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235  質問ばかりですいません。
 戦車の起動輪について質問です。一部の例外を除いて、第二次大戦の戦車は後部にエンジンを配置し前部に起動輪を装備してます。そして最近の戦車は、後部にエンジンを配置し後部に起動輪に配置してます。どうして、このように変化したのでしょうか?

塚丼

  1. リアエンジン・フロントドライブ式だと車体を縦断するドライブシャフトが必要です。エンジンとトランスミッション、起動輪をまとめて後部に配置する(リアエンジン・リアドライブ式)だと、ドライブシャフトが不要な分、車体の小型化が図れるし整備上も都合が良い。また、戦車の場合、乗用車などに比べてドライブシャフトにかかる力が大きいため故障、破損が発生することが多く、ドライブシャフトの廃止は信頼性向上にも有効です。米軍の場合、M4の後継のT20試作中戦車(M26以降の米軍戦車のルーツ)で、この方式を採用しています。
    ところでエンジンを後部に置くのは砲塔の大型化に伴う重量配置の都合と、被弾性の問題に関係していると思います。メルカバのような例外もあるが。また、リアドライブ式が早期に普及しなかったのは、後部起動輪の技術的問題などが絡んでいると思いますが、どなたかフォローしていただけませんでしょうか。
    アリエフ

  2. 回答にならないのですが、ちょっと失礼します。

    まず、
    「一部の例外を除いて、第二次大戦の戦車は前部に起動輪を装備」
    自体が少々違っているような気がします。
    日米独伊はほとんどが前部起動輪ですが、
    英ソ仏はほとんどが後部起動輪のようです。

    それで、以下は私の想像なのですが、

    後部起動輪のメリット
    ・ずばり、理想的
    たとえば、ベルトコンベアを「押して」使うより、
    「引いて」使った方がベルトにテンションを与えることが出来、
    噛み込みが発生しにくい事は想像出来ると思います。
    この理屈で言えば、車両前進時は後部起動輪が理想です。

    後部起動輪のデメリット
    ・キャタピラの巻き上げた小石が起動輪に噛む怖れがある

    前部起動輪のメリット
    ・エンジンとミッションが前後に分かれているため、
    重量配分が理想的(砲塔も中央部に来る)
    ・ミッションが近いので、操縦装置の構造が単純になる。
    ・乗員の前にミッション(ごつい機械)があるので、
    被弾時の乗員の生存率が高い

    前部起動輪のデメリット

    ・構造が複雑
    ただし、ドライブシャフトは減速されていませんから、
    それほどばかでかいトルクがかかるというものでも
    無いような気がします。
    どんべ

  3. リアドライブは「クロスドライブ(商標でしたっけ?)」抜きには語れないの
    では?
    T34なんかから用いられた奴ですが、変速機と操行機を一緒にしてかつコン
    パクトなんで。以来、大流行しましたよね。

    物理的な事は判りませんが、リアドライブだと車内レイアウト上かなり有利な
    感じがしますが・・
    tackow

  4. 昔の戦車は左右駆動輪を直接ギヤチェンジして操向していたので、車体後部に変速器を置くと運転席からの操作レバーが長くなる欠点があると思います。T34 のシフトレバーは「ハンマーで叩かなければ入らない」と言われたほど動きが固かったそうです。
    ささき

  5.  沢山のAns、ありがとうございます。みなさんのAnsを見ると、起動輪の位置は設計思想の違いでしかないようですね。僕はエンジンのパワーパック化に伴う変化かと思ってました。
    塚丼


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