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はじめまして、いつもここの情報で勉強させていただいてるLといいます。 一つ教えてください。 大戦中のソ連の潜水艦についてなんですけどUボートとかと違ってあまり耳にしたことがないのですが活躍しなかったんでしょうか。 量は多かったというのを聞いたことがあるのですがそこのところも実際どうなんでしょうか。 ご教授お願いします。 L |
- 開戦時には130隻で世界一の規模です。
戦中は、喪失数が建造数を上回り、終戦時には数は減少していました。
活躍しなかった理由は、旧式艦が多かったこと、戦術が洗練されていなかったこと、そして、独ソ戦がそもそも陸戦主体であり、海軍の活躍する余地が狭かったことなどです。
ちなみに有名な戦果としては、東プロイセンからの避難民を満載した徴用客船グロストフ号を撃沈し、7000人以上の犠牲者が出た件があります。
レギオン
- 訂正させていただくなら、Wilhelm Gustloff。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087733831/ref%3Dpd%5Fsim%5Fdp%5F4/250-3897758-3807425(小説)
http://www.feldgrau.com/wilhelmgustloff.html
バツ
- >1
開戦時保有数のその数字には太平洋艦隊の分が入ってないですね。
ソ連海軍全体としては在籍250隻あまり、実数で215隻ありました。
また、1920年代建造の艦は15隻ほど、残りの全ては1930年代に入ってからの建造で艦齢10年以内の若い艦ばかりです。
但し、
聴音機の装備位置が悪く距離測定ができない
更に、発令所と聴音機室との配置関係が悪くて連絡が不便でタイムロスを招きがち
つまり、潜望鏡観測に多くを頼ることになって被発見率が高くなる
大戦後期までは魚雷のジャイロが機能不十分で斜進角調定ができない(直進のみ)
よって2本以上の一斉発射は相互干渉を防止するため不可能
船体機器、兵器一般ともに信頼性が低かった
といった基本的なところでの重大な欠点がいくつかあります。
作戦面では、どう使うかに確固とした方針がなく、場当たり的に漫然と沿岸哨戒に就けるのみだったこと
戦術面では日本海軍に似た(日本軍よりも洗練されていない)グリッド散開線方式の展開要領をとっていたこと
などがあります。
グストロフ号雷撃でも、艦長は命令に違反して命ぜられていた全然敵がきそうもない哨区を大きく離れて独断専行、ドイツ輸送船の航路に肉薄して得た戦果であり、しかも4本発射しようとして1本は発射管の不良で発射できなかった(発射した3本は全弾命中でたいしたものですが)という具合でした。
まなかじ
- >2,3 すいません、いい加減なこと書いてしまって。
書き込むときには、複数のソースを調べないといけませんね。
レギオン
- 北洋方面では、ノルウェーの各フィヨルドに展開したドイツ水上艦艇の監視に当たるケースも見られます。
好例では、あの悲劇のPQ-17船団攻撃に出動したシュニーヴィント部隊をK21が英P54潜と共に発見。
この通報電がドイツ海軍参謀部でも傍受され、水上部隊を襲撃から外す判断に影響を与えたとされています。
(実際、K21がドイツ艦隊を攻撃したものの命中なし)
ただ、まなかじさんが仰るように運用の稚拙さ、及び捜索能力の低さ、
そして何よりドイツ側水上艦艇の行動の不活発なこともあって、
この方面で艦艇等に対し顕著な戦果を上げるには至っていない模様です。
烈風天駆
- 直接のAnsではありませんが、関連事項として。
ドイツのノーベル賞作家ギュンター・グラスはヴィルヘルム・グストロフ号の撃沈を
題材に小説「蟹の横歩き」(邦題 集英社刊 ISBN4-08-773383-1)を書いています。
同号撃沈の様相やソ連艦の動き、またインターネットのヘイトサイトについて幾ばく
か感触が得られるものと思います。
内巻き
- 大戦時におけるソ連潜水艦隊の行動が低調に終わったのは、今まで皆さんが指摘された通りの理由によるものですが、独ソ地上戦の結果、バルト海艦隊と北洋艦隊の潜水艦部隊に兵器・整備部品を供給していたレニングラード海軍工廠が機能不全に陥って魚雷や電池、補修部品の供給が滞り、潜水艦の整備が極めて困難になって稼働艦が激減した事や、黒海艦隊の主要根拠地であるセヴァストポリが占領されて黒海艦隊潜水艦部隊も同様の状況に陥ったことも影響していることを付記しておきます。
大塚好古
- 皆さんありがとうございます。
なるほど、色々な原因が重なった結果戦果が挙げられなかったんですね。
潜水艦本体も魚雷も駄目な上に兵站もやられたんじゃ活躍のしようがないですね。
他にも粛清の影響(練度とか上層部の作戦立案とか)とかもあるんでしょうか。
蟹の横歩き、今度本屋で探してみようと思います。
L