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列車砲は第2次大戦でも使われていたようですが、戦後、列車砲が姿を消したのはいつ頃なのでしょうか? よろしくお願いします。 U−2K |
連合軍には無かったのでは?>列車砲
弾道ロケット、戦略爆撃機、原爆の登場を考えると
戦後に新たに配備する可能性は無かったと思いますので
終戦と同時に無くなったのではないでしょうか
SUDO
確か終戦直後に廃棄されたはずです。後は日独の列車砲を捕獲して持って帰ったソビエトが
どうしたかによりますが、恐らく倉庫で静かに錆びて朽ち果てたのではないかと…
大塚好古
ワルシャワを瓦礫の山に変え、解放直前のパリも焦土にせんと睨んでたカールも、話と口径だけは有名ですね。
満ソ国境の要塞に配備されてた帝国陸軍の列車砲や要塞砲の話も、うろ覚えながら聞いてます。
いずれもフランスのシュナイダーやら何やらの、WWI中の遺物を引っぱり出して使ってたみたいですが、ただドーラやカールの製造時期は、大戦間なのかWWII中なのか、よく分かりません。
#pragma
Navy
列車砲大好きの二大勢力であったドイツとフランスですが、ドイツは敗戦国になってしまったので列車砲どころではなくなってしまいました。フランスは1940年に一度負けてしまって、既存の列車砲資源(?)をドイツに根こそぎにされてしまっていますし、そのドイツは敗戦直前に有力な列車砲の多くを自軍の手で破壊してしまっています。(一部連合軍に捕獲された砲もありますが)
とりあえず、列車砲は滅びてしまっていたわけです。
のこりものの有効活用の道も閉ざされてしまいました。
のこりものの有効活用といえば、すでに第二次大戦中での運用もその域に入っていたという気もします。
そもそも、列車砲というのは西ヨーロッパの鉄道網が稠密な地域で、マジノ線やらジークフリート線の堡塁、あるいは前大戦でのような膠着した塹壕線といった移動しない固定目標に対して使用することを前提として作られたもの(だからこそ移動手段として鉄道を使い、発射速度や多数集中といったことよりも一発あたりの破壊力を重視しているのです)で、それゆえにドイツとフランスはその整備に力を入れていたわけです。
しかし、西部戦線はあっという間に電撃戦で勝負がつき、かと言って連合軍の大陸反攻後は圧倒的な制空権下に、列車砲などをのんびりと撃ちこめるような戦況ではなくなっています。
東部戦線で活用したのは本来の目的・想定とは違う用法であって、たまたま使える状況にあったから使った、というのが本当のところでしょう。セバストーポリ攻略作戦などは、それまであまり出番のなかった重砲兵のためにとしか思えない、不自然なほどの大口径重砲のオンパレードですね。
イタリア戦線では28センチK5Eがアンツィオ橋頭堡を砲撃して大戦果を挙げていますが、このときの偽装の苦労は並大抵のものではなかったようです。
さて、戦後になると、軍隊の鉄道に対する依存度というのは急低下し、大規模な鉄道部隊というものは軍の編成になくなってしまいました。
また、大口径重砲の存在価値も、航空戦力の発達によって、攻防ともにその意義を大きく低下させられてしまいました。
ちょうど、海上で戦艦がその価値を大きく減じてしまったのとよく似ています。
こうなると、列車砲は生き残れません。
ただでさえ、線路を追っていけばその位置が突き止められてしまうという恐るべき弱点を有しているというのに、人的にも物的にもものすごい資源を使わなければなりません。極端な例ですが、80センチドーラ砲では、砲一門あたりに少将を指揮官とする一個旅団規模の部隊(護衛の高射砲部隊、一個歩兵連隊を含む)を最低限必要とし、さらに鉄道部隊の協力を仰がねばなりません。
それでいて、威力範囲はせいぜい30kmから45km、のろのろと数分に1発どかんと撃つくらいでは…。
まなかじ
それと、便乗質問させて頂きますが、装甲列車の方はどうだったのでしょうか? よろしくお願いします。
U−2K
(N)
危険が予想される地域で鉄道運行するために開発されたものです
パルチザン・ゲリラとの破壊工作とか前線が近いとかですね
そういった事例が大戦後には殆ど無かったので
おそらく開発も運行もされていないと思われます
SUDO
最近の「軍事研究」を読むと、まだ戦車などの重装備を陸上輸送する手段としては鉄道の効率が最高ということになっていて、有事平時ともに鉄道の重要性は
看過しえないそうです。臨時編成というかたちで「依存」しているのではないでしょうか?
Navy
パルチザンなら列車を待って攻撃するより線路を爆破する事が多いからではないかと思います。
T34−85
30cmクラスの列車砲を装備していたはずです。
本国が直接攻撃受けた機会はほとんどなかったので
出番もなかったのですが。
こういち
もちろん、道路を行くより効率はいいのです。これは、わたしたちがふだん親しく経験しているところの、道路を行けば渋滞に巻き込まれ、電車で行けば定刻通りに着く、というその一点のみから見ても明白ですね。
軍隊の行くところ、道路渋滞にならないはずはありません。一個師団二万人の人員・弾薬・食糧を輸送するトラック、戦車、装甲車、兵員輸送車の数といったら!
しかも、これらは一方通行でなく、前線と後方をいったりきたりするのです。
交通整理の憲兵隊にご同情申上げます。
つまり、ダイヤ編成さえ適切に行われていれば(いやもちろん、機関車と貨車は必要な数があるという前提でですが)陸上輸送手段として鉄道に優るものはないのです。
ただ、鉄道は、すでにある状態のものを利用するのでなければ、かえって時間と手間がかかります。
「何もない荒れた原野にレールを造るのは苦しいことさ」と何かの歌にありましたが、整地して枕木敷いてレールを敷いて…とやっていては、現代の機動戦のペースには、はっきり言ってついていけないのです。
しかし、第一次大戦のときはそれが普通でしたし、第二次大戦でもかなり広範に野戦鉄道は使われました。
それからすれば、大戦時からは比べ物にならないくらい低くなっています。
まなかじ