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軍事評論家の清谷信一氏の著書『ポスト団塊世代の日本再建計画』『不思議の国の自衛隊』に、日本の土地は90式戦車のようなMBTの運用には不向きなので、わざわざMBTを開発するよりイタリアのチェンタウロのような装輪戦車を揃えるべきだと書いてありました。これは本当なのでしょうか?(個人的には清谷信一氏の軍事知識には疑問を感じています) ニルス曹長 |
- 風が吹いて桶屋が儲かるような話ですね。「日本の土地」っても北海道と沖縄じゃぜんぜん違うし、同じ場所でも降雪降雨の状況によって路面状態は劇的に変わるし、平時に見える土地の状態が有事の際にも同じとは限らない(重砲や爆撃でボコボコにされるかも)し、そういった事も全部考慮された上で「日本の土地は重装軌車両に不向き」との結論が出されているのでしょうか?
また、仮に装輪車両のほうが装軌車両より日本の土地に「向いている」と仮定しても、物理的に装軌車両でなければ突破できない地形というのはあり得るわけですが、その穴はどうやって埋めるのかまで議論しなければ説得力も何もないでしょう。
ささき
- 朝鮮戦争前の韓国軍の装備に関わった人間も「朝鮮半島の地形は戦車の運用に向かない」と考えていたという話があります(正確な所は忘れたのでヨタだったかもし連)よね、事実は歴史が教えていると思います。
ooi
- 装輪かどうかよりも
敵を始末できる火力を与えることが出来るのかどうか
また敵の主用火器に耐えられる防御を施す事ができるのかどうか
この2点が問題でしょう
どっちも大重量必至ですが装輪で賄えるのでしょうか?
賄えないならMBTとしての意味は無いわけですし、賄えるならそのうち出るんじゃないですか?
もしくは、MBTをチェンタウロ程度にしちゃえという思想でしょうか?
その場合は様々なレベルからの考察が必要でしょう
例えば、軽量安価になって頭数が向上し、火力密度が向上するかもしれません
(でも戦車よりも一両あたりの火力弱いっす)
はたまたMBTより虚弱なので損耗率が高くなり
想定される戦闘時間全体での火力総量は減少するかもしれません
(作戦が長期化すると消耗が非常に大きく、様々な面で問題を生じる)
どの程度の作戦期間なのかでこれらは変わってきますし
それに必要なコストはどのぐらいなのか
比較的軽量になるであろうその車両が持つ戦術・戦略機動性の特徴や利点はどういった戦術や作戦を可能とするのか
それは戦車よりも弱い車両であるが故に発生する戦術問題と比較して利点はあるのか
MBTとハローミックスした場合ではどうなのか
機動力発揮が困難な場合、街道上の怪物ではないけど頑丈な戦車が立ち塞がった方が効果的な場合も有りますよね
個人的には総合的に見てMBT主体は正しいと思うし
装輪軽戦車はあっても良いけど、それに大きな期待を持つのも問題ではないかと思います
SUDO
- その本では「イタリアは日本同様に山がちで水田もあるが、チェンタウロの運用は可能である」「日本でも高価なMBTより安価な装輪戦車を採用すべき」と言ってます。
ニルス曹長
- そのイタリアも120mm砲搭載、重量54tのC1アリエテ戦車持ってますけどね(笑)。
チェンタウロみたいな装輪戦車はPKOとかの輸送コンボイの護衛とか、緊急展開部隊の装備としては魅力的ですね。
ガンヘッド507
- 両方あれば最高、ってことっすよ。
居眠り将軍
- 今日思い切ってご本人に尋ねてみました。
「清谷さん、装輪装甲車好きでしょ」
「大好きです」
まあ、彼の一種の判官贔屓みたいなものだとお思いになって上げてください。
特に名を秘す
- 4>(ほとんどゴミ)戦前の帝国陸軍でもそんな意見がなかったでしたっけ。嗚呼、歴史は繰り返す・・・
山奥の人
- >日本の土地は(以下略)
清谷氏に近い人がいるようなのでぜひ彼に彼はこの本(不思議の国のほう)の後半(前半も程度レベルだが)でいわゆる「空想的平和主義者」を批判しているが(これ文自体はなかなか面白い意見だと思う)「自分は如何なのか」とお聞きしたいというのも装輪戦車はその構造上どうしても装甲を薄くせざるをえず(実際彼が推薦しているチェンタウロも対12.7mm防御がいいところ)はっきり言ってこれで90式の替わりに例えばロシアのTシリーズなどの戦車と戦えというのであればこれは陸自戦車隊員(ひいては陸自隊員)に死ねと言っているも同然です
5の2乗
- >8
61式戦車の開発時にも、「M24戦車程度が日本には適」との意見もあったそうです。
はいどーも
- とりあえず言っちゃうと一両あたり20億出してもオケならば装輪でも現在のMBT並み
の能力は何とかなるよ。ただし加速性能はのぞく。
sorya
- >11
10輪のアクティブサス懸架の車体に90式、いやTKX用砲塔を乗っける装輪戦車ですか?う〜ん実験車輌でもいいから見てみたい(笑)。
私的にはパッシブアーマーを貼り付け、エンジンを加給しサスを油気圧式にした96式装輪の車体に、ライセンス生産のAMX-10RC用105mm低腔圧低初速砲と砲弾を搭載した砲塔を乗っけた新偵察警戒車でも造ってくれないかなと思いますです。重量20t以内は・・・無理かな?まあ26t以内にはできるでしょう。
ガンヘッド507
- 96式である限り無理だと(笑)
sorya
- 鋼板製だと出来るかな?と思ったのですが96式では無理でしたか・・・。
現実は甘くないです(笑)。
ガンヘッド507
- その辺の話はおいといて、冗談抜きな話、装輪で装軌並みのクロスカントリ能力を
確保しようと思ったら、結構洒落になんない状態になるですよ。
装輪の仕組み上、低圧の大直径タイヤを多数装備しなきゃなんないです。結局装軌
どころじゃない、なっが〜い車体長を必要としてしまいますです。とすれば車体重
量が尋常じゃなく増えると。
現在特許申請中なんだけど、オンロードでは変形してタイヤ状に、オフロードでは
元の形態であるクロウラー状になる、独立式の無段変速機構を備えた駆動装置を考
えていたりしています。でも、これだと1.5m軽のタイヤ一本につき100kg以上にな
ってしまうのが悲しいところ(笑)
sorya
- う゛。100kgどころじゃねーや。軟鋼鈑で作ったら結構凄いアレになる(笑)
sorya
- ↑いっそクリスティー型転輪にしちゃえ!(ウソです。)
無頼庵
- ↑とりあえずわしの仕事場上の関連で研究予算が付かないので、暫くは機構解析プ
ログラムによるシミュレーションと、自腹を切ってのミニチュアモデルによる検証
に留まりそうです(泣)。この手の持ち出しって結構多いんだよなあ。
sorya