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2488 よくイージス艦へのミサイル飽和攻撃という話がありますが
あれを魚雷でできないのかなとふと思います。

航続距離が長く、追尾機能があれば結構使えると思うのですが?
IDF

  1.  出来ないというかやる意味が無いです。
     何故多数のミサイルを投入するのか、それは敵艦の対処能力を飽和させる為ですね?
     魚雷に対する対処とは何でしょう?それは回避です。
     回避能力を飽和させるにはどうすればよいか。
    A:誘導する
    B:回避範囲を予想して全部塗りつぶす
    C:回避が間に合わないように多方向から連射する。
     Bは大戦時の水上艦の扇型発射、Cは多数機による航空雷撃戦術ですね。
     多数の投入によって、敵艦の回避能力を飽和させるという攻撃です。つまりもう現代ではやる必要がありません。
     誘導魚雷相手では極論すれば回避できないんです。
     勿論、魚雷に対して、加速してデコイ等を撒きながら回避運動をするのは現代でも行われますが、ソレに対しては数発の誘導魚雷を投入すれば、まあ何とかなるでしょう。

     即ち、発射可能ポジションに潜水艦が到達してしまったらアウトなんです。
     であるから双方は、いかにして発射ポジションにまで潜水艦を到達させるか、または阻止するかという競争を行っている訳です。
     誘導魚雷を撃破迎撃できるシステムが登場しない限り、魚雷は発射した後は勝ったも同然で、既に敵艦の対処能力は飽和しちゃってるんです。

     これは、言うならば誘導爆弾を搭載した航空機に対する迎撃を想定してもらえれば良いかと思います。
     誘導爆弾が投下されたら、もう駄目ですよね? 単純に言えば当たってしまいます。
     よって防空火力は、爆弾投下を阻止するのが仕事になります。爆撃側はその防空火力を突破して誘導爆弾を投下するために、例えば多数機による飽和を仕掛ける訳です(対艦ミサイルはこれが一体化したものだと思ってください)
     誘導魚雷を放つ潜水艦≒誘導爆弾を投下する航空機なんです。よって潜水艦による敵艦隊警戒線突破に、例えば多数の潜水艦による防衛側対処能力の飽和というやりかたはあります(狼群なんかはその一種ですな)
     ですが、多数魚雷による飽和というものは、既に過去のものになっているのです。
    SUDO

  2. 魚雷の運搬方法として潜水艦以上の物って出来ないのでしょうか?

    >導魚雷を撃破迎撃できるシステムが登場しない限り、魚雷は発射した後は勝ったも同然で、既に敵艦の対処能力は飽和しちゃってるんです。
    ここなんですよ。

    実は魚雷って ある意味「盲点」じゃないかと思ったのです.
    遠距離から到達させるには「速度」と「燃料」の面で難しいと思われますが
    もっと改良を重ねれば、例えば魚雷を運搬する手段がよくなるかと…

    例えばAAMの射程のぎりぎりまではミサイルな魚雷とか。
    水中を高速でかつ長距離まで到達する 超遠距離魚雷とか。(笑)

    このようなこと考えたのは、ミサイル山ほど撃つより効果的な方法ないかなぁ〜って
    ただ、それだけなんですか。
    IDF

  3. >2
     盲点も何も、誘導魚雷が使い物になる武器になったのは近年です。
     既にそれに対応して各国の艦艇は対魚雷装備を充実させつつあります。
     残念ながら魚雷の側でこれに対応するのは中々難しい事でしょう。

     潜水艦が魚雷運搬手段として最良なのではなく、他の運搬手段は、別に魚雷のようなアテにならないシステムを早々に捨てる事ができたのだというだけのことです。
     今後の防空手段の進歩が、ミサイルの接近を否定するならば、水中弾ミサイルのようなものは登場するかも知れませんが、それは、迎撃手段とミサイルの進歩次第ですので現状ではなんともいえません。
     判っている事は、魚雷は対水上攻撃手段としては斜陽化しているのだという事です。
    SUDO

  4. >水中を高速でかつ長距離まで到達する 超遠距離魚雷とか。(笑)

    >水中弾ミサイルのようなものは登場するかも知れませんが

    実用化されていませんが、スーパーキャビテーション魚雷(ミサイルか?)
    ってのがあったと思います。有名なところでは、ロシアのシクヴァルだか
    シュクヴァル?とかいうやつですね。

    supercavitating torpedoというキーワードで検索すると、沢山ヒット
    しますので調べてみてください。

    IDFさんの仰る通り水中ってのは、探知や迎撃が難しいので、それを利用
    しようという研究は行なわれているんです。問題点は、魚雷からも目標を
    探知することが難しいという点です(苦笑)
    いちのへ

  5. >2
    いくつか、素人の思い付く事のみ。
    >例えばAAMの射程のぎりぎりまではミサイルな魚雷とか。

     と言う事は、昨今のSAMやAAMの覆域ギリギリまではミサイルで、後は魚
    雷と言う事になりますが、そうなりますと艦隊防空艦や航空機のミサイルの防空
    エリアってのは50km〜150km、個艦防空システムでも15kmから20
    km程度は堅い訳です、この場合、探知がどうとかは無視しておきます。
     この場合一番大きい値で考えるとして100km〜150km先から魚雷を放
    り出して当てるシステムを検討しなくてはなりません、そうしなくてはミサイル
    の餌食になる可能性が高くなる訳ですから。
     さて、100km以上先の目標に魚雷を当てるとしましょう、となると、どの
    程度の速度が必要になってくるでしょうか?時速100kmと言ったら魚雷でも
    相当な高速ですよね、でも、そんなんで間に合いますか?1時間ぐらいちんたら
    走った魚雷が目標の概略位置に来た時、目標は停まっていてはくれません、少な
    く見積もっても40km、下手をしたら50km以上移動しているんです。
     それなら対応する時間を少なくする為に少しでも目標の近くに放り込めば良い
    かも知れませんね、でもそれって対艦ミサイルとどう違いますか?
     結局対艦ミサイルとさほど変わらない時間対空ミサイルの脅威に曝される訳で
    すから、あんまり利点がない訳です。

     じゃあ、そういうミサイルって今まで無かったのか?一応あります。

    <SS-N-14 Silex>
    http://www.index.ne.jp/cgi-bin/missile?ssn14

     こいつはある程度対艦能力があると言われています、ただし、対潜ミサイルが
    本業で対艦能力はどっちかというとつけたし程度の様です。

    >水中を高速でかつ長距離まで到達する 超遠距離魚雷とか。(笑)

     一応スーパーキャビテーションを利用したシュクヴァルってロケット魚雷は存
    在しますが射程距離はあんまりないようです。
    <FASのシュクヴァルの頁>
    http://www.fas.org/man/dod-101/sys/missile/row/shkval.htm

     また、あまり長射程を与えるのも現実的では無いかもしれません、そのために
    は結構な大きさを要求するようです。
    ooi

  6. 5>
    シュクヴァルは、実用化されていて、射程も短いのですね。
    フォローありがとうございます。
    いちのへ

  7. >2
    >水中を高速でかつ長距離まで到達する 超遠距離魚雷とか。(笑)

    結論はすでに出ているようなのでゴミレスですが。
    イメージ的には(あくまでイメージですが)、米機動部隊を包囲したロシア(旧ソ連)の潜水艦狼群が650ミリウェーキ・ホーミング魚雷(射程50キロ、雷速50ノット)などを多数ぶっぱなしたら、ひょっとしてIDFさんのイメージする魚雷飽和攻撃に近いものになるかもしれません。
    タイヴァーン・ヘルミ

  8. 根が天邪鬼なものでこんな想像を(笑)

    この様な話に沢山の方々のレスありがとうございます。
    大変参考になりました。

    IDF


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