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礼砲について3つ質問です 「先方が礼砲を撃ったら、先方が撃った3倍数の礼砲を撃ち返すして返礼とするのが世界の慣習」 と、明治維新のころを舞台にしたTVドラマで言ってたのですが、これは正しいですか? この慣習は現在でも有効ですか(薬莢型の砲を装備した艦は礼法用に空砲弾を準備してるのでしょうか)? 大艦巨砲主義時代の戦艦だと主砲を撃つときは乗員が艦内に避難したようですが、礼砲を撃つときも避難したんでしょうか? おうる |
- 交換のルールは存じませんが、国際慣習として対象の偉さ(階級や身分等)で数が決まってるそうです。
またかなりの艦艇で礼砲用に小さい砲を備えている場合がありますので、別に戦艦主砲を用いる事は無いと思われます(勿論空砲で代用する艦も少なくないでしょう)
SUDO
- (1)の三倍返しは分かりませんのでパス。
(2)の現在も三倍返しは、致しておりません。
礼砲の数は国旗、ならびに国家元首に対しての21発から領事に対する7発まで国際慣行にしたがって行われます。
(3)礼砲用の空砲弾については、専用の礼砲が使用されます。他国の艦船に対する礼砲用としては、観音崎に礼砲が用意されており、何サンチか分かりませんが、小口径のものです。また、他国を訪問する機会の多い練習艦も専用のものを持っており、海上自衛隊の「かしま」の場合、40mmのものを装備しております。
(4)艦内への避難については、(3)に述べたように小口径のものですから、そのような必要性はありません。
本間
- 国旗または国家元首に対する礼砲が21発など、礼砲の発射数は外交儀礼で決まっています。
やや早い時期の事例では、咸臨丸がサンフランシスコに入港するとき、まずアメリカ側の砲台が21発(日本の国旗に対して)の礼砲を放ち、日本側も21発(アメリカ国旗に対して)の礼砲を返しています(このとき日本側が礼砲を撃つかについてトラブルがあったので結構有名な話です)。
礼砲三倍返しという慣習については、私は聞いたことはございません。
なお、弩級戦艦の時代になると、専用の礼砲が普及してきます。戦前の日本海軍では50mm礼砲が使用されていました。
カンタニャック
- >3
47mm砲ではないですか?(山之内式短五糎砲)
SUDO
- あ、短5センチ砲って47ミリだったんですか。ありがとうございます。
カンタニャック
- 現在の国際慣例による礼砲数は、礼砲の対象の地位により以下のとおりだそうです。
国旗、元首(家族)21発
首相、特命全権大使19発
閣僚、陸海空軍大将17発
特命全権公使、陸海空軍中将15発
臨時代理大使、陸海空軍少将13発
臨時代理公使、総領事、陸海空軍准将11発
領事7発
外国艦がわが国を親善訪問する場合、入港に際して礼法交換が行われ(場合により必ずするというものでもないらしいのですが・・・)、訪問艦が訪問国(日本)への国旗(日の丸)に対し21発、対して返礼として海上自衛隊の観音崎の礼砲台から、同数の礼砲が撃たれます。
この他、入港後に艦艇を公式に訪問する高官に対して、定められた数の礼砲を行うのですが、我が国の場合、この訪問時の礼砲は辞退しているようです。
礼砲の起源としては、太古の昔の砲は連続射撃ができなかった事から、入港前に発砲する事により、入港時の攻撃をしない(できない)意思表示として始まったのだと聞いております。
つね
- 「海軍アドミラル軍制物語」によれば、礼砲用の専用
装備がない戦艦では高角砲が使用されたとのことです。
SAW
- >2
観音崎の礼砲って以前わしがAns.Qの武器編1949で質問を立てたやつですね。米海軍から譲り受けた50口径3インチ単装砲(Mk22系?)だそうですが。
ブラック・タロン
- 現在のアメリカ海軍艦艇は礼砲専用砲として、持ち運び可能な小型砲を搭載しているようですね(これは煙と音だけ派手に出る)。
なお、これと同じものは「イベントの時の号砲や景気付け」用として市販されており、時折アメリカの雑誌でその広告を見る事があります。
大塚好古
- 「宇宙戦艦ヤマト」を見て育ったので、礼砲は主砲をぶっぱなすもんだと思っておりました・・・そういえば礼砲専用の小さい砲のことは、以前に何かの本で読んだのをいまさらながら思い出しました。
礼砲の数も決まっていたのですね
ありがとうございました。
おうる