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三式中戦車の実力はどの程度のものだったのでしょう。 ゲームでこれを使って米軍を防ぐシナリオがあるのですが、攻撃力はいまいち だし防御力も弱いし。 あと、備砲が31口径75ミリとするデータ資料と、38口径75ミリとする ものがあるのですがどちらが正しいのでしょうか? みは |
- すみませんこれは2重投稿です。
みは
- あの戦車は砲塔にヤスリがかかりますから…、
もとい、ハードはシャーマンに見劣りしますが、同じ砲を搭載した一式七糎半自走砲がフィリピン・ルソン島戦で、優れた技量の乗員の運用によって大いに活躍しています。
AM誌10号の記事中によると、第28連隊第3中隊第1小隊長であった佐藤克彦氏は、昭和20年3月9日富士演習場で行った実弾射撃訓練で3000メートルの距離で初弾から畳1枚分の目標に命中させることができ、大いに驚いたそうです。「M4を圧倒できるとは考えていなかったけれど、少なくとも、互角にやれたのではないか」とも語っていらっしゃるそうです(「撃墜王と過ごした晩に」だね、まるで) 。
こちらにもインタビューがあります。
http://isweb4.infoseek.co.jp/photo/muwsan/q&a1.htm
結局は「個体だけじゃない」ということでしょう。
バツ
- 三式戦車砲はドイツ式にサバを読むと40口径程度になります。貫通能力は通常の榴弾からタングステン鋼心徹甲弾を使用した場合まで様々。要は普通の戦車砲です。
BUN
- (ゴミ)
> ゲームでこれを使って米軍を防ぐシナリオ
「PANZER FRONT bis.」の「串良」でしょうか。ありゃあ基本通りに地形を利用して各車を隠蔽配置、近くに来たM4を(できれば正面は避けて)抜けば、まあなんとか・・・。T26は?うーむ(汗)
陸軍戦車兵諸氏の苦闘の一部でも、かいま見るにはよいと思います。
MB
- BUNさん>サバを読んで40口径ということは38口径というのが最も近いのでしょうか。
ゲームでは2〜300mくらいまで近づかないとM4の正面を抜けませんでした。向こうは
800m以上の距離でこっちを簡単に貫くのでしんどいです。
バツさん>ハードとかを考えると、M4を1ランク下げたのが三式という程度でしょうか。
一式自走砲の存在は知りませんでした。勉強になります。
MBさん>そうです。「串良」です。とりあえず敵との攻撃力が全然違うので敵の侵攻路を
何度も何度もゲームして憶えて配置しているのですが駄目な時といいときが・・・。まだク
リアは随分先のようです。あとHEATを三式が装備しているんですがあれは史実でも持って
いたのですか?
みなさん御丁寧な回答ありがとうございます。
みは
- 現実の寂しい話をすれば、装備した砲弾は通常型の徹甲弾と榴弾が半々。これも本来は徹甲弾100%のはずの所を在庫の榴弾で妥協したものと推定されます。研究されていた仮帽徹甲弾も鋼心弾も供給は無かったことでしょう。
タ弾は弱初速砲用のものですから57mm砲用は相当数生産されていましたが、三式戦車砲向けには供給されていません。
もちろんゲームの中では別。数発の鋼心弾を装備して会心の一撃を狙うチャンスを作って欲しいものです。
BUN
- 初めて書きここませていただきます。以降宜しくお願いいたします。
数ヶ月前からこちらのサイトを拝見して皆様の博識ぶりに本当に驚いておりました。
さて、31口径とする資料は、確か当初は31口径の九五式野砲を改造して試験を行っていたと読んだことがありますのでそのデータではないでしょうか。当然ながら威力不足な為(そして主力野砲を戦車砲に転用する余力がなかった?)に38口径の九○式を改造したそうです。
BUN様、日本軍のタングステン弾の存在を初めて知りました。勉強になります。一式破甲榴弾のことなのでしょうか?
第一総軍
- M4の75mm同様、シュナイダーM1897野砲からの発展型のくせに弱いですね、ゲームでは。日本のはM1897の改良型を発注して、試作品だけ買ってライセンス料払わずに隠れて量産したらしいけど。
M4のM3戦車砲は被帽付徹甲弾が標準なのに対し、三式は(実質装備が)単なる徹甲弾なので、傾斜装甲で滑りまくるようです。47mm砲でも傾斜面でM4の前面装甲が垂直になった瞬間を狙って正面撃破した実例がありますので、砲弾の質の問題ではないかと。
よしえもん
- 日本の仮帽徹甲弾や鋼心弾については後ほどどこかで発表いたします。
BUN
- 皆さん御回答ありがとうございました。
みは
- いまさらしつこいかも知れませんが・・・・・・
>7
主力野砲は九○式七糎半の方です。開発当初、機動性を重視(すなわち軽い)したものと射程を重視したもの(こちらは若干重い)とで意見が割れ、結局双方を採用することに決まったという話です。
前者が九五式野砲、後者が九○式野砲となりました。
結論はといえば、やはり射程の長い九○式が有利だということで決着が付き、九五式野砲は少数生産に終わったそうです。
したがって、誰かがどこぞの砲兵廠の片隅で腐っていた九五式をひきずりだしてきて戦車砲にしようと考えるのはまことに自然な発想だと思います。
居眠り将軍
- 居眠り将軍様宛
実は私の手元の日本陸海軍の戦闘用車両によると九○式は射程と威力に優れている反面、砲身命数が短く重量の増大によって馬匹牽引には不向きな欠陥野砲であるとの記述から前述のように理解しておりました。日本陸軍の一般師団の野砲は多くの場合馬匹牽引だったためこの説を信用していたのですが。
しかし、確かに生産数は九○式の約600門に対して九五式は約200門ともいわれますので居眠り将軍様のお説の方が正しいような気もしております。
ありがとうございました。
第一総軍
- う〜ん、九○式七糎半は欠陥ですか・・・・・・?
まあ、いろんな見方があるからいいか。
居眠り将軍
- >12
九〇式野砲は車輛で牽引するように造られているが故に九〇式「機動」野砲な筈では。だとすれば、「馬匹での牽引に不向き」とは奇異な印象を受けますが。
Sampon
- >14
うむむ。九○式にはゴムタイヤを装着した「機動九○式野砲」という派生型があり、これと混同されていらっしゃるのでは?
本来九○式は挽馬6頭で曳く重野砲ですが、九四式4トン牽引車で牽けるように改良した物が機動九○式です。
まあ、馬匹牽引にはちと重すぎる感も、なきにしもあらずですが。
居眠り将軍
- >居眠り将軍様
実は、書いてからしまった!と思ったのですが、やっぱり元々九〇式があって、その派生型が九〇式機動野砲だったのですね。失礼しました。一式機動速射砲のように最初から車輛牽引のために造られたものとは違うと。
Sampon