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よく戦車を世代ごとに区分けしますが、その区分けごとの条件を教えてください。 また、第四世代の戦車ってどのようなものを言うのでしょうか? ガンヘッド |
や、別に突き放してるわけじゃなく、こういう作業も結構面白いよ、と言いたいわけで。
勝井
各世代の区分となるスペックをそれぞれ一行で、簡潔明瞭に説明してあげてください。「そういう作業も面白いよ。」
BUN
第1世代 装備化:50〜60年代 主砲:90mm(ソ連は100mm)
新技術:基線長式光学測遠機(M48)、スタビライザーによる照準性能の向上
例 M47、48(米)、センチュリオン(英)、T54/55(ソ連)61式(日)
第2世代 装備化:60〜70年代 主砲:105mmL7砲、115mm滑空砲(ソ連)、120mmライフル砲(英)
新技術:滑空砲(T62)、FCSのエレクトロニクス化の開始
例 M60(米)、チーフテン(英)、T62(ソ連)、レオパルド1(独)
第3世代 装備化:80年代 主砲:120〜125mm(英を除き滑空砲)
新技術:複合装甲の本格導入、ガスタービンエンジン(M1)、自動装填機構の普及(90式、T80、ルクレール)、デジタルコンピュータの導入
例 M1(米)、チャレンジャー(英)、T80(ソ連)、レオパルド2(独)、ルクレール(仏)、90式(日)
各国によって新技術の導入のペースは様々であり、この分け方が必ずしも正しいわけではない。例えば、ソ連は主砲大型化で西側をリードしてきているものの、砲の照準機構やFCSでは遅れている。T54の照準機は第2次大戦期以来のスタジオメトリック式だった。また、第2世代に属するT62は、T55をベースに主砲を大型化した新型砲塔を装着したようなもので、それ以外に画期的な変化が見られると言うものでもなかったりする。
また、第2世代と第3世代の中間を2.5世代とし、ここにT64/72(ソ連)、M60A3(米)、74式(日)などを入れるべきだろう。
結構、曖昧な区分でもあるのだ。
アリエフ
ちなみに自分の考える第四世代は、
・120〜140o滑腔砲(ライフル除外)、120oは44口径以上
・データバス、データリンク、GPS、IFF標準装備
・自動装填装置(好き嫌いはげしいですな)
・換装容易なモジュール式複合装甲(車体・砲塔前面、砲塔側面・上面)
・小型・軽量55トン以下。でも55トン以下だと、いや70トン以下だと140o砲は運用できない(当たらない)みたい。
ここまで書いて、これは3.5世代の範疇に入るのかと思ってしまった(汗)。3.5世代以上を望めば、
前面・側面対APFSDS対応モジュール装甲でガスタービン発電のハイブリッド駆動、超伝導バッテリー(既存の電池じゃ役不足)搭載で主砲が電熱化学砲の対レーダー/赤外線ステルス性能を有した人工知能搭載の電脳戦車。しかも重量50トン以下で、最高速度120km/h、おまけに対人対空用20oCIWS(APARレーダー)付き。ここまでしたら第四世代(笑)?
ガンヘッド
大まかに言えばこんなかんぢ
1.駆動方式…電気
2.エネルギー源…燃料電池もしくは衛星(UHF)送電
3.エネルギストレージ…慣性(フライホイール)式とバッテリ式の併用
4.重量…30t
5.主兵装…多連装レールガンもしくは熱電子砲
6.副兵装…レーザー
7.装甲…軽量受動装甲および電磁装甲、対ミサイル用SFF弾、弾頭破壊用スレッド発射システム
いやすごいね(笑)
ちなみにわしが知る限りの公式文書では全てしくじりやがりましてるです。まだ研究中だけど。
米国の場合、FSC登場までM1の改良でいくか、苦し紛れに軽量戦車でいくみたいな話。
sorya
言葉だけは何度か聞いた事がるんですが・・・.
話の腰を折るような質問をしてもうしわけありません.
U
>車輌データバス
これは思いっきり間違ってるぞ。車載データバスはそれなりのこんぴうた使ってたらどんなものにもあるですよ。90式だって当然ある。無いわけはない。無
かったらどうやって各種センサと通信できるんでしょって話(笑)
>ガスタービン発電のハイブリッド駆動
これはないな。発電機の効率が恐ろしく悪いから。原動機−発電機−電動機で接続した場合の総合効率は今だに機械式リンクの総合効率は上回らんです。
電動戦車が実用化の目処が立つのは基本的に高出力燃料電池が実用化した場合と思っていいかな。まあ電動式の場合は電気として取り出せればなんだって利
用可能なのがぐーなところだけど。
>>U氏
>電熱化学砲
これは間違いだと思うよ。少なくとも俺は聞かない。
多分、電子熱砲と電気化学砲をごちゃ混ぜにしたなんかの資料による誤解だと。
で、電子熱砲は電気で媒体をプラズマ化してその圧力で駆動、化学砲は電気がトリガとなる化学反応を利用と
sorya
ほとんどSFみたいな兵器ですけど実用化の目処が立っているんでしょうか?.
あと,長砲身120mm砲と140mm砲どちらが次世代の戦車砲になるんでしょうか?.
U
とおっしゃってましたが、電気化学砲ってなんで今の火薬を使った
砲に比べて高い性能が出るんでしょう?
電気がトリガーになる化学反応って、火薬で起こす化学反応より
パワーでかいものなの?
(こいつの原理について、どっかに良い参考サイトなんか無いですか?)
satoski
車載データバスですか。どの本見ても、M1A2、ルクレルク、レオ2A5にはデータバスが載ってますとは書かれているんですが、90式の所には書かれていないので、てっきりないものだと思ってました(笑)。2000年対策で90式のコンピュータはどの程度アップグレードされたんでしょうね。
>電熱化学砲
「軍事研究」に「電熱化学砲」で載っていたんですが、マチガイだったのか・・・。紙面には使用電力4〜8メガジュール/パルス、徹甲弾を秒速4kmで射出でき、エネルギー流体にガソリンを使うとベリグーと書いてました。
燃料電池。ワールドワイドなバラード社か、孤軍奮闘のトヨタか、ウィンドウズvsアップルのように共存するか、VHSvsベータのように潰し合うか見ものですね。
ガンヘッド
アリエフ
>>U氏
>ほとんどSFみたいな兵器ですけど実用化の目処が立っているんでしょうか?.
簡単に言ってしまえばレールガン並には実用化の目処が(笑)
一番の問題はパワーソースでし。一説には4MWクラスの発電機が必要になるです(レールガンもしかり)
>あと,長砲身120mm砲と140mm砲どちらが次世代の戦車砲になるんでしょうか?.
これは言葉を濁すようで申し訳ないんだが、燃焼方法が工夫できるか(テレスコープ化含め)プラットフォーム
重量が70tクラスになっても許容できるのならば140mm、そうじゃなければ120mmといったところでせう。
撃っても当たらなきゃ意味ない訳でして。
>とおっしゃってましたが、電気化学砲ってなんで今の火薬を使った
>砲に比べて高い性能が出るんでしょう?
これは単純で駆動媒体そのものの限界と、火薬としてのエネルギ(主に熱)の限界から。
一般的な銃というのは火薬の燃焼ガスの圧力によって押されていくわけなんだけど、この火薬、
重量物をそれなりの速度に加速するには極めて高い仕事率を有する(重いからね)のだが、その
重さによって最大限加速できる膨張速度が決まっておりますと、それだけの話。
例えば、実験用の二段式軽ガス銃を使い、火薬で作動した重いピストンで水素を圧縮し、その
圧縮水素ガスを飛翔体の駆動に用いるだけで10km/sくらいは簡単にでますです。
まあ、軽い媒体になると今度は仕事率悪いんで、それこそL55どころかL100くらいいっちゃう
が燃焼室圧力をドえらく上げないと砲身短くなんないんでないかい?という怖さもあるんだけど
(これは液体発射薬含めて全てといって良い)
>電気がトリガーになる化学反応って、火薬で起こす化学反応より
>パワーでかいものなの?
>(こいつの原理について、どっかに良い参考サイトなんか無いですか?)
www.fas.orgかなあ。多分あるんじゃないかってくらい(ごめんして(笑))
これでも前述の話が絡むんだけど、例えば米国で研究しているのは、アルミと水の反応を利用した奴。
アルミにドえらい電流を流すとプラズマ化する。プラズマ化したアルミは水から酸素を奪い発熱する(テルミット反応)
水から独立した水素はテルミット反応によって膨大な熱エネルギを与えられ、素晴らしい加速をしちゃうみたいな。
これから分かるように、物理化学的にもそれなりにエネルギ量が高くなる根拠があるのでした。
問題は、今の方法だと砲身や反応室が使い捨て(笑)
今は既存砲との共用性の問題から反応を抑制する(笑)方向に研究がいっとりますね。
>>ガンヘッド氏
>車載データバスですか。どの本見ても、M1A2、ルクレルク、レオ2A5にはデータバスが載ってますとは書かれているんですが、90式の所には書かれて
>いないので、てっきりないものだと思ってました(笑)。2000年対策で90式のコンピュータはどの程度アップグレードされたんでしょうね。
うーん。これは凄い微妙な言い回しになるんだけど、ワイヤリングできるPCIバスかRS-232Cか?って感じのニュアンスの違いでしょ。
軍用だからいずれにしても汎用バスではないわけで、ドッチが凄いって話じゃないと。
わしそれ読んだとき不覚にも大爆笑してしまったりして(苦笑)
>「軍事研究」に「電熱化学砲」で載っていたんですが、マチガイだったのか・・・。紙面には使用電力4〜8メガジュール/パルス、徹甲弾を秒速4kmで射出で
>き、エネルギー流体にガソリンを使うとベリグーと書いてました。
それも嘘でし(苦笑)IEEE Electro-Magnetic Launch Technology の前刷りでも読ませたくて仕方ないなあ。
多分、電子熱砲だね。ガソリンうんぬんは。(セルロースなんかも有望株)
速度の部分も同様。その4km/sって電気化学砲の話をまとめたMiltechの特集に載ってるレールガンの数字と間違えてるんじゃなかろうか。
ちなみに現在完全に公開できる資料では、RARDEでL7を電気化学化した奴で砲口速度が2500m/sってくらい。
>燃料電池。
燃料電池はまだまだ。セル起電力が少なすぎるのでDC-DCコンバータでもつけなきゃって感じで効率わるし
(1.2V/cel程度だっけか)でも、被弾時のことさえ考えなきゃ(現在有望視されてるのはメタノール。鬼門だなア)技術的には注目株かな。
sorya
GMはガソリン改質型を開発してました。メタノールはやっぱり色を付けておくのかな?最近は改質型と水素ボンベ型だけになってしまいましたけど、水素吸蔵合金タンクはどこいったんでしょうね?
ガンヘッド
おお、こんな救済の手が……。
戦車なら高くてもある程度OKですね。
>水素吸蔵合金
合金の重さに対して吸収できる水素の量があまりにも少ない、
繰り返し使うと劣化する、
レスポンスが悪い、
などなどの最初から判っていた欠点が解決不可能に近いことが
判明したのでほぼ見捨てられています。
燃料電池そのものも、乗用車用としては見捨てられる日が近いように
思います。
たかつかさ
そうなんですか?たしかに価格や耐久性で問題ありそうですが・・・。
先週日曜の「サンデープロジェクト」という番組の中でアルコール系低公害燃料「ガイアックス」を販売している会社がホルムアルデヒドのでないアルコール系100%燃料(オクタン価も高いの?)を開発してましたが、どうなんでしょうね?ガソリン車用とディーゼル車用があって、見た感じ排気は良さそうでした。性能的にガソリン、ディーゼルと遜色のないものだったら、専用タンクが必要なDME(ジメチルエーテル)より普及する可能性ありますね。
誰か使った事がある人がいたら、どんな具合なのか教えてください。
ガンヘッド
・主砲120o滑腔砲44口径以上(誘導砲弾装備)
・人工知能搭載FCS(GPS、航空機、対地レーダー、友軍車輌からの
情報を元に自動的に索敵、IFF確認、照準する)
・エンジンの小型、軽量化と省燃費化(高度ECU、新型ターボ、VVT、
コモンレール直噴、モノスリーブ型シリンダー等)
・自動装填装置(車体側弾薬庫から砲塔バスル内への自動給弾可)
・対地対空レーダー装備(CIWS連動)
・モジュール装甲(車体・砲塔前面、砲塔側面・上面を野外にて交換可)
・IVIS、車長用HMD、伸縮式サイト、超望遠サイトなど
・対赤外線/レーダーステルス(チャフ、フレア、デコイ等。AH−1Sや
87式自走対空についている赤外線妨害装置は役にたつのか?)
実現可能な現有技術の粋を集めるとこんな戦車になりますが、これだけ揃うと第四世代になるのかな?あとはコストの問題か。
ガンヘッド
sorya
もう一つ選択肢があることを忘れてた。先の話は弾頭重量(より正確には砲口エネルギ)が口径比に比例して増えた場合の話でしたわ。
んで、もう一つの考え方は弾頭重量及び砲口速度を120mm と同一に設定した場合はまた現象が変わってくるです。それは砲身内部のガスの流れやすさ(コンダクタンス)
が思いっきり減るので、火薬量を減らせる可能性(ひいては短口径比砲身化)があるですね。確か口径比の二乗で反比例するから、36% くらい流れやすくなるはず。
この選択肢だと140mm砲もありかな。
sorya
重量の問題より容積の問題の方が大きいかも(汗)
でも、これくらいしないと、3.5世代から抜け出せない(抜け出す必要もない?)と思ったんです。
短口径140oと55口径120o、どちらが反動大きいのでしょうね?陸自次期MBTは40tクラスになるそうですが、砲の反動はどうするんでしょうか?(画期的な低反動化技術でもあるの?)
ガンヘッド
>短口径140oと55口径120o、どちらが反動大きいのでしょうね?
単純なモデルで考えればそりは当然断面積の大きい140mmだね.120mm長口径比砲だと荷重が掛かる時間がそんだけ長いって感じ.
>陸自次期MBTは40tクラスになるそうですが、砲の反動はどうするんでしょうか?
だからこそのアクティブサスでせう(笑)アクティブサスは走るためだけのシロモンとはちゃいますです.
>(画期的な低反動化技術でもあるの?)
あるにはあるんだけどねぇ...果たしてやる気があるかどうか...
とりあえず考えられるのは
・無反動砲化(でも発射速度的にちょっと)
・前進砲化(これも発射速度的に...)
・テレスコープ化(まだまだ改善の余地あり)
・液体発射薬化(これは現状では無理すぎだな)
・ロケットエンジンとの併用(銃という利点がスポイルね)
これくらいかな.
sorya
使用電力もバカにならないでしょうね(汗)
>液体発射薬化
米の国のクルセーダー用の液体発射薬砲の開発協力を頼まれてませんでしたか?
>ロケットエンジンとの併用
いっそのこと短口径140oガンランチャーにして、LOSATみたいな超高速誘導弾にするとか(爆)
90式って他国の第三世代MBTに比べてかなり軽いですよね(だからどこの国の防弾鋼板・複合装甲も同じような物だと思っている自称専門家は90式の耐弾性能を誤解するんでしょうが)。その上まだ軽くしようと言うのはなにか意図があるんでしょうか?日本の今の技術なら50tピッタリで正面・側面APFSDS対応、55口径120o砲搭載の電脳IT戦車(笑)が作れると思うのですが。
ガンヘッド
初めて知りました。なんとなく、薄ぼんやりとは
「そうかも」とキますが。
トラベリングチャージなんかはどうなんでしょう。
低反動化にはあんまり役に立たないかな。
satoski
>米の国のクルセーダー用の液体発射薬砲の開発協力を頼まれてませんでしたか?
こりゃ単純。今までの装薬より細かな薬量調整ができるからっていうだけ。燃焼方法も既存砲と一緒なのだな。
本来の液体発射薬ってーのは回生ピストン式燃焼室を採用したもので、テレスコほどの高効率にはならんけど、弾頭後端圧力を維持しながら加速させるって方法でし。
こんなかんじ=>液体発射薬タンク−穴あけピストン−液体発射薬ちょっと−弾頭
弾頭後端の発射薬が燃えるとピストンに圧力を伝わる=>ピストンに押されてタンクから発射薬が徐々に搾り出され燃焼=>断熱膨張分のエネルギを補填するってな感じ
でし。ところがこの回生ピストンがうまく動かんのだがね、笑っちゃうくらい(笑)で、最近は既存発射方法と同様な燃焼方法で開発しているのさ。
>いっそのこと短口径140oガンランチャーにして、LOSATみたいな超高速誘導弾にするとか(爆)
いや。もう既にXナンバながら120mmの奴は開発されてるのだ。事実は小説より恐ろしいもんで(笑)そろそろマイルストーン2。ちなみにワシが提案したのは銃として
の利点をスポイルしないってことで、簡易誘導式(プログラム式)高速ミサイル。見事にポシャりやがりました。良い手だと思ったんだけどなあ。安いし。
>その上まだ軽くしようと言うのはなにか意図があるんでしょうか?
こればっかりはわしら責められんで(苦笑)国民の皆様のアレなんだし>軽くしろ。
まあ、あとは運用側の意思もあるね。90式はちょっと施設の人とかに評判悪い(笑)
全面防御50t戦車かあ。二名乗り込みで53tもあれば…。
>>satoski氏
>テレスコープ化で反動の軽減が実現する
腔圧の最大値が全然違うからね。理想状態では30%くらいかな。
トラベルチャージも同様でし。
sorya
と、とりあえず言っておいてっと。このETC(Electro-Thermal-chemistric)ガンってーのは、初期エネルギをEC(化学)エネルギ、後期エネルギを媒体自体のプラズマ
化ってもんらしいっすね。でも、実現性は単なるETすら無理って事から考えると?
sorya