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日本軍は野砲、山砲、野戦重砲の牽引にどのような車輌を使用したのでしょうか?九四式軽装甲車はほとんど偵察に使われていたようですが。(九四式軽装甲車ってどのぐらいの砲まで牽引できるんでしょ?) ち |
はたの
日本軍の火砲のうち機械牽引を想定しているのは、制式名称に「機動」が入っているもののみで、あとは全て挽曳(馬車仕立)か、分解して駄載(馬の背に載せる)することを前提にしています。
「機動」砲は機動九○式野砲、機動九一式十糎榴弾砲、一式機動四十七粍速射砲の三種類しかまともに生産されていませんし、その数も多くありません。
内燃機で砲をひっぱるということ自体、帝国陸軍では例外に近いことだったのは事実です。
まなかじ
九二式五頓牽引車(及びその改型)
九二式八頓牽引車(及びその改型)
前大戦で連合軍が使用したホルト式のコピー。
九四式四頓牽引車
九五式十三頓牽引車(及びその改型)
九八式六頓牽引車
改型を含めて8種の制式牽引車はあります。
まなかじ
もちろん、「機動」形式でない砲架でも、低速(馬でひっぱる程度)であれば機械で牽引することは可能ですし、ガタガタゴトゴトとのろのろ走るホルトトラクターならば、何の問題もなく(というよりもともとそれが目的)ひっぱれます。
「機動」砲架というのは、ゴムタイヤと板バネのサスペンションを備え、40km/h程度までは大丈夫になっている高速牽引対応型のことです。
一段落まるまる抜けているのは(汗)
牽引車の生産量が極めて少量であることです。
ええと、それと九四式軽装甲車は、元来は弾薬輸送車(歩兵弾薬を搭載するトレーラー)を牽引するための車輌ですから、偵察目的に転用されなくても火砲を牽引することはしなかったのではないでしょうか?
まなかじ
これに対して野戦重砲兵連隊は十四年式十加以降のカノン砲を装備した部隊と、九六式十五榴を装備した部隊を中心に自動車化されています。これらの砲は馬で引くには不適当な砲であり自動車化が必須でした。こうした砲が存在したために帝国陸軍は割と早い時期から砲兵用の牽引車両を開発していたのです。写真集等で紹介される各種の装軌式牽引車両が主に牽引するのは機動野砲ではなくてこれらの新型野戦重砲でした。しかし旧式野戦重砲も終戦まで装備されているので割合としては二〜三割程度ではないかと思います。
他の野戦砲兵としては山砲兵連隊や独立臼砲連隊がありますがまず自動車化されることはありませんでした。迅速な機動が必要な際には予備の馬そ用意して対応したようです。
BUN
tomo