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2470 WW2にしろ冷戦にしろ、「特に優れてはいなかったが無難仕上げ、数を揃えてそれなりに活躍した。」と言うのが米潜水艦の伝統(?)のような気がします。シーウルフも大量配備されなかったし、最近は益々潜水艦にあまり力を入れて無いような気がするんですが、ロードマップはどうなっているんでしょうか?

どうも

  1. SSN-21 Seawolf 級は、高価過ぎるということで建造を三隻で打ち切り、より安価な SSN-774 Virginia 級の配備を始めています。SSN-774〜SSN-803 の30隻を調達する予定です。ロサンゼルス級の半分以下ですが、まあ妥当な線かもしれません。
    tac

  2. 今度の型は、ロサンゼルスやシーウルフと方向性が違い、積極的に外に出て攻撃するようなタイプではなく近海での運用を重視しています。
    そもそも潜水艦自体が米軍において必要でなくなってきているということなのでしょうか?
    どうも

  3.  SSN-774は688級よりも静寂でSeaWolfに匹敵するという事ですから、外洋作戦能力に欠けるという訳でもないでしょう。
     単にSSBNの護衛&攻撃という冷戦期の潜水艦運用から別の方向性にシフトしつつあるという事でしょう(ロシアのSSBN勢力の変化等)
    SUDO

  4. どうもさんは、ひょっとして沿岸(littoral)作戦という用語を誤解されているのかもしれませんが、
    これはアメリカ大陸の沿岸と言う意味ではなくて、その正反対に、
    相手国の沿岸まで出張して行って作戦するって意味です。
    つまり冷戦時代には主に海の真ん中の方でソ連の潜水艦とにらみ合っていたのが、
    いまは積極的に相手国(北朝鮮とか)の沿岸まで出張って行くということです。
    バージニア級(1番艦が先月16日に進水)では、特殊部隊(SEALS)の収容も考えているようですし、
    ある意味では冷戦期の潜水艦よりも積極的かもしれません。
    便利少尉

  5. どこかのサイトで、静粛性に優れるがロサンゼルスやシーウルフより外洋能力は劣り、それまでの攻撃型潜水艦より多目的に重点を置いていると書いてあったので、自ら進んで「どりゃー!」と攻撃を仕掛けるような物ではなくて、もっとパッシブな運用なのだとおもったんですが、そういったのではないのでしょうか?
    やっぱり数が少ないというのが気になったので。普通なら、減った分を補えるくらい能力が向上したので減らしたと言うなら分かるのですが、概念が違うものを、それまでより少なく作っているという転換ぶりを見て「もう大したあてにしてないんだな」と感じたのです。

    どうも

  6. 数が少ないと言われますが、バージニア級は30隻も造る予定なのですよ。
    いま現在ロサンゼルス級が50隻はありますし、同級最終艦の就役は1996年ですので、
    バージニア級の最終艦が就役する2020年頃まで、まだかなりが残っていることでしょう。
    減った分を補うと言われますが、実際には50隻というのは冷戦後の情勢を見越して
    国防省が定めた潜水艦勢力の上限で、これに合わせるためロサンゼルス級の初期の艦を退役させています。
    つまりバージニア級は現在の50隻の勢力を維持し続けるために建造するようなものですね。
    もっともアメリカ海軍は50隻は不足で、70隻くらいは欲しいと言っているようですが。
    便利少尉

  7.  目に見える性能が下がったから(実際はわかりませんが)と言って能力が劣る
    訳ではありませんし、取るべき戦術に応じて要求性能や要求された取得数が変わ
    るからと言って、あてにされていないと単純に考えるのは早計です。

     で、巡航ミサイルやUAV等を駆使して敵国の沿岸で活発に活動する、場合に
    よっては開戦第一撃すら担当するという要求が冷戦時のモノに対してパッシブな
    物であると考える根拠が良くわからないんですけど。
    ooi

  8. >>巡航ミサイルやUAV等を駆使して敵国の沿岸で活発に活動する
    これは従来の攻撃型の役目というよりは、むしろ戦略型の役割に近いのではないでしょうか? 巡航ミサイルやUAVを駆使する事は、今までの「攻撃型潜水艦」というカテゴリーを捨て多目的にシフトしたということで、なんというか「狩り」見たいな要素が重要ではなくなった==>パッシブになったと思った次第です。


    どうも

  9.  まあ、80年代までの発想でも変と言えば変なんですけど>パッシブになった

     戦略、戦術の境目をどこに引くかにもよるんでしょうが、今の米潜水艦に要求
    されているものは戦術的なものの域は出て無いと考えて良いんじゃないでしょう
    か、それに狩りみたいな物の要素だって無視されている訳じゃありません、敵国
    沿岸でのSSKへの対処は重要な要素の一つと考えられています。
     それと、より多目的に任務がシフトしたからと言って行動がアクティブで無く
    なり、パッシブな方向へ向かっていると考えるのも変です、敵を攻撃するって事
    に変わりはありません、しかもより前方で攻撃に出る様になっている訳で、これ
    をアクティブで無いと言うにはあまりにも攻撃潜水艦の任務を狭く考えすぎてい
    るという気がしないでも無いです。

     それに、バージニア級の対潜能力が、実際重視されていないと考える材料もあ
    んまりありませんよ、より沿岸戦に向いた潜水艦てだけで、搭載電子機器等の進
    化には眼を瞠るものがあります。

     と言いますか、頭の中でぐだぐだ考える前にここ何年かの「世界の艦船」やら
    の書籍等をまとめて読み直してみた方が早いかと思います、リットラル作戦構想
    等参考になる記述はたくさん書物の中に転がっています。
    ooi

  10. だって外洋で追っかけっこするロシアの潜水艦がいなくなっちゃったんだもん、
    ってところで、失業しそうな攻撃潜水艦がアクティブに新しい職場を求めた結果ではないかと。
    便利少尉

  11. 米軍といえどお役所なので便利少尉さんのいわれる事情が実は真相に近い気がします。。。

    防衛庁じゃないけど

  12. 米国海軍潜水艦部隊の展望について理解するためには、ますます統合軍化が進む米軍全体における潜水艦の位置づけを把握しなければなりません。アフガニスタンのように海の無い国で戦う羽目になると、かなり話が違ってしまうようですが、"Sea Power 21"の米国海軍改革のロードマップはSea Strike、Sea Shield、Sea Basingに分けられて解説されています。
    プロシーディング誌シー・パワー21シリーズ、2002年10月号〜2003年6月:
    http://www.usni.org/Proceedings/Articles02/PROcno10.htm
    Naval Operation Concept for Joint Operations:
    http://www.nwdc.navy.mil/Concepts/NOC.pdf

    将来はともかくとして、SSNはこれからも、各Carrier Strike Group(CBG→CSG)に1隻ずつと、各Expeditionary Strike Group(ARG/MEU→ESG)に1隻ずつが、必ず配備されるようです。

    またこれからのSSNの任務は、統合軍といかに密接に協同作戦ができるのかが重要なようです。9.11以降の非対称作戦における潜水艦の役割について、潜水艦部隊の機関紙:
    http://www.chinfo.navy.mil/navpalib/cno/n87/usw/issue_16/washington.html
    などにも、従来のCBGなどの護衛(ASW)に加えて、ASDSによるシールズなど特殊部隊の運用や、タクティカル・トマホークの運用が強調されていますが、対機雷戦闘や各種情報収集には無人潜水艇(UUV)に大きく依存するようです。米国海軍の沿岸海域作戦においては、潜水艦にかぎらず、対機雷作戦(MCM)については概念だけで、具体的な戦術はほとんど公表されていませんので、実は、一番つらいところなのかもしれません。

    オハイオ級SSGNが具体化して以来、SSNをもっと増やせキャンペーンは下火になったように感じておりますが、ともかく年1隻の建造ペースでは海上自衛隊と同じですので、SSNを上記のとおりにこき使うなら、足りるわけがないと思います。
    豪腕少年タイフーン

  13. WW2の潜水艦のイメージで質問されたのかもしれませんが、現在の(特に米国の)潜水艦の排水量と他の護衛艦(空母を除く)の排水量を比べてみてください。
    現在の原子力潜水艦は、WW2の頃で言えば戦艦に相当する位置をしめているといっていいでしょう。(費用的にも)
    ただ、戦略ミサイル潜の意義が薄れたため、どう使うべきか困っていると言う意味でも戦艦に近い存在になっているかもしれません。

    キック


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