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久しぶりの質問で、ご無沙汰します。昔のサンケイ出版の第2次世界大戦ブックスシリーズの「日本連合艦隊」(R.ハンブル著)のP18〜19の戦艦「初瀬」と表示されている「写真」(英国内で撮影?)において、軍艦の前部マストがタイン川(?)を横断する橋脚と接触して折れ曲がっているように見えます。 「戦艦 初瀬」や「軍艦 初瀬」関係や日露戦争関係のサイトを検索したのですが、写真の事故などの記述を発見することができませんでした。 件の写真の印象について、私の見間違いかもしれませんが、この写真について詳細な情報をご存じの方からの情報を待っています。 けーくん |
- 「橋脚」でなくて「橋桁」ですね。
橋桁の高さもマストの高さもあらかじめ判っているので、橋の下を通過して海へ出るためにマストの上部を起倒可能に造ってあったのでしょう。
同じ建造所で造った戦艦エイジンコートなどは三脚檣を甲板上に倒しておいて通過してます。
建造時だけでなく運航中にも起倒式マストであった例は、独逸客船ブレーメンなどが有名です。
駄レス国務長官
- ややそれますが、戦後の米大型空母でも、ニューヨーク海軍工廠で建造されたサラトガやインデペンデンスはブルックリン・ブリッジの下をくぐり抜けて海へ出る必要があったのでマストが可倒式ですね。
MB
- >1.
早速の解答ありがとうございました。「起倒式」とは気づきませんでした。どうりで「初瀬」の周囲の小艇やボートに乗っている人々に慌てた様子が見られなかった訳ですね。件の本を手にしてから20年近く、持っていた疑問が氷解しました。
もっと早くこのコーナーに質問すべきだったと反省しています。
>2.
欧米ではよく行われていた方法だったのですね。ところで、近現代において、日本国内の造船界においても、マストを倒すなりして就役したことなどあったのでしょうか?
けーくん
- >3
そのような目的ではなく、飛行甲板をクリアにする目的で空母鳳翔の煙突が起倒式になっておりました。ただ、装置が60tもあること、効果が少なかったことから踏襲されず、鳳翔自身も固定式に変更しております。あと、空母の通信マスト等も起倒式のようでありますが、これらの目的も異なっております。また、日本国内の河川は大型艦船の建造に適しておらず、港湾等においても必要な場所も思いつきませんので、この目的でそのような艤装を日本国内でされた艦艇はないと思われます。
hush
- キール運河を通り抜けるドイツ戦艦もマスト頂部が起倒式だったと記憶しています。
勝井
- >4. 5.
自国の置かれた環境やインフラにあわせた方式だったのですね。納得しました。
けーくん
- 海上保安庁の巡視艇のうち、いくらかはマストを起倒式にしています。
配属地にあわせた処置だそうです。
ooi