2421 |
多分1960年代ごろ、弾道ミサイルを搭載した水上艦(巡洋艦?)が存在したとの記事を読んだことがあります。(たしかイタリア?) どなたか詳細をご教示ください。 morico |
- ケネディ政権の初期に、NATO諸国の水上艦艇に
ポラリス弾道ミサイルを搭載する構想が存在しました。
これに真っ先に応じたのがイタリアで、大戦前型の巡洋艦(1936年進水)
ジュゼッペ・ガリバルディに4発のポラリスを搭載する改造に着手しました。
しかし1962年のキューバ危機で、ソ連がキューバから弾道ミサイルを撤去するのと
取引されるような形で、NATOへの弾道ミサイル配備の構想が取り下げられました。
ガリバルディは実際4本のミサイル発射筒を取り付けた形でテストされましたが、
イタリア海軍にポラリスが引き渡されることはありませんでした。
便利少尉
- ありがとうございました。そうでした、「ガリバルディ」でした。
当然弾頭は核だったのでしょうが、敗戦国が核保有する機会があった、ということなのでしょうか。
morico
- まず、イタリアは敗戦国ではありませんね(戦勝国かどうかはともかく)。
それと、ポラリスはイタリアが保有というよりも、NATO共同の核兵器が
イタリアにも配備される(当然他国の艦艇にも搭載される)と理解した方がよろしいでしょう。
当時アメリカには、核の傘をNATOに広げるためには、NATO自身が核を持つべきとの考え方があり、
積極的に西ヨーロッパに核兵器を配備し、有事の使用を認めています。
敗戦国のドイツが、F-104に核爆弾を搭載して、東側に低空で突っ込む訓練を重ねていたのはご存じでしょう。
しかし核兵器(核弾頭)そのものはアメリカのものなので、
その使用にはアメリカが絶対的な権限を持ち(核の鍵を握っている)、
アメリカ以外の国には、アメリカの意志に反した使用はまったく不可能であったはずです。
便利少尉