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前回質問した時は丁寧に回答して頂きありがとうございました。 度々の質問で申し訳ないのですが手元に昔買った金属製の車両モデルがあり、コレが一体何のモデルなのかかなり前から不思議に思っているのですが分かりません。 ヨネザワ玩具製のミリタリーシリーズで、「TYPE73PR」と書かれています。雪上車の様な箱状の車両でキャタピラを履いており前にはドーザー、天井にはハッチとブローニングM2と思われる銃座があり、扉は側面に3つづつと後ろに荷物搬入扉のようなものがあります。側面の扉に日の丸が貼られており、全身濃緑色に塗られているところから自衛隊車両と思われますがこれは実在の車両なのでしょうか?もしそうだとしたら一体何に使った車両なんですか?もしご存知の方がおられましたらよろしくお願い致します。 ひろ |
- 73式牽引車でしょうか?
KI-100
- 現物を押入れから引っ張り出して見てみました。箱に「73式けん引車」とあります。ヨネザワのダイヤペット/ダイカストスケールモデル/ミリタリーシリーズ/M-2だそうです。
ちなみにM-1は「74式戦車」同3が「73式装甲車」同4は「64式MAT搭載の73式小型トラック&M2A1・105ミリ榴弾砲のセット」同5はなんと「78式戦車回収車」です。スケールは1/75で統一されています。
15年ほど前偶然、埼玉の田舎の玩具屋でこの5種を見つけ購入しました。980円の値札がついてます。M-6以降が存在するかは、上記理由により分りません。「現物」について書きましたが、「実物」については専門家にお任せいたします。
みさきまなぶ
- ありがとうございます。
73式牽引車と言うんですね、、一体どのように使われた車両なんですか?
それにしてもこのシリーズってマニアックなレパートリーですねー・・・
自分もやはり15年程前に近所のおもちゃ屋で買ったんですが、その時74式戦車もあったことを覚えています。よりにもよってなぜこの奇妙な車両を子供心に選んで買ったのか謎ですが・・・
今では全部欲しくなってしまいます。笑
73式装甲車って同じ車体を使った装甲車なのでしょうか?
ひろ
- 73式牽引車は155mm榴弾砲牽引車として作られました。
73式牽引車のファミリー車としては、87式砲側弾薬車、92式地雷原処理車、96式自走120mm迫撃砲、99式弾薬給弾車、施設作業車があります。
はいどーも
- >73式牽引車
スペック的に車体長6.13×全幅2.99×全高2.73で、車重19.5t、牽引力16t。
エンジンは450ps2ストディーゼル搭載で重砲牽引時の航続距離が300kmだそうです。
いい画像が見つからないのですが、とりあえず↓
>http://homepage1.nifty.com/imustak/interest40.htm
ガンヘッド507
- ありがとうございます。
やはり大柄な体型だけあって、意外と大きな車両なんですね。
当時の155ミリ榴弾砲というとアメリカ製のロングトムと呼ばれていたものでしょうか・・
ファミリーの多い車両なんですね
87式偵察警戒車と書かれている写真の車両もファミリー車ですか?
自分の知っている87式偵察警戒車は6輪装甲車だったように思うのですが・・・
ひろ
- >6
どうやら間違えて表記してるみたいですね。
隣のは87式砲側弾薬車で73式牽引車のファミリー車です。
主にM110A2・203mm自走榴弾砲の弾薬を運搬してるみたい。
ガンヘッド507
- >6
M2ロング・トムは榴弾砲ではありません。155mmカノン砲です。
155mmカノン砲M2と203mm榴弾砲M2はほぼ同型の砲架を持っています。なお、203mm榴弾砲M2はその後自走化されて203mm自走榴弾砲M110となりました(陸自が現在装備しているM110A2は改良型)。
ちなみに、FH-70が導入される前の陸自の155mm榴弾砲は、牽引式のM1と、自走式のM44A1(第7師団のみ装備)がありました。
73式牽引車は、M4、M8等の供与牽引車と共に、155mmカノン砲M2および203mm榴弾砲M2の牽引に使われていました。
4ではいどーもさんがすでに書かれていますが、73式牽引車の派生型として、87式砲側弾薬車、99式弾薬給弾車の他、足回り等を流用改造して92式地雷原処理車、96式自走120mm迫撃砲、施設作業車が作られています。陸自車輌の中では最もファミリーの多い車輌と言えます。
76式対砲レーダーJMPQ-P7の牽引車も73式牽引車の足回り流用に見えるんですが、違うの?
73式牽引車と73式装甲車はまるっきり別物だと思うのですが・・・(見た感じ足回りはよく似てるけど)
ただし、73式装甲車の原型となったSUBIIをベースに、多連装ロケット車輌として75式130mm自走多連装ロケット発射機(MSSR)が開発されています。ある意味これも73式装甲車のファミリーと言えるか。
余談。陸自の装甲車輌で73式牽引車シリーズに次いでファミリーが多いものといったら74式戦車が挙げられるでしょうか。と言っても、78式戦車回収車、87式自走35mm高射機関砲、91式戦車橋だけですが。
これらの他に、(一応)ファミリー化されているものといえば・・・
・60式装甲車→化学防護車(旧)→60式自走81mm迫撃砲→60式自走107mm迫撃砲
・82式指揮通信車→化学防護車(現)→87式偵察警戒車
・89式装甲戦闘車→99式自走155mm榴弾砲
ブラック・タロン
- 乗りかかった船(牽引車?)なので、解る範囲で追補します(元ネタ全て雑誌)。
>3 73式牽引車は日立製作所製、73式装甲車は三菱重工製で、別物のようですね。ただし、エンジンは前者三菱6ZF(450ph)後者三菱4ZF(300ph)で兄弟です。
トランスミッションは両方とも日立製の様で、何かこう、いろいろあるようです。
>8 76式対砲レーダーJMPQ-P7の牽引車は73式装甲車が元とありました。
ついでのゴミ 73式牽引車の製造数は73両で、逐次87式砲側弾薬車に改修される予定であると1991年11月の段階で書かれているので、今や「現物」の方が「実物」より残存数は多いと思われます(少なくとも我々の手元に2両)。
みさきまなぶ
- >M2ロング・トムは榴弾砲ではありません。155mmカノン砲です。
えーととりあえず155mmM2と203mm砲は「重砲(重榴弾砲の略)」と呼ばれていたもので、用法としては「榴弾砲」なのであのように書いたんですが。口径上の区分は30口径以上なので「加膿砲」になるんですが、現在は弾道区分で分けられることが多いんです。だからFH70も99SPの155mm砲も「榴弾砲」と呼ぶ所以です。ただ、一昔前は「加膿榴弾砲:ガン・ハウザー」って呼んでいましたけど。
はいどーも
- 73式牽引車のファミリーは、87式砲側弾薬車から何故かエンジンがデトロイトディーゼルのモノ(M109なんかで使われてるやつ)に変わっているのですよね。
73式装甲車のコンポーネントを使用した自走砲と言えば74式自走105mmりゅう弾砲でしょう。
(N)
- >10
砲身の長さと射程が違うだけで基本は同じでしたか。失礼しました(;^_^A
>11
74式自走105mm榴弾砲の車体は、小松製作所が73式装甲車のトライアル用に試作したSTB-IIをベースにしたものだそうです。
ブラック・タロン
- プラットホームとしての73式牽引車の後継はどうなるんだろう?
87式砲側弾薬車、99式弾薬給弾車、施設作業車、92式地雷原処理車、96式自走120mm迫撃砲はもとより、いずれは89式装甲戦闘車、91式戦車橋、87式自走35mm高射機関砲の後継にもなるかもしれない車輌は開発されるんだろうか?
そのベースとなるべき車輌は90式、TKXに追随(巡航速で)できる装軌装甲車だとは思うのですが全然そのハナシを聞かない(笑)。
いっそのこと89式装甲戦闘車車体マルチプラットホーム計画を再検討する必要があるのかもしれない・・・ですね(汗)。
ガンヘッド507
- >いっそのこと89式装甲戦闘車車体マルチプラットホーム計画を再検討する必要があるのかもしれない・・・ですね(汗)。
車体価格が高すぎるので、73式牽引車系列ベースの車両がはびこってしまっているようです。
ブラックタロンさん>
誤る必要ありません。確かにロングトムの用途は榴弾砲だけど、名称は「155mm加膿砲M2」と言いますから、カノン砲であると言うのは間違えありません。こちらが恥をかかせたようで申し訳ありません。
はいどーも
- 遅くなって申し訳ありません
ほんとにありがとうございます。
牽引車という地味な車両でもこうして教わっていくと面白いものだなと
改めて思います。。専門書を探しているんですがなかなか・・・
みさきまなぶさんの乗りかかった牽引車で
「あいのり」を連想して思ったんですが(笑)
73式牽引車を見ていると容量的に搭載人員はかなり乗れるのではないかと思います。。何人くらいの搭乗していたんですか?砲員も含めて乗せていたんでしょうか
現在の自衛隊ではFH−70が主力野戦砲ですが、これからも
展開、撤収に時間のかかる野戦砲とその牽引車という車両の系譜は発展していくものなのでしょうか?
99式自走砲や90式戦車の車体を利用した自走砲が主力となって行くように思うのですが。。
ひろ
- >現在の自衛隊ではFH−70が主力野戦砲ですが、これからも
>展開、撤収に時間のかかる野戦砲とその牽引車という車両の系譜は発展していくものなのでしょうか?
うーんと、牽引車と野戦砲と言う組み合わせで行くかどうかはともかくとして
野戦砲そのものの存在というのは無くならないと思います、ヘリやトラック等で
牽引/輸送が可能で柔軟な展開が可能な野砲というものはかなり便利ではないか
と考えるのですが如何でしょう。
それにFH−70等は陣地に進入する場合、(短距離の)自走も可能で従来ほ
ど展開/撤収に時間がかかる訳ではありませんし、その他の牽引砲もその辺りの
時間の短縮には気を使っている様です。
また、陣地の設営に関しては、自走砲も牽引砲の陣地も手間がそんなに違うか
と言われると(測量の手間とかその他)ちと疑問ですね。
(実際、どの程度違うんでしょうかね?>詳しい人)
>99式自走砲や90式戦車の車体を利用した自走砲が主力となって行くように思うのですが。。
自走砲は何より(単純な牽引砲と比べても)高価ですからなんだかんだ言って
も、予算とのバランスを考えて、ハイローミックスで行くんじゃないでしょうか。
ooi
- >15&16
73式牽引車の乗員は12人だそうです。ちなみに87式砲側弾薬車は8人。
203mm榴弾砲M2の操作人員は21人、155mmカノン砲M2は19人だそうですから(実際には頭数の都合で少なかったかもしれないが)、73式牽引車1両で運べる人数じゃないですな。砲員がどうやって移動したかについてはデータがありません。
FH-70の牽引には74式特大型トラック(三菱ふそう製)が使われています。
自走砲と牽引砲では操作人員にも差がありますからね。FH-70は9人で操作しますが、我が地元の特科大隊では1門辺り6〜7人ほどで運用しているようです。99式自走155mm榴弾砲なら4人ですみます。
第1空挺団向けに米軍で使われているような軽量155mm榴弾砲を導入しようという話も耳にしますが・・・
本来なら可能な限り師団特科の自走化を計るのが理想的ではありますが、防衛予算の現状や日本の道路事情などを考慮すると、牽引砲でも当面は充分な能力を発揮できると思います。性能的にもFH-70は39口径砲なのでそれほど問題はないかと。
そーいえば、99式の配備で余剰となる75式自走155mm榴弾砲ですが、はたして今後どこへ行くのでしょう。牽引砲のFH-70より短砲身(30口径)とはいえ、貴重な自走砲だし。
ブラック・タロン
- >第1空挺団向けに米軍で使われているような軽量155mm榴弾砲を導入しようという話も耳にしますが・・・
現在、同様の軽量榴弾砲を技本/日本製鋼所でも開発中ですね。まだどっちにするか決まってませんが・・・。
>99式自走砲や90式戦車の車体を利用した自走砲が主力となって行くように思うのですが
99式車体は約2億9434万円。まだ高いなあ(汗)。
ガンヘッド507
- ありがとうございます。
やはり値段と予算の関係になるんですね・・・
みなさんほんとうにありがとうございました
ひろ