの戦車の情報よりもやソ連の戦車の情報量の方が少ないですし、最近になってようやく当時のことで新しい情報がボロボロ出てきた感じです。また戦後もどうしても西側の情報が多くソ連の戦車については捕獲されない限りはっきりしたことが分からない状態だったように思います。
ただ、T34のような戦車ができたり、複合装甲を装備するT64が1960年代からあったりするように、私には詳しい工学的知識は分からないんですが、「戦車」という兵器に強い「意志」をもって開発していたような感じがします。
バウアー中尉
- >5 この話に関連して、アメリカのM60A3は105ミリ砲装備ですが、125ミリ砲装備のT72に対抗できると言われてました(主砲だけでなくFCSの性能も関係しているのだろうが)。欧州正面におけるM1本格配備までの戦車戦力の劣勢を補うためのものであったが。M1も初期量産型は105ミリ砲だったし(後に120ミリ砲に換装されるけど)。
アリエフ
- 回答いただき恐縮であります。ところで>1のロシアでは無砲塔型に〜わかりますね? というのは 投射エネルギーが増大する→車体重量が増大する→砲塔を無くして車体重量の軽減を図る…という解釈で宜しいのでしょうか?
富士通BIBLO