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ドイツ軍の戦車、突撃砲、自走砲、駆逐戦車、どこがどう違うんですか?
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- 管轄する兵科が違います。後期の対戦車砲搭載の突撃砲と駆逐戦車は同じ役目の車両なのですが、属する兵科が機甲兵と砲兵と言うように異なります。ですから実は同じ48口径75mmでも照準器等も全く違います。後期の対戦車突撃砲が戦車駆逐車と呼ばれる背景には突撃砲という兵器の管轄が機甲兵に移りつつあった状況があるのです。BUN
- おおざっぱに言ってしまえばドイツ軍の場合、戦車は回転式砲塔、その他は固定式。(俯角、仰角はありますが)自走砲以外は対戦車戦闘が可能と言ったかんじではないでしょうか。
- しばしば接近戦も戦った対戦車自走砲はどうなります?
- ↑そりゃ、戦況しだいではどんなモノでも使います。尚、突撃砲は最後まで生産され、所属も砲兵のままです、これは騎士十字章を砲兵で取れる数少ないチャンスを受け渡したくなかったからだとも言われてます/SUDO
- 自走砲は、名前の通り、大砲を自力で行動できるようにしたモノで、運用方法も既存の大砲と基本的に変わりません、対戦車自走砲の場合、遮蔽物等に隠れて待ち伏せするのが運用の基本で、単に陣地転換が可能な対戦車砲でしか無かったと言えます、突撃砲も広義では自走砲になりますが、低い姿勢と厚い装甲で前進して「攻勢」に参加する事を想定されていました、他国の歩兵支援戦車と良く似た構想です、回転砲塔を持たなかったのは、想定が固定目標だったことも有りますが、何処にでも有るセクショナリズムを刺激しない、言い換えれば「戦車では無い」ことを主張する為だったのでは無いかと思います、後の駆逐戦車に基本形態が踏襲された様に、結果的には優れたデザインでは有るのですが/SUDO
- でもって、戦車と駆逐戦車は、想定任務が異なると言えます。駆逐戦車は使用条件が緩和された「対戦車砲」だと思うと判りやすいです、遮蔽物や陣地、交戦距離等の条件が必要な対戦車自走砲に対して、有る程度は死守が可能なモノが、突撃砲の後期型や駆逐戦車なのだと言えます、所属兵科等で名称や形態が異なりますが、中盤以降、劣勢に追い込まれたドイツ軍には必要だった車輌でしょう、戦車は、先に挙げた想定状況の殆どに対応できる車輌として開発され、最大の任務は「攻勢」です、積極的に前進して敵を叩くことから、戦術的な要請に従って回転砲塔を備えています/SUDO
- でも、この問題をわかりにくくしているのは戦車駆逐車と突撃砲を用途で区別しようとする所にあるのでは?攻勢/防御との分類も理解できますが、後期の突撃砲や戦車駆逐車がしばしばパンツアーカイルの先頭を務めている事実があるので難しいところではありませんか?
- そう、中期以降の独軍ではカイルの戦闘に突撃砲を置いたり戦車大隊に入れたりしてますが、これは「代用戦車」だったと見るべきでしょう。カイルそのものが、横隊陣形の変形とも言える部分があるので、前方にしか火力投射が出来なくても、問題は、まあ、一応は緩和する筈です、重要なのは、戦車が有れば、戦車が担うべき役割だったってことです/SUDO
- 基本的にSUDOさんと同じ見地に立っていると思うのですが、当の独軍が区別していないようです。戦車駆逐車と対戦車自走砲の違い位あると思っていましたが、エレファントは自走砲、突撃砲、戦車駆逐車の名称が公式文書の中で使われています。ヘッツアーも突撃砲/
- と、戦車駆逐車の両方の名で呼ばれていますし、4号ラング、ヤクトタイガーも突撃砲他の名称で呼ばれています。そして、一生懸命分類しようとする者にとって力の抜けてしまうことに、最終的にこれら車両はただのパンツアーと呼ばれてしまうようです。代用戦車が戦車に格上げされてしまったということでしょうか。BUN
- ですね、結局「突撃砲」が代用戦車としての側面を色濃く持っていたことと、戦争の流れに沿って、戦車の用途・用法が、対戦車戦闘重視に移るに従い、駆逐戦車化し、戦車と「モドキ」の区分けが曖昧になっていったのでしょうなあ/SUDO
- SUDOさんそうじゃないんだ。突撃砲は突撃砲なんですよ。大戦後期の歩戦協同戦術の復権からくる突撃砲の戦車的要素の見直しが、機甲兵科からの突撃砲の取り込みとして表れ、駆逐戦車やら戦車駆逐車といった複雑な名称を生み出しているのです。当の独軍将兵にとってはああいう形の戦車が戦場で果たす役割は自明のことだったわけです。榴弾/徹甲弾の搭載割合からみてもおんなじ物だと私は考えます。BUN
- そうじゃないんだといいながら、本質的には同じことなのかもしれませんね。BUN
- うんうん、良く判るです。まあ元来ドイツ軍ではコンバインドアームズを重視してましたから、呼び名が何であれ、必要と有れば歩兵直協もするし戦車狩りもする、物によっ重視性能が違うので、形態や名称が異なるだけで「パンツァー」で纏めてしまうのはアリなんでしょうな>なんとなく、分類したがるオタク心としては残念/SUDO
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