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2390 艦艇に対艦ミサイルや対潜ミサイルを搭載する際、垂直発射方式で搭載することは従来のランチャー方式(という言い方は正しくないのでしょうが、言い方を知らないのでご容赦ください)に比べてどのようなメリットがあるのですか。
かめ

  1. 汎用性の向上です。
    例えばMk.41垂直発射機ですと、アスロック、トマホーク、スタンダードと言った具合にいろいろ発射できますね。任務に合わせてそれぞれのミサイルの装填数を変えるのも簡単です。
    従来の旋回型の発射機でも、何種類かの異なるミサイルの発射は可能な物もありますがですが、ミサイル装填時間、リアクションタイムの面で不利になりますね。

    垂直発射機ですと構造も単純ですし(旋回発射機のような機械的作動がないから)、ステルスの面でも有利です。
    まろ

  2. 瞬時交戦性の向上というのが戦力という面で見ると大きいです。

    旋回式発射装置というのは、目標に対して最適なオフセット角を付与することでミサイル内誘導制御部(リードアングルが予め付与できるから)やミサイル本体(リフト飛翔が可能)の負荷が少なくて済むという大きな利点がありますが、その反面、旋回式ゆえに発射方向・角度が制限させる可能性がある。指向角度が目標角度と著しく異なる場合、発射までに若干の時間がかかるという欠点があります。

    その点、垂直発射方式は発射時の推進薬負担が若干大きい、垂直発射時から誘導飛翔に至る瞬間の弾体は不安定になりがちで、ミサイル内誘導制御部に大きな負担が掛かるといった欠点は有しますが、こと瞬間交戦性に関しては旋回式発射装以上の能力を有します。発射方向が垂直に固定されているわけですから、同時発射でもしない限りは瞬時発射時における射角制限がほぼありません。
    sorya

  3.  実例で言うと対潜ミサイルのVLA(垂直発射型アスロック)と、ロシアのS
    S−N−27SSMの二種類ぐらいで、トマホークも一応含まれるかなってな程
    度です、開発中のものや搭載が可能なものは含んでいません。
     強いて言うならロシア艦の大型のSSMにもVLSに近いもの(中で45度程
    傾けてあります)がありますが。

     で、汎用性についてですが、当初からそう言う事を考慮していない限りVLS
    でのメリットは特にありません、元々米国開発のミサイル以外はサイズや発射機
    の互換性はあまり考えられておらず(ごく一部例外もありますが)共用は出来な
    いのです、Mk41VLSは開発当初にそう言う事が考慮されていただけの話で
    す。

     で、利点としては「保管場所がそのまま発射機になる」点が大きいです、これ
    はまろ様やsorya様が挙げておられる瞬間交戦性の向上につながります。

     西側の対艦ミサイルであまりVLSに装備されている例が少ないのは元々キャ
    ニスターが構造の単純な発射機兼用のもので、あまりVLSに装備する必要が無
    かった事、また瞬間交戦性をあまり要求されなかった事があるのではないでしょ
    うか。 
    ooi

  4. お三方、ありがとうございました。
    かめ


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