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ドイツやソ連などの突撃砲や駆逐戦車のたぐいは, 正式の戦車にくらべてどの位安かったのでしょうか? 戦車1両生産する間にはたして何両造れたのか,気になってます。 勝井 |
BUN
11.7万RM、で車体が7.6万RM。つうことは砲塔が大体
4万RM位でしょうか?
ここで、パンサーの主砲が1.2万RM、ヤクトパンサーの主砲
は2.2万RMなので、その差は3万RM。
工場のラインを作ったり、開発費の償却や新規装備品、駆逐戦車
化にあたっての車体の複雑化でプラス1万RM。
願いまして〜は、ヤクトパンサーはパンサーに比べ2万RM程安
くあがる?のかなぁ。
この位の差額だと、同じ車体で1ランク上の砲を積める、とか、
生産に手間がかからない(って安くあがるって事ですが)のメリ
ットが理由付けとしては大きい感じですね。
takukou
でもロンメルは「特別に経済的」なのでは?あの形状ですし。
また、四号とパンサーの価格がほぼ同等、という点も見逃せないのでは?
要は駆逐戦車である無しよりも、高い安いは設計による部分が大きいのではないでしょうか。
BUN
では、製造に要する期間や、資材量などの差異はいかがなものでしょうか?
勝井
>高い安いは設計による部分が大きいのではないでしょうか。
あ〜っと、勿論そうですとも。III突なんかは御指摘の様に殆ど
変わらない感じがします、値段が判らないのでなんとも言えません
が。パンサーとヤクトパンサーの場合も「これしか変わらない」と
言う意味での出撃でした。
仮想ですが、旧来設計でパーツの値段が手許にあるタイガーIの場
合、納入価格が30万RMで砲塔の値段が4.6RM。これを基に
駆逐戦車なり突撃砲を造ってもせいぜい「気持ち」安い位でしか無
いと思います。また、部隊を新設したり等の費用もかかるとすれば
トータルでどうか?という範囲ではあると思います(ロンメル出現
当時、私は幼くかつ貧乏であり、ロンメルは憧憬の対象でしかなか
ったので、あえてヤクトパンサーと呼ばさせてください)。
>4
原材料の量なのですが。
鉄鋼 合金鋼 計
パンサー 33409s 44060s 77469s
ヤクトパンサー 34425s 41327s 75752s
となっております。
また、製造時間ですが、パンサーの場合
下部車体組み立て 55時間
砲塔の加工 38時間
シャシーの組み立て 485時間
砲塔の組み立て 150時間
最終組み立て 85時間
となっており、大雑把にいって10〜20%位は削減出来るのかな?
(大日本絵画の「パンター戦車」に詳細な記述があります)
これ見ても、大口径砲を載せたり装甲増加出来るのが最大のメリッ
トかなぁ‥‥
takukou
しかし、ここで偉そうに回答を書き込む以上、
用語は性格に細心の注意を以て扱うべきですので
初心者の方や一般の方が誤解しないよう、
私は正確に「ロンメル襲撃砲戦車」と呼称いたします。
ちなみに回答文中の、俗にIII突と呼ばれる車両は「ハーケンクロイツ戦車」です。
BUN
戦車はM4系に全て委ね、手におえない相手用に特別に駆逐戦車が必要だったって感じですか。
大体あの数のM4だと、量産効果で駆逐戦車群なんかよりよほど安くて早くあがったろうし。
勝井
運用したのは西独とソ連だけですよね?
今じゃ、ATM搭載の戦車駆逐車やMBTに取って替わられてますが。
戦車と並列に生産、装備する位ですからそれなりの利点があるので
しょうね。やっぱ、大戦中の戦訓とか参考にして採用したのでしょ
うか?
takukou
戦術的に経験と自信があったのもあるでしょうが、
あれは一種「特車」だったのではないか、と、あくまで印象ですが。
つまり戦車じゃありません、戦車なんて開発してません、と。
BUN
ささき
突撃砲に限って言えば乗員は砲兵ですので戦車兵とは別教育ですが、
戦車に特に砲塔旋回手といった配置があったら別ですが、装填手が一人減る分、
どちらかと言えば教育訓練の負担は増えるのではないでしょうか。
また、エレファントや、ヤクトティーガーになると同車体の戦車型より
更に乗員が一名増えてしまいます。
BUN
taka
すんません。これから現場なんで、詳しい方お願います。
takukou
が。
英陸軍では、密閉式で全周旋回式の砲塔であればその配属先は
戦車軍団へ、解放式なら砲兵軍団へ配属されたり。はたまた自
走砲でもその砲塔の旋回角度で歩兵部隊と装甲部隊かの配属先
が違う等、結構楽しい事をやってるようですね。
チャレンジャーとアベンジャーなんかはこの典型例でしょうか?
takukou
突撃砲と駆逐戦車は兵科が違うのですが戦闘力は似たような物だと思うので、一緒にして考えます。また、これらは戦車から派生した物なので、戦車を基準にして考えます。価格についても省略します。
利点ですが、まず、砲塔が無い分車高が減り、その分被発見率が減ります。次に、砲塔よりも容積に余裕のある車体に砲を載せるので、ワンランク上の強力な、しかし、大型で後座長の長い砲が載せられます。
次に欠点です。砲の旋回角度が限定されるため、射界(当然攻撃目標も)が限定されます。
このため、あらかじめ自車の正面に戦場が設定できる待ち伏せ攻撃が、もっとも望ましい運用法です。したがって、退却戦や守備戦に向いています。自走力があり、装甲もあるので、対戦車砲よりも扱いやすいでしょう。ただし、横や後ろを取られるとすぐには反撃できないので、運用には注意が必要です。
その点、戦車は砲塔があるので、攻撃目標が360度自在に選べ、突撃砲、駆逐戦車に較べ格段に運用しやすく、この一事だけで総合的な戦闘力は大きくなります。
・・・
英米の駆逐戦車は基本的に対戦車自走砲です。(例外的に基本的に駆逐戦車の物もありますよ。)したがって、360度旋回可能の砲塔を持っている物も含め、防御面では戦車に較べて弱体です。(オープントップだったり、装甲が薄かったり。物によっては薄っぺらい鉄板で屋根を設けているのもありますが……。)
tomo
一つ訂正です。
突撃砲は歩兵の支援が元々の目的です。建造物や歩兵、野戦陣地を狙う分には旋回砲塔でなくてもあまり支障がなかったのと、車体の割に榴弾威力の大きい大口径砲が積める点からあのような形になりました。
装甲が万全な分、歩兵砲より有効な支援ができました。
tomo