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一風変わった「帆船」について質問です。とあるアニメで「砂漠を航行する帆船」というのが出てきました。航行原理は帆で風を受けて推進力を得て、帆の向きを変えることによって方向を制御するというモノでした。形状は普通の帆船と同じ様な感じでした。大きさはヨットくらいのヤツと大型船が出ていました。航行する場所が「サラサラの砂の上」なので摩擦などを考慮しても不可能では無いと考えられるのですが、そんな船は実際に存在するんでしょうか? マーフィー |
- 普通の船ではないかもしれませんが、ウインドセイル(サーフボードの上に小さなヨットの帆のようなものを乗っけたやつ)に、タイヤをつけて走らせるものならば、実在しますが?
実際には、砂にめり込んだ場合(どんな物体でも、少しはめり込むか?)その抵抗(推進抗力)は非常に大きく、摩擦抵抗も無視できないと思われるので、無理かと思われますが?
Lachesis
- ヒストリーチャネルだったかなぁ、帆つきの車は一時期ヨーロッパで使われていたことがあり(馬を飼えない庶民の移動手段?)、割と大型(と言っても現在の観光バスくらい?)のものもあったようです。ただ、これは固められた道を走るもので、砂漠での移動は無理でしょう。
ささき
- 「ランドヨット」で検索して下さい。(「陸上ヨット」でもいくつかひっかかります)
なお「ランドヨット」の最高速度は、水上ヨットをはるかに上回り、時速200キロ近くに達します。
カンタニャック
- 補足 ただし「ランドヨット」はあくまでもレジャー・スポーツ用で、実用性は皆無といっていいでしょう。
カンタニャック
- ランドヨットは車輪を利用しているようですが、それを雪上機(氷上機)のようにソリを使うというものなら、砂漠での実現の可能性はある???とも考えたのですが、実際は無理でしょうね
実際の雪上機(氷上機)は圧雪面を利用しますし、ソリやスキーは、「氷は圧力をかけると水になって、それによって滑りやすくなる」という性質がある事で成り立っていますから......
しかし、砂の粒子形状や粒子サイズをナノメートルのレベルまでコントロールできれば、「とあるアニメ」のような事が可能になるのかもしれません
セミララ
- ナノメートル(1/1,000,000(100万分の1)ミリメートル)ではきついかな
もう一段小さく、ピコメートル(1/1,000,000,000(10億分の1)ミリメートル)にしておきます
セミララ
- >6
あまりムリを言っては、いけません。
ピコメートルレベルのコントロールなど原理的に不可能ですし、
必要もありません。
帆を張った橇はセイリングスレッジと言って、圧雪面だけでなく
人跡未踏の極地の探検にも使われたことがあります。
また、小型のモノは芝生の様な整備された草地上でスポーツ用に
使用される例もあるようです。
ただ、まあ、砂の上で使おうと思うと、大型かつ軽量で接地圧の
低いものを作らねばならないので、現実的とは言えないでしょう。
TAKR
- それに、砂地が平らなら可能性もあるでしょうが、凸凹ですからねぇ。(ミクロもマクロも)砂丘は登れないでしょうね
Lachesis
- >3
時速200qと言えば秒速に換算して55m。超大型台風でも来ないと・・・
でも台風だと地上を走るというよりも、空を飛びそうな気がする。
鉄人68号
- 帆船の速度は風速以下に制限されるものではありません。
ランドヨットは水上ヨットより遙かに抵抗が少ないため、風速の4倍の速度がだせるといわれています。
ランドヨット(英語では Sand Yacht が一般的)の速度記録は187.7km/h
http://www.windjet.co.uk/land/current.php
アイスヨットが、古い記録ですがもっと早くて、230km/h
http://www.windjet.co.uk/ice/current.php
なお水上ヨット(これをヨットと呼んでいいのかという気もしますが)は、86.2 km/h だそうです。
http://www.windjet.co.uk/water/current.php
カンタニャック
- ヨットの場合、
(1)前後方向へ進む時の抵抗がかぎりなく0.
(2)左右への横すべりはしない
このような仕組みが必要なはずです。
そうしないと風向きとは別の方向へ進んだり、風速より早く進むことができません。
水上や堅い路面と車輪ならばできますが、砂の上じゃ無理なのではないでしょうか。
アオキ
- ヨットにかぎらず、帆船はすべて
(1)前後方向へ進む時の抵抗がかぎりなく0.
(2)左右への横すべりはしない
の条件は満たせませんよ。
帆走中、横滑りはむしろ当たり前ですし、抵抗は昔の帆船の船形(縦横比4:1程度((中世のヨーロッパの一般的な帆船)))から見てもひどいものです。
それに、ヨットの様な三角帆の場合、風上方向にも楽に進めるのですから、別に風下にしか進めないわけではありません。
砂漠、砂丘は進めないだろうと言ったあたしの発言に、自分でチャチャ入れるようですが、ある条件下の砂地(非常に乾いた、硬く締まった地面等)では、ランドヨットは非常に早く、自在に運用できます。
さて、このネタもそろそろ議論ボードゆきでしょうかね?このままじゃ^^;
Lachesis
- ヨットと言う物は、二つの流体(でなくても良いのか)の速度ベクトルの差を利用して推進していますが、
その為には、それぞれの流体に対しセイル・船体が十分大きなL/Dでサイドフォースを発生する事が必要です。
11.はスレッドだと十分大きなL/D(この場合サイドフォース/ドラッグ比)を得られないのでは、と言ってるのでしょう。
実際には10.のランドヨットは車輪を使用しています。
スレッドでもキールじゃないけど歯を付けるとか、スキーの様にエッジを使うと言った工夫でサイドフォースを得る事は可能でしょうが、大きなL/Dは難しいのでは?(=風向と進行方向の角度をタイアの場合ほど小さくは出来ない)
グリーネマイヤ智久
- セイリングスレッジのL/Dは十分大きいと言えるでしょう。
問題は、何に対して十分かという点だけです。
輸送用のセイリングスレッジとレコードホルダークラスの
ランドヨットを同列に論じても仕方が無いでしょう。
11.において、帆船は「全て」推進抵抗が限りなく0という
非現実的な条件が提示されたのに対し、12.において実際に
輸送用途に供された帆船のL/D比を挙げて、反論しているの
ですから真っ当な議論になっていると思いますよ。
TAKR
- >>11.はスレッドだと十分大きなL/D(この場合サイドフォース/ドラッグ比)を得られないのでは、と言ってるのでしょう。
それです。サイドフォースとえばよかったのか・・・
>>別に風下にしか進めないわけではありません。
私、そんな事、書ききしたっけ?
アオキ
- >>11.はスレッドだと十分大きなL/D(この
アオキ
- >>14
船舶QAながら航空関連用語を使って、混乱させてすみません。
L/Dは、上記の様にサイドフォース(流れに対し垂直に発生する力)/ドラッグ比として使っています。
風に向かって小さな角度で進む(風と船の速度ベクトルのなす角度を大きく(180度に近く)すると言った方が良いか)のに必要な
高いL/Dでのサイドフォースの発生は、砂の上では難しいのではないか、といったアオキ氏の疑問は、
理想化しすぎた条件を示したとはいえ、極々まっとうな物と思います。
(それに対する回答は11.で書きました、まあタイアが使えれば一番ですが)
グリーネマイヤ智久
- いやいや、別に混乱などしていないのでご心配なく。
つまり、なぜそんなに小さな角度で遡上せねばならないのか?
ということなのですよ。
現実にその条件を満たさない物が実用に供されているのに、
レコードホルダー並のことが出来ないだけで無理というのは
あまりにおかしいと思われませんか?
この場合、理想化のし過ぎこそが問題点であり、それゆえに
真っ当ではないといっているのです。
TAKR
- 沢山の回答有難う御座いました。皆さんの意見を見てると「車輪」付きの「ランドヨット」の事が殆どですね。やはり「砂漠を航行可能な帆船」というのは所詮、架空の話のようですネ。
最後にぶっちゃけ言ってしまうと、この「砂漠を航行可能な帆船」が出てきたアニメというのは「ONE PIECE」でした。(笑)
マーフィー