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以前、自称90式戦車開発関係者の方から「装甲の仕上げは熟練職工がヤスリ掛けしている」という話を聞きました。 事実だとしたらかなりナンセンスだと思うのですが、このようなことが有り得るのでしょうか。 F-3 |
仕上げ加工の際に研削加工が生じても別に不思議は無いですよ。
例の司馬遼太郎の書いた内容とは別の話です。
BUN
(これが回答だと思います)
ヤスリがけという言葉が誤解を招くもとですが、研削、研磨加工というのは、
作業者次第で仕上がりが全然違ってくるものです。
PT
私の質問が少々言葉足らずで誤解を与えてしまったかもしれませんが、
研磨加工の存在に関してではなく、職人さんが一輌ずつ仕上げている
ということに関しての質問でした。
プログラムされた機械がやっているのだと思ってましたから。
今でも(今だからこそ?)熟練した職人さんの技術によって、
こういった産業は支えられているのですねぇ。
F-3(質問者)
H−IIロケットも、世界最先端を誇るロボットですらどうにもならなかった溶接精度を、
熟練の職人が易々とクリアしてしまったという逸話を聞いたことがあります。
日本の職人の方々の指先は、文字通り世界一なのです。
勝井
BUN
上記内容はサンデーかどっかで漫画化すらされてる、100%真実ですよ?
勝井
現代の高技能の勤務者を職人扱いするのは失礼な場合があるんだよ。
少なくともウチの生産ラインで働く「職人さん」はそんな言い方すると、
二度と口をきいてくれないぞ。
BUN
プロペラの最終仕上げの研磨作業もも熟練技術者によって手作業で行われ
てます。これにはロボットが導入されつつありますが一番最後の段階では
人間がしないとだめなようです。(ここの工場見学させてもらいました。)
taka
兵器や航空機はどちらかというと旧式な世界に属する傾向にありますよね。)
BUN
「職人」という呼びかけ方が侮辱にあたる業界
って、どの位あるんでしょうか?
私の仕事をしてる世界では、必ずしも日常的に
用いられる訳じゃありませんが、それでも「職
人」というと概して経緯のにじむ表現と捉えら
れていますが…。
satoski
経緯>敬意
です。
satoski
と言って、双方特に気にしてないです(かえって事務の人が敬意をこめてる感じです)
ちなみに溶接の熱で曲がった数m十数tの高張力鋼製構造物の矯正は
機械では出来ず、人の手でガスバーナーと水とハンマーで勘と経験で直してます。
また、高精度の金属製品は気温ですら狂いが生じ、室温気温が落ち着いた時に
人の手で加工していたようです。
実は90式戦車の装甲って物凄い精度で出来ていたりして。
高価なものの場合「人手が入る」=「高精度高品質」だと思いますよ。
ダークマター
かなりニュアンスが違うかもしれないですね。
ダークマター
SHI
みんな忘れちゃったんじゃないですか。
生産システム自体を視野に入れて自分の直接の技能が及ばない部分まで含めて
改善に努めることが求められている人間にその技能のみを賞賛して
(実はお前は考えなくていい」という意味にも受け取られる)「職人」呼ばわりは酷い話です。営業職の方で、「売り子」と呼ばれた時、怒る方居ませんか?
「漫画に書いてあるから100%真実」と主張する事は私にはできませんけれど・・・。
BUN
コンピュータ開発開発者を Developper と呼ぶ風潮は、Engineer に込められた侮蔑の意味の裏返しなのかも知れません。
ささき
という認識をしているんでしょうか?
だとしたらちょっと認識を改めて欲しいと思います。
自動工作機械は品質の安定したものものを早く、大量に生産するのが第一の目的です。
加工精度に関しては制御技術や構成部品の性能向上とか年々よくなってきていますが、
熟練工にはまだまだ及びません。
というか分子レベルでの加工精度が出せるような制御が確立して、人間の頭脳並みの
性能をもった情報処理装置と人間の目や指と同等のセンサーでも完成しない限りは
自動工作機械が完全に熟練工を上回ることはできないでしょう。
工作機械には加工精度というスペックがあります。
このスペックを超えられないのは機械の不備ではありません。
件のロケットの話をとるなら、ロボットの加工精度を超える精度の作業を要求し、
それをロボットに作業させようとしたならそれは設計者のミスです。
(そんな加工精度を要求する設計は避けて、別の方法を考えなくてはいけない)
熟練工にやらせるというならそれができる熟練工を確保するというのも広い意味での
設計になります。
特に溶接なんていうのは人間がやっても難しいわけですから、普通は精度を要求
するようなところには溶接は使いません。
PT
数ミクロン単位の加工が出来る方もいるという話を聞いて驚いたことがあります。
>17
熟練技術者の方が素晴らしい技術を持っており、その中には現在の工作機械では
真似できない精度の加工が可能な方がいらっしゃる事は僕も知っています。
ただ、未だに戦車などの兵器をまるで「工芸品」のような扱いで生産しているというような
話を聞いて、「これで良いのかな〜」と思って書きこませて頂いたんです。
H-IIロケットのような物はまだ良いとして、戦車などはある程度の量産を
前提としているのに。
生産台数が少ないからいいとかいう話ではないですよね。
F-3(質問者)
猫又本舗
ということ自体は判っているつもりでその実しょっちゅう
それをやる、という実例を示してしまいました<私
職人という言葉にはもともと侮蔑のニュアンスが含まれ
ることがあったのだというのは、初めて知りました。
ただ、ということは、歴史の浅い業界なんかでは、そう
いう過去は知らずにむしろ、「職人=熟練」という意義
のみが抽出されて存在し、必ずしも侮蔑にあたらず、と
いう事実もあります。
だからといってそれを聞いて不快に思う方々がいる以上、
その使用にはある一定以上の注意が必要ではありますね。
とても勉強になりました。
satoski
ダイヤモンドで削るのか?まあそれも一興かもしれんね。
車体にやすりがけはフツーしょ。溶接跡(ビード)があると狙われる可能性が
あるかんね。まあ、どこの世界のMBTやIFVを見ても溶接痕も生々しいものなん
か存在せんわ、どこも塗装前の最後の仕事は手作業で調整してるもんなんだが。
sorya